天皇杯愛知県予選決勝では4年連続でJFLのFCマルヤス岡崎と対戦した中京大。前年は3-2という打ち合いを制したが、今年はゴールレスのまま試合が進み、120分を戦って0-0のままPK戦となった。中京大は最初のキッカーを止められる苦しい展開となったが、その後は全員が成功させ、2年連続での本戦出場を決めた。
中京大にとっては9回目となる天皇杯。過去八度の出場の中では名古屋、磐田、岐阜、千葉といったJクラブに挑戦する機会があった。しかし、その壁を破ることはできていない。前回大会は2回戦でJ2の千葉と対戦。桒田 大誠(柏)、有働 夢叶(大分)といったJ内定選手を擁して挑んだものの、あと一歩及ばず、1-2で敗退となった。
2年連続でJクラブとの対戦となる今年、東海学生リーグ1部ではここまで7戦全勝で首位を快走するなど、チームは好調を維持。それを支えるのが7試合で5失点という東海ナンバーワンの堅守だろう。また、攻撃では光本 和馬が6得点で得点ランキング2位タイにつけ、2年生の森田 尚人もリーグ戦直近2試合で3ゴールと量産態勢に入っている。そしてチームをけん引するのは10番の武藤 寛。すでに2026シーズンからの愛媛加入が内定しているだけでなく、Jリーグでのスタメン出場やアシストも経験するなど、実力はJリーグでも通用することを示している。天皇杯1回戦の舞台となるのは金沢ゴーゴーカレースタジアム。ここは昨年2月、こけら落としとなる試合で中京大卒業直前の碓井 聖生(富山)がファーストゴールを決めた場所。今度は後輩たちが新たな歴史を作るべく、初のJクラブ撃破を目指す。
迎え撃つ金沢は、石川県予選決勝で金沢学院大と対戦。前半はチャンスを決め切れず、ゴールを脅かされる場面もあったが、後半に得点を重ね、終わってみれば3-0の勝利。2年連続で予選を突破し、石川県代表の座をつかんだ。ただ、リーグ戦では現在、3連敗を含む4試合勝ちなしという苦しい状況となっている。前節・宮崎戦も58分に退場者を出し、残り約30分間を10人で戦うという苦しい展開となった。何度もピンチを迎え、さらに79分に先制を許すという絶体絶命の状況。しかし、終了間際に土信田 悠生が同点ゴールを決め、4試合ぶりに勝点を手にしてこの天皇杯を迎える。
「今年は天皇杯だろうとリーグ戦だろうと勝つことにこだわっていきたい」と話していたのは、4連敗の危機から救った土信田 悠生。その言葉どおり、現状を打破するためには試合や対戦相手を問わず、勝利を積み重ねていくことが求められる。また、昨年度の天皇杯1回戦では甲南大に敗れているだけに、2年連続での大学生相手の敗退は避けたいところ。現状と前回大会の結果を鑑みて、この試合で求められるのは勝利のみだ。
[ 文:村田 亘 ]
