2025/11/22 (土) 14:02 KO
決勝
入場者数: 31,414人
天候: 晴れ|気温: 16.4℃|湿度: 36%
歴史を変えた瞬間。町田、初の“星”を獲得
ヴィッセル神戸
FW 9
町田さんが素晴らしいサッカーをしたと思いますし、自分たちの力より相手が上回ったというだけだと思います。 --立ち上がりからかなり町田が強く来ていました。そうですね。失点しなければ良かったと思うのですけど、あそこで立て続けに失点してしまったのは、ゲームを難しくした要因かなと思います。 --相手のブロックに対して、中央をコンビネーションでこじ開けようとしていました。相手が5バックになるところで、どうやって相手を崩すかというのは、チームとしてもそうですし、自分個人としても考えて臨んだ部分もあります。うまくいった部分といかなかった部分はありますけど、いかなかった部分のほうが多かったかなと思います。 --宮代選手のドリブルは効いていました。周りとの連動が高まればもっと良くなる印象です。自分のところから相手はがして、数的優位を作ってというのは何回かできたのですけど、ゴールまでつながっていないのはもう1個、工夫が必要かなと。まだ試合を振り返っていないので分からないですけど、率直に思います。 --今季はタイトルを獲れませんでした。悔しいですし、獲らなければいけないチームだと思うので、獲れなかったというのは個人的にも力不足を感じます。もっと成長していかないといけないとあらためて感じさせられています。
--悔しいと思いますが、心境を教えてください。今日の試合を通して、なかなか自分たちのやりたいサッカーを表現できずに負けてしまったのが一番悔しく思います。 --町田が表彰される姿をチームの先頭でずっと見ていました。自分たちがそこにいる想像しかしていなかったので、そこがただただ悔しいかなという感じです。 --セカンドボールを拾われてつながれる神戸らしからぬ失点の仕方でした。やっぱり開始早々の失点は痛かったですし、その後もなかなかかみ合わないというか、パスミスも多かったですし、セカンドボールのアラートさだったり、自分が行くというところが外から見ていたら見られなかったので、そういうちょっとした細かいところですけど、そういうところが、ああいう失点につながるようなプレーにもなっていたんじゃないかと思います。 --今季を振り返ったときに、“神戸対策”は感じていましたか。そうですね。特に町田はやっぱり相手の強みを消すところが強みでもあると思いますし、一人ひとりの選手も本当にアラートでセカンドボールだったりの反応は試合前からすごく気合いを入れてくるのは分かっていました。そこの部分でやっぱり上回られてしまうと今日のような結果になってしまうかなと思います。
FC町田ゼルビア
監督
まずは先々週のリーグ戦(J1第36節・FC東京戦)、先週の(FC東京との天皇杯)準決勝、そして今回の決勝と3週続けて日本サッカーの聖地である国立競技場で試合をさせていただいたことを誇りに思いますし、心から感謝を申し上げます。また多くのメディアの方々、ファン・サポーターの方々、町田を支えてくださっている方々などたくさんの方々がこの国立競技場までお越しくださいました。選手、スタッフにパワーを注いでいただいたことに心から感謝しています。 私はまだプロ監督3年目ですが、高校サッカーでは幾度となく、国立や埼玉スタジアム2002でタイトルへの重圧が掛かった試合を戦ってきましたし、その中で感じてきたことを素直に選手たちには伝えさせていただきました。負けたときもあれば、勝ったときもありますから、そのときは何が原因だったかを選手たちに細かく伝えてきました。時間帯ごとの選手たちの精神状態、また相手の心理状態を利用しながら、相手をどう呑み込んでいくか、いろいろな駆け引きがある中で、選手たちは半信半疑だったとは思いますが、しっかりとやるべきことを遂行してくれました。「前半の15分までには必ず得点が動く」と伝えていましたし、PKを取られる形になるのか、FKが入るのか、単純なボールロストから1点が入るのか、イメージしなかったことが15分以内には1回は起こると話してきました。