横浜FMは4試合連続3得点を奪っての4連勝中。27日の明治安田J1第19節・柏戦では前半にCKから先制を許したが、相手の足が止まった終盤の77分以降に3ゴールを集めて鮮やかな逆転勝ちを収めた。第18節・仙台戦に続く逆転勝利。“先行逃げ切り”が勝ちパターンだった王者に強じんな反発力が加わり、新境地を切り拓き始めている状況だ。
柏戦でも走行距離は120㎞を超えた。古巣戦で決勝点の起点となった小池 龍太は語る。「前半から90分間を通して同じパフォーマンスを目指すことは変わらない中、強みが後半に出た。速いテンポで全員がボールに関わるプレーをしたことで相手に疲弊が出た」。豊富な運動量と素早いトランジションでボディーブローのように相手の体力を削り、逆転勝ちにつなげたのだ。
11日前の鳥栖との前回対戦では、J1記録を更新する走行距離129.826㎞を叩き出し、走り合いを制した。今節もテンポの速い横浜FMのペースに鳥栖を巻き込めるかが5連勝達成のカギとなる。
一方、その高負荷なアタッキングフットボールの代償として、またケガ人が増えているのは懸念材料だ。復帰戦となった柏戦で後半に2アシストをマークし、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍をした仲川 輝人がラストプレーで再び右腿裏を負傷。右CBで先発した松原 健も負傷のため、前半のみで交代した。今節もアンジェ ポステコグルー監督は難しい選手繰りを迫られており、柏戦後半で採用した喜田 拓也のリベロ起用や、1トップ2シャドーのチョイスが注目点となる。
対する鳥栖は前節・FC東京戦で4試合ぶりに勝利。クリーンシートで2連勝中だった相手から3ゴールを奪い、連敗を『3』でストップした。その3連敗中で9失点と課題だった守備面でも無失点。「ヒューマンエラーや簡単なミスが減った」と金 明輝監督が勝因を語るように、攻守がガッチリとかみ合った完勝だった。
ミスの少なかったFC東京戦の戦いを継続できるかが焦点の1つ。打ち合いに出た横浜FMとの前回対戦は前半の1-3のスコアがそのまま結果となったが、その前半の内容は数字ほどの差はなかった。原川 力を軸に工夫したビルドアップでアタッキングサードに入り込み、決定力こそ欠いたものの、横浜FMのゴールを何度も脅かしていた。イメージは悪くないはずだ。
鳥栖が追求する攻撃スタイルを貫けば、今節もアップテンポな展開となるのは必至。その中でイージーミスをなくすのはもちろん、90分間通して集中力を切らさなければ、初の連勝も見えてくる。
[ 文:大林 洋平 ]
