横浜FMは4連勝を懸けて臨んだ前節・神戸戦で終盤まで2点リードしていたものの、プレス強度が弱まったスキを突かれて、立て続けに失点。連勝が『3』でストップするとともに、“勝点2”を取りこぼす結果となった。ただ、2日のJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝ではPK戦の末に札幌を押し切り、神戸戦のイヤなムードをすぐに払しょくしたと言える。
北海道への長距離移動を経て中2日で迎える今節は、SBを中心に多少の入れ替えがあると予想する。中でもトップ下の人選に注目したい。チームトップの8得点を記録するマルコス ジュニオールは2日の札幌戦ではフル出場。連戦の最中、リーグ戦でも6試合連続で先発しており、川崎F戦後もまだまだ先が長い連戦を見据えると、休養を与えたい時期に差しかかっている。
そこで期待したいのが天野 純。札幌戦では途中出場から価値ある同点ゴールを奪い、PK勝ちにつなげた。「結果がすべて。こんなにゴールへの欲が強いのは初めて」との言葉どおり、数字を残してアピールに成功。試合後には「やっぱり、リーグ戦でゴールを決めたい思いが強い。“神奈川ダービー”は絶対に負けられない試合。もし自分が出るチャンスがあれば、しっかりとゴールという結果でチームを勝利に導きたい」と意欲は増すばかりだ。
対する川崎Fは怒とうの10連勝のあと、名古屋戦、神戸戦と足踏みしたが、前節・清水戦は5-0、2日のルヴァンカップ準々決勝ではリーグ戦で引き分けた神戸を6-0と一蹴し、すさまじい勢いでゴールを量産している。絶好調の要因は1つではないのだが、ベンチ外のメンバーを含めて誰が出てもすぐに活躍する圧倒的な層の厚さにあるだろう。清水戦ではクラッキ・中村 憲剛が大ケガから復帰して即ゴールと、好サイクルに拍車がかかっている。
ともに攻撃を志向するチームだが、スタイルは両極端。走行距離が110㎞を下回る川崎Fに対し、横浜FMは120㎞を上回る試合も少なくない。横浜FMが運動量で凌駕し、速くオープンな展開に持ち込むのか、川崎Fが攻守の切り替えで横浜FMを押し込むのかが、勝負の分かれ目となりそうだ。
思い返せば、昨季の明治安田J1第33節では15年ぶりの優勝に突き進む横浜FMが、優勝の可能性が消滅していた川崎Fを4-1で粉砕した。川崎Fがリベンジするのか、それとも横浜FMが返り討ちにするのか。展開を想像するだけでワクワクが止まらない一戦である。
[ 文:大林 洋平 ]

