豊富なタレントを擁する神戸が苦しい状況に陥っている。およそ1カ月前の8月23日に敵地での第12節・浦和戦で勝利を収めて以降、リーグ戦は7試合勝ちなし。3試合連続で引き分けたあと、第15節で川崎Fに敗戦。続くFC東京戦ではアディショナルタイムに同点ゴールを挙げ、好転へのきっかけになり得るドローゲームを演じたものの、中3日で迎えた前々節・C大阪戦では退場者が出た相手を最後まで崩せず0-1で敗戦。19日の前節・名古屋戦は山口 蛍のゴールで先制したが、2つのPKを与えた末に逆転負けを喫している。
この結果、リーグ戦はここ7戦で4分3敗、0-6で大敗した9月2日のJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝・川崎F戦を含めると公式戦8戦勝利なしで、浮上のきっかけをつかめない状態だ。前節後、トルステン フィンク監督は「厳しい状況の中で、団結することが非常に大事。一丸とならないと良い結果は出ないし、仲間、全員で前に進むことが大事だと思う。次の試合もすぐにあるし、この状況を変えるためには勝利するしかない」と前を向いた。
AFCチャンピオンズリーグに参戦する中、リーグ戦の日程が過酷になっている神戸。主力に負傷離脱者も出ていたが、アンドレス イニエスタや大﨑 玲央に続き、前節・名古屋戦ではドウグラスも戦列に復帰するなど陣容も整ってきた。今節は第5節・清水戦以来勝ちのないホームゲームとなるが、「次のホームの鳥栖戦は絶対に勝たないといけない試合」と強調する指揮官の下、勝点3獲得に本気で注力したい90分になる。
一方、アウェイに乗り込む鳥栖も前節・横浜FM戦に敗れ、今季二度目となる連敗を喫した。横浜FM戦で開始1分に先制点を許し、前半のうちに3ゴールを喫した展開は要改善。ただ、第14節・横浜FC戦以降、3試合連続でゴールを挙げた林 大地は、前々節・札幌戦こそ得点はならなかったが、前節はゴールを挙げ、冷静にゴールマウスを射止めるセンスと技術力で魅了している。5試合で4得点と波に乗るFWがいることはチームとして心強いところだろう。
両者は中断明け2試合目の第3節で対戦し、アウェイの神戸が1-0で勝利。自他の特徴を分析した上でシステムを変化させるトルステン フィンク監督は、この試合では[4-3-3]の布陣で、同じく[4-3-3]だった鳥栖と対峙。全体的に神戸がボールポゼッションを高めて試合を進めたが、決定打を欠く展開に。それでも、敵ゴール前のスペースが乏しい中、75分にアンドレス イニエスタの精密な浮き球パスと一瞬で裏を取ったドウグラスのホットラインが開通し、1-0で神戸が鳥栖を破っている。
神戸が久しぶりの勝利をつかむのか、鳥栖が7月の敗戦のリベンジを果たすのか。ビルドアップやプレッシングを重視する神戸と鳥栖のバトルは、熱く激しいものになることは確実だ。
[ 文:小野 慶太 ]
