横浜FMは前半戦が終了したリーグ戦で、1試合消化が少ないものの最下位と苦しんでいる。ただ、直近2戦は首位・鹿島と10位・町田を撃破。“保持”から“非保持”のスタイルに転換したことで一時期の絶不調を脱したようにも映る。この天皇杯2回戦は、中3日で週末にリーグ戦を控える中での一戦。出番が少ないメンバー中心の構成でも、格下相手でも、そのスタイルを継続するかは見どころだろう。
プロ初先発が期待されるのが、横浜FMアカデミー出身の望月 耕平。昨季、2種登録選手としてAFCチャンピオンズリーグエリートで横浜FMの選手としてデビューは果たしているが、トップ昇格した今季の公式戦出場はゼロ。ケガ人が続出しているチーム事情もあり、“大役”を任される可能性は十分ある。7日に19歳の誕生日を迎えたルーキーは言う。
「まだ決まったわけじゃないですが、先発できるのであれば、うれしい気持ちはあります。自分にチャンスが巡ってきたら何でもしてやるという気持ちは、もうたくさん持っている」 練習公開された7日の紅白戦では最前線でプレーし、何度もネットを揺らすなどコンディションは上々で、さらに心強いのがアカデミーの先輩でもある天野 純の存在。「彼(望月 耕平)にとってマリノスを背負っていくための第一歩となる試合。彼の存在はマリノスにとっても未来。僕がなるべくチャンスを作ってあげて、しっかりサポートしていきたい」(天野 純)。その天野 純や山根 陸ら尊敬するアカデミーの先輩たちのサポートを受け、プロ初得点をマークしてブレイクのきっかけをつかみたい。
対するラインメール青森は今季、リーグ戦11戦を終えて7勝4分の無敗。直近5試合でも4勝1分と好調を維持している。その11試合で特筆すべきは失点の少なさ。ここまで総失点は『3』と鉄壁とも言える堅守を誇っている。
5月25日に開催された天皇杯1回戦・BTOP北海道(北海道代表)戦でも、その堅守を遺憾なく発揮。GK廣末 陸を中心とした守備陣がクリーンシートを達成し、攻めては愛媛や鹿児島などで活躍した有田 光希が先制点を含む2ゴールを奪うなど、大量5得点をマーク。盤石の戦いで5-0と圧倒した。
この2回戦でジャイアントキリングを起こせるか、カギを握るのも自慢の守備だろう。横浜FMのアタッカー陣の攻撃に対する耐久力をどれだけ高められるか。J1チームのプレースピードに慣れる最初の15分の失点は厳禁だろう。横浜FMはスタイルを変更し、以前と比べてスキが少なくなったが、その中でもチャンスは必ず訪れる。その少ない好機を仕留められれば、3回戦への道が拓けてくる。
[ 文:大林 洋平 ]
