柏が後半戦に向けて掲げたポイントは2つ。それはスタートダッシュを切ることと取りこぼしをしないことである。「明らかに取りこぼした試合が前半戦はあった。後半戦は一人ひとりが自分の与えられた役割にフォーカスして、前半戦で取りこぼした勝点を挽回できるようにスタートダッシュを切れればと思う」(ネルシーニョ監督)。さらなる上位進出を狙うために着実に勝点を積み上げていくことが求められている。
その中で迎えた後半戦初戦となった前節・札幌戦。前半に訪れたチャンスをオルンガが決め切ることができなかったが、後半に入って主将の大谷 秀和がFKからヘディングシュートを決め先制すると、そのまま逃げ切り白星スタートを切った。
この試合でも採用した[3-4-2-1]が機能性を見せており、4バックのシステムとともに柏の戦いの幅は広がっている。さらに、前々節・広島戦で山下 達也が、前節・札幌戦では大南 拓磨が戦列に戻ってきたように、前半戦で続出したケガ人が次々に戻ってきていることも明るい材料だ。やり繰りが苦しい中でも試合ごとに自分たちの状態や相手の状況を見極めながら、手を変え品を変え戦ってきたネルシーニョ監督は「後半戦はケガで戦線離脱していた選手が少しずつではあるが現場復帰してくるので、今後の戦いの幅は広がっていくと思う。チームとしてやることは変えずに、これまでやってきたことの積み上げ+組織的に戦うことを念頭に置いてやっていきたい」とさらなる意欲を見せている。
8月の前回対戦では粘り強く戦い勝点1を得たが、内容としては押し込まれる時間が多い苦しいゲームだっただけに、チームとしてそこからの成長と変化を見せたいところである。
対して、アウェイに乗り込む横浜FMは現在3連勝中と調子を上げてきている。さらにその3試合すべてで3ゴールを挙げており、昨季の圧倒的な攻撃力が戻ってきている印象だ。その中で特に好調なのがエリキ。4試合連続ゴール中で6ゴールをマークしている。ジュニオール サントスは柏から期限付き移籍のため契約上出られないが、マルコス ジュニオールを含めた3トップは破壊力抜群。ジュニオール サントスに代わり入ることが予想されるエジガル ジュニオやオナイウ 阿道も能力の高いストライカーであり、前線3人のコンビネーションには注目が集まる。
リーグ連覇に向けてはこれ以上に負けることが許されず、3バックにシステムを変更してから浮上のきっかけをつかみつつある横浜FMにとっても、この試合で欲しいのは勝点3で変わらない。攻撃至上主義の“ポステコグルーマリノス”と現実主義の“ネルシーニョレイソル”のどちらがこのゲームを制するだろうか。
[ 文:須賀 大輔 ]
