ホームの横浜FCは前節・湘南戦でようやく長いトンネルを抜け出した。キックオフ直後から5連敗中という現実がウソかのようなゴールラッシュを披露。前半の20分までに4ゴールを奪い、17位と18位の直接対決を制した。この結果に下平 隆宏監督は「順位的に下のほうにいて、裏天王山という最下位争いになってしまっていた現状の中でしっかり勝たないといけなかった。今まで良い形は作れても、なかなか点が入らなかったところでの4得点。欲を言えば、もっと取れるチャンスはあったし精度を上げていかないといけないけど、1つの結果として4点取れたことは選手も自信になったと思う」と約1カ月ぶりの勝利に手ごたえをつかんだ様子であった。
中3日で迎えるこの試合については「いまの僕らは連勝が欲しいので勝ちにいきたい」と今季初の連勝に向けて意欲を語る。そして鹿島については「イメージとしてはしっかりボールを握ってポゼッションして、今までの鹿島にあまりなかったものをやろうとしていることは見えます。ビルドアップでポジションの取り方も見えるけど、なかなかそれが結果として出ていなくて、逆に今までの鹿島の良さで結果が出始めていると感じる」と相手チームのジレンマを感じ取りつつも、「その辺の融合というか、ザーゴがやりたいものと鹿島がもともと持っている選手たちのポテンシャルが良い感じになってきている部分もある」と警戒を忘れなかった。
ボールの握り合いとなるならば、鹿島よりも横浜FCに一日の長がある。鹿島アントラーズという名前や圧にビビることなく自分たちのサッカーを貫き、勝利を狙いたい。
対して、アウェイでの戦いとなる鹿島はここにきて2勝2分と4戦負けなし。なかなか勝てなかった開幕直後の状態からは完全に抜け出したと見ていいだろう。
前節・神戸戦は2-2の引き分けに終わったが、右SB広瀬 陸斗のクロスにエヴェラウドが頭で合わせた形や、終了間際に染野 唯月と荒木 遼太郎でもぎ取った同点ゴールと、チームとしての狙いが発揮されたゴールが生まれており、得点パターンは確立されてきている。ここ4試合で10ゴールを奪っている攻撃陣の破壊力はこの試合でも脅威となりそうである。
また、下平監督とザーゴ監督は現役時代に柏で一緒にプレーした間柄。当時を振り返り下平監督は「ザーゴはCBでリーダーシップがあってうまかった。配球もできて攻撃参加もしていて非常に良い選手でした」と懐かしそうに話し、「当時から仲が良くていろいろと話していたし、久しぶりにカンファレンスで会ってけっこう話しましたよ」と明かしてくれた。
ピッチ上の対決はもちろん、両指揮官のベンチワークや駆け引きにも注目したい一戦だ。
[ 文:須賀 大輔 ]
