新潟は今大会初戦となった2回戦で、中国リーグ首位の福山シティFCと対戦し、延長戦の末に1-0で勝利した。
試合は福山シティFCの粘り強い守備を破れず、0-0で推移。延長後半の108分、堀米 悠斗のクロスに合わせた笠井 佳祐のヘディングシュートが決まり、これが決勝点となった。
新潟のチーム状況を見ると、明治安田J1では4連敗中。19位と残留争いから抜け出せないまま、リーグ中断期間に入った。
6月8日に小見 洋太が柏へ完全移籍。6月23日には樹森 大介監督の契約解除が発表され、入江 徹コーチが新監督に就任した。6月30日からのリーグ中断期間には、東洋大OBの稲村 隼翔がセルティックFC(スコットランド)へ、宮本 英治が岡山へ、太田 修介が湘南へと完全移籍。さらに7月13日には秋山 裕紀も海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のためチームを離脱した。一方、13日に磐田から植村 洋斗の期限付き移籍加入が発表されている。
多くの選手が抜けたことは残念だが、それによってチャンスを得る選手もいる。この半年間、新潟のサッカーへの適応を図ってきた新加入選手や、ケガから復帰した選手の活躍が期待される。
3回戦進出を決めるゴールを奪った笠井 佳祐は、昨年まで桐蔭横浜大の一員として、東洋大と関東大学リーグで対戦している。「基本的に、東洋大はつなぐサッカーをやっていて、新潟に似ていると思う。FWの髙橋 輝選手は足が速くてドリブルもあるので、そこは警戒しなければいけないと思います」とイメージする。また、個人的な思いとして「去年、東洋大にはインカレ(全日本大学選手権大会)の準決勝で負けて、今年は桐蔭横浜大の後輩たちが(関東大学リーグ1部)開幕戦で0-5でやられているので、リベンジじゃないけど勝ちたい。それに、イナム(稲村)自身が一番東洋大と試合をしたかったと思う。勝たないとイナムはイヤだと思うので、その思いも背負いながら戦えれば」と3回戦に挑む。
2回戦で完封に貢献した森 昂大も、稲村 隼翔と仲が良かった1人。同じCBとして「稲村が抜けたので、アイツ以上のプレーを見せて、新潟の勝利のために戦わないといけない」と、守備面を安定させ、勝利へと導くつもりだ。
対する東洋大は、昨年のインカレで優勝し、今大会にアマチュアシード枠で出場。優勝時に4年生だった稲村 隼翔の同期は、新井 悠太(東京V)、中山 昂大(大宮)、前田 宙杜、渡井 翔琉(ともに沼津)、梅澤 魁翔(栃木C)がJリーガーになっている。今年4年生となり主将を務める山之内 佑成も、柏への2026年加入が内定している。
今年の成績を見ると、関東大学リーグ1部では、第11節終了時点で6位。また、総理大臣杯出場権を懸けたアミノバイタルカップでは準優勝。関東地区第2代表として、4大会ぶり3回目の出場を決めている。
天皇杯出場は、1966年の創部以来、初めて。1回戦は仙台大と対戦し、4-2で勝利を収めた。続く2回戦は、三協フロンテア柏スタジアムで柏と対戦し、2-0で勝利。J1で優勝争いを繰り広げている柏を相手に、0-0のまま延長戦まで持ち込むと、107分、柏のスローインを相手陣内で奪ってつなぎ、山之内 佑成がこぼれ球を収めて先制点。さらに120+1分、相手のロングボールを自陣ではね返してロングカウンターに転じると、最後は依田 悠希が追加点を挙げた。最後の最後まで相手のスキを狙い、タフに走り切って、3回戦への切符を手にしている。
新潟としては、本拠地でプロの意地を見せ、サポーターにひさびさの白星を届けたい一戦。勢いのある東洋大は、二度目のジャイアントキリングなるか。注目のバトルは、19時にキックオフを迎える。
[ 文:野本 桂子 ]

