札幌は前節、ホームでFC東京と対戦して1-1のドロー。立ち上がりからしっかりとした守備ブロックを組み、相手が自陣に進入してきたタイミングで一気に囲い込むグループとしての守備が機能し、強力なブラジル国籍アタッカーを並べるFC東京の攻撃に対して終始大きな問題なく対応。前半終了間際という理想的な時間帯に得点できたこともあって、その後も落ち着いて的確な試合運びができていた。しかし、終盤に若干、オープンな展開となってしまったところで左サイドを崩されて痛恨の失点。勝点3を取り逃す結果となってしまった。
しかしながら、リーグ戦再開からここまでを振り返ると5戦無敗である。そのうちアウェイゲームが4試合ということを踏まえると、非常に安定感のある戦績を残せていると言っていい。試合内容にしても成績にしても、悪くない戦いができていると言っていいだろう。前節については「今季最も良い内容」とペトロヴィッチ監督も選手たちを称えた。
一方で真夏の北海道へと遠征する横浜FMの前節は、横浜FCとのダービーマッチをホームで戦って4-0の大勝。前半中頃にオウンゴールで先制すると、相手が得点を奪いに出てきた後半はマルコス ジュニオール、遠藤 渓太、エジガル ジュニオが続けて得点を重ねて圧倒。序盤は非常にタイトに守備をしてくる相手の戦略に手を焼いた印象もあったが、終わってみれば4得点。ダービーマッチでの大量得点勝利は攻撃的なチームに自信を与えたことだろう。
横浜FMはここから波に乗りたいところだろう。その積極的なプレースタイルが研究されてきたこともあってか、今季はなかなかそのアタッキングスタイルを結果に反映し切れずにいた印象があった。前々節には得点力不足に苦しむ鹿島に4失点を喫して敗れるなど、攻守両面が不安定なようにも見えた。それだけに、大量得点かつ無失点で終えたダービーマッチでの勝利の意味は大きいはず。中3日でのアウェイゲームだが、良いイメージで敵地に乗り込めるのではないだろうか。
さて、そんな両チームの対戦だが、痛快な攻め合いを期待してしまう。どちらも攻撃的なスタイルを志向しており、昨季の同カードを振り返っても、リーグ戦で札幌が大勝したかと思えば、JリーグYBCルヴァンカップでは真逆の結果になったりと、この対戦は派手な展開になりがちだった。ともに個性的なアタッカーをそろえていることもあり、崩しのバリエーションも豊富。良い意味で先の読めない戦いになりそうである。
真夏の一戦。そして一定の制限の中での試合が続くが、観る者をスッキリとさせるような、ハイテンションの攻撃的なゲームをどうしても期待してしまうのが、この札幌vs横浜FMの対戦だ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