その結果、開始6分でのゴールにつながりました。さらに追加点を決めて、失点をゼロで前半を終えることができたのは大きかったです。 後半に向けては、絶対に気の緩むようなことがあってはならないという点と、この国立では何が起こるか分からないから、せめて後半の25分までは2-0のスコアを維持し、交代選手も有効活用しながら、強度を保って戦っていくというプランを選手たちが実践してくれました。また、藤尾 翔太の3点目も大きかったです。ただ、残り25分は若干守勢に回ることがありましたし、かなり多くのクロスが入ってくる中でも、これまでは試合に出ていた岡村 大八を投入した中でしっかりと相手の攻撃をはね返してくれました。そういったプレーが選手たちを勇気づけることにつながりましたし、選手たちがこの試合に懸ける意気込みを、試合終了のホイッスルが鳴るまで切らすことなく発揮してくれました。 FC町田ゼルビアとして、何か1つのタイトルを獲ろうとスタートしてきた中で、天皇杯という名誉ある大会を制覇し、来季のACL2出場権を獲得するという絵に描いたようなストーリーを、選手たちが自分たちの力で手繰り寄せてくれました。最終的にタイトルを獲れたことに感謝したいです。 最後に国立までたくさんの町田サポーターの方々に駆けつけていただきました。最後の最後まで声援を送り続けてくださったことにも心から感謝したいと思います。われわれが挫けそうになったとき、勝てなかった時期も、温かく最後まで声援を送ってくださったことにもあらためて感謝の気持ちを伝えさせてください。 --開始15分にスコアが動くという話は、これまでの高校サッカーの経験則を踏まえて導き出されたものなのでしょうか。開始15分の重要性は帝京高の古沼(貞雄)先生や、すでに亡くなられています小嶺(忠敏)先生など、先人の方々が「国立には魔物が棲んでいる」という話をされてきました。実際に多くの試合で予期しない失点をしたあと、追いつくことができずに0-1で敗れるような大会もありました。またわれわれが先行しても逆転して負けたというような試合もありました。15分までにミドルシュートが入ってしまうような失点で負けてしまう試合もありました。この国立での試合は15分の展開によって、試合が決してしまうことや、こんなゴールで試合が決してしまうんだというようなこともありました。力が入ってしまって本来持っているものを出せないようなことが起こり得るのが決勝の舞台です。根拠はないかもしれませんが、30年近く高校サッカーで指導してきた中での経験から導き出されたものでもあります。高校サッカーで培ってきたものを選手たちに伝えてきましたし、まさに伝えてきたことが、6分のゴールやその後の追加点につながりました。選手たちは「高校サッカー界のことだろう」と感じていたかもしれませんが、選手たちが信じて戦ってくれたことがこうして優勝につながったと思っています。 --準決勝に比べて、攻撃がスピーディーで整理されていた印象です。何を改善されたのでしょうか。改善というよりは整備をした形です。(ミッチェル)デュークや藤尾を先発で起用し、あとには(オ)セフンや(ナ)サンホ、また空中戦に強い桑山 侃士が控えている状況でした。選手たちの個性を生かし、前向きな状況を作るために、選手同士の距離感を整理し、いかにしてセカンドボールを拾う状況を作るかを整備してきました。また、相手にとってはゴール前にアーリークロスが入ってくる状況はイヤでしょうから、そういった状況を作ることも意図していましたし、練習を積んできました。あらためて振り返ると、準決勝、決勝に向けた取り組みが素晴らしかったですし、選手たちが集中力を高めながら自分たちでこのタイトルを獲るんだという意欲を、われわれコーチングスタッフが言うまでもなく、選手たちがやるべきことを実行してくれたことがタイトルにつながりました。
ヴィッセル神戸
監督
