前回対戦は今回と同じ甲府のホームスタジアム・JIT リサイクルインク スタジアムで行われ、甲府が宮崎 純真のゴールで先制して前半を1-0で折り返すも、後半から大迫 勇也、武藤 嘉紀、本多 勇喜を投入した神戸が4ゴールを奪って逆転勝利。前年度に天皇杯初優勝を果たした甲府の連覇の夢を砕いた。同時に、甲府のファン・サポーターは大迫 勇也、武藤 嘉紀の破壊力を見せつけられた。
そこから約2年。神戸は前回大会のチャンピオンでもあるため、連覇が懸かる。J1は中断期間中であり、この天皇杯3回戦は7月5日の明治安田J1第23節・湘南戦以来の公式戦。休養は十分で、試合勘を戻すことのほうが重要な状況かもしれない。
甲府は12日にJ2第23節・大宮戦を戦い、リーグ戦は約3週間の中断期間に入ったところ。3試合連続ドローから2連勝と右肩上がりの状態だが、神戸戦まで中3日と相手に比べてコンディション面での難しさがある。甲府の大塚 真司監督は「連戦になるが、神戸戦ではパワーを出したい。(2連勝で)リーグ戦メンバーは良い感触があるし、サブの選手にはギラギラしたものを感じている。戦えるメンバーを組んで送り出したい」と、リーグ戦のメンバー中心と思われるが何枚かの入れ替えの可能性も感じさせる幅のあるコメント。神戸の印象については「J2リーグでは体感できないスピードとパワーがある。選手が個々で能力が高いだけでなく、チームとしても連動している。スキを見せない素晴らしいチーム」(大塚 真司監督)と、個でも組織でも高いレベルにあると話す。
神戸は甲府が2シーズン前に対戦したときよりも個でもチームの組織力でも向上しているが、甲府もリーグ戦中盤を過ぎて最大値が出せるようになっており、“挑む”モチベーションは高い。今季岡山から期限付き移籍で加入した田中 雄大は「(昨季まで岡山でチームメートで、今季神戸に完全移籍した)本山 遥との対戦を楽しみにしていたが、(6月に)岡山に期限付き移籍したので対戦できないのは残念。ただ、神戸のすごさは聞いている。個の質は高いし、大迫選手、武藤選手以外の選手もレベルが高い。質の高い選手が個を生かしながら組織的に戦っている。まず大事なのはバトルのところ。セカンドボールをどれだけマイボールにできるか。自分の力をしっかり出したい。楽しみにしています」と対戦を心待ちにしている。
一方、神戸は湘南戦後のコメントで山川 哲史が「最近の戦いは1~2年前じゃ考えられないくらい、主力選手が抜けたとしても、(佐々木)大樹や(宮代)大聖を中心に前線は迫力あるプレーができていますし、それが結果につながっていると思います。ヴィッセル神戸の組織として良い循環、成長できている感覚はすごくありますね」と話している。宮代 大聖は韓国で開催されている東アジアE-1選手権の日本代表に招集されており、大迫 勇也、武藤 嘉紀は出場が難しいコンディションではないかと推測されるが、チームとして甲府戦でも良い流れを継続できるか。
J1で2位の神戸を相手に、右肩上がりの甲府がどのような戦いを見せるのか。楽しみな試合になる。
[ 文:マツオ ジュン ]
