鳥栖はリーグ戦復帰後3試合を消化し、2勝1分と好成績を収めている。約2週間の活動自粛期間によるブランクを感じさせず、ポゼッションをベースとした攻撃的なスタイルを披露中だ。前節はホームに好調の柏を迎えた。前半に先制を許す展開だったが、林 大地が3戦連発となるゴールで前半のうちに同点に追いつくと、後半早々に原川 力のゴールで逆転に成功。しっかりとボールを握ることで柏に主導権を与えず、その後は逃げ切りに成功。好調の柏を相手に見事な逆転勝利を挙げた。再開後は3試合で7得点と、シーズン序盤に得点力を課題としていたのがウソのような状況になっている。
一方の札幌は苦しい状況にある。前節はホームで浦和と対戦。2点を先行される厳しい展開だったが、ジェイの2得点で前半のうちに追いつくと、後半にオウンゴールで逆転に成功。しかし、セットプレーの流れから同点に追いつかれると、オープンな展開となった終了間際に失点を喫し、痛恨の敗戦。これでリーグ戦は3連敗。9試合未勝利となってしまった。
互いに前節から中2日。さらにこの試合後に再び中2日でリーグ戦を控えているため、大幅なターンオーバーを敷いてくる可能性が高い。特に厳しいのは札幌だ。鳥栖はホーム3連戦となるが、札幌はホーム、アウェイ、ホームという流れになっているため、北海道から九州という長距離移動が往復で入ってしまう。ただ、札幌には2018年のポジティブな記憶がある。
2018年にも連戦の中で、水曜日に鳥栖とのアウェイゲームを札幌は戦っている。直近の試合から先発を4人変更。帯同していた選手にアクシデントがあり、当日のベンチ入りが6人となってしまったが、逆転勝利を飾っている。余談にはなるがくしくもこのときの試合も今回と同じ第12節。さらに鳥栖戦のあとのゲームも札幌厚別公園競技場でのG大阪戦という流れになっている。前回はG大阪にも快勝して連勝を達成しているだけに、2018年の再現を果たしたいところだ。さらに札幌は2017年のJ1第13節で敗れて以降、鳥栖戦は公式戦6連勝中。今季もJリーグYBCルヴァンカップで対戦しているが、3-0で快勝を収めている。
この一戦を前に金 明輝監督は「僕の不注意で札幌さんに迷惑をかけたというのが率直な思い。札幌さんはアウェイなので、そういった中でゲームをしてくれることにまず感謝しています」と延期により厳しい日程となった札幌に対し、感謝の気持ちを表している。ただ、勝負が始まればその思いはいったんしまって、勝利だけを求めることになる。
鳥栖がさらに勢いを加速させるのか。それとも札幌が好相性の鳥栖戦で10試合ぶりの勝利を挙げるのか。気持ちのこもった激しい試合が十分に期待できそうだ。
[ 文:杉山 文宣 ]