まずは神戸からたくさんのサポーターが来ていただいた中で、勝利できなくて申し訳なく思っています。また、今季でタイトルも獲れなかったので、責任を感じています。 試合に関しては自分たちもしっかりと準備はしてきたのですけど、前半の2失点が響いたと思います。後半、もう少し落ち着いてというところで少し流れは持っていったんですけど、3失点目というのもチームに影響したのかなとは思います。本当に選手たちが最後まであきらめずに戦ってくれましたが、今日の敗因はやっぱり自分に責任があると思っています。 町田ゼルビアの関係者の皆さん、ファン・サポーターの皆さん、本当におめでとうございます。 --今日の試合は頭から町田を上回るというか、圧を持って入ることを狙われたと思います。ただ、試合が始まってから町田の圧力がけっこう強いかなと感じたのですが、その辺りは想定外だったのでしょうか。いえ、彼らのスタイルですし、セットプレーやゴールキック、あるいはスローイン、とにかく深い位置を取って押し込んでくるというのは想定内ではありました。 --それに対して、自分たちが何ができなかったと感じていますか。普段では起きないような失点が起こってはいるんですけど、その起きた原因は、例えば1失点目だったら、スローインはオフサイドがないとはいえ、ラインが深くなって、そこからセカンドボールを拾われてクロスというのがありました。その辺りのラインの深さだったり、自分たちも意識してはいたんですけど、ちょっと見ていても深いなと思ったり。2失点目もちゃんと絞っていれば防げたところではあったと思うのですけど、そういうところがちょっともったいなかったなとは思っています。
FC町田ゼルビア
DF 3
昌子 源
--クラブとして初めてメジャータイトルを獲った心境は?1つ目のタイトルを獲る難しさもある中で、決勝には相当な覚悟を持って臨みました。こうしてタイトルを勝ち取ることができて良かったです。 --場内のインタビューでは、5失点を喫したJ1第28節・川崎F戦のことを引き合いに出されていました。5失点をして下を向いていたときに、試合後には厳しい声もあった中で、「顔を上げてほしい」と言っていただいた光景を忘れることができません。自分のため、チームのため、家族のためを思うことが多い中で、ファン・サポーターの皆さんのためにも頑張らないといけないと感じました。その恩を返すのは決勝だと決意して臨みました。場内のインタビューで泣くつもりはなかったですが、「昌子、ありがとう!」という声がメインスタンドのほうから聞こえたことがうれしかったです。
MF 16
前 寛之
--加入して1年目でこうしてタイトルを獲得しました。楽しく試合ができましたし、こうしてタイトルを勝ち取れて良かったです。試合展開としても、自分たちを後押しするような形になったことも大きかったです。僕自身はタイトルを獲りたくて移籍を決断しましたし、クラブが本気でタイトルを狙っていることも伝わっていました。その中で1つ目のタイトルを獲れたことはクラブにとっても大事なことでした。 --セカンドボール争いも試合のポイントになったと思います。陣取り合戦の様相を呈していましたし、ロングボールを蹴り込む展開の中で、セカンドボールをどう回収していくかは個人としても試合のキーポイントだと思っていました。それが自分の仕事だと思っていたので、ある程度、(ボランチでコンビを組んだ)中山 雄太と良い関係性を構築しながらプレーできました。
FW 9
藤尾 翔太
--ご自身にとっての2点目は素晴らしいミドルシュートでした。今季はシュートを打つ回数が少なかったのですが、アグレッシブにゴールを狙おうと思っていました。2点目のゴールはシーズンの最初であれば足を振っていないと思うのですが、タイムリーに成長を実感しています。言葉で表すことは難しいのですが、自分の2点目のシュートは感覚です。あそこにゴールがあるんだろうな……と思っている中で狙いました。 --今季は出場機会が少ない時期も過ごしてきました。試合に出られないときにはチームの助けになるプレーをしないと起用されません。チームにとって必要なことをやるように考えてきました。チームを助けるゴールを決勝という舞台で決めることができて、ここまでのことが報われました。