横浜FMはAFCチャンピオンズリーグの日程変更に伴い、週中に組み込まれた9月30日の第25節・鳥栖戦は終盤にエリキの6試合連続ゴールで同点に追いついたものの、逆転には至らず、連勝が『4』でストップした。「何もなかった。負けなくて良かった試合」とアンジェ ポステコグルー監督が振り返った内容は、4戦連続3ゴールと前線の爆発力が光った連勝中と比べて1トップ2シャドーが機能せず、迫力に欠けたのは否めない。
だからこそ今節は重要になる。3連勝で臨んだ前回対戦は終盤まで2点をリードしていたにもかかわらず、終了間際に連続失点で追いつかれた苦い記憶が残る。その翌節から3連敗と不調に陥るきっかけにもなっただけに、その二の舞は絶対に避けたいところだ。小池 龍太は言う。「相手に個の能力の高い選手が多いが、前回のように自分たちのプレーをし、終了間際の失点を防ぐ集中し切ったゲームにしなければならない」。鳥栖戦のイヤなイメージを断ち切るとともに、チームを再加速させるきっかけにしたい。
チームの現状に目を向けると、連戦中でもコンスタントに120㎞以上の走行距離を記録する負荷の高いサッカーを貫いている反動で、公式戦9試合を戦った9月に實藤 友紀、仲川 輝人、松原 健らが相次いで負傷している逆境下にある。一方で朗報なのが畠中 槙之輔の復帰だろう。9月16日の第24節・清水戦で負傷交代していた畠中が2日の全体練習に合流しており、神戸戦でプレー可能な状況ではある。鳥栖戦に引き続きボランチが本職の喜田 拓也をCB中央に据えるのか、3バックの並びを変えるのか、指揮官の判断に注目したい。
一方の神戸はトルステン フィンク監督の突然の退任以降、3連勝と好調のサイクルに突入している。スポーツダイレクターだった三浦 淳寛新監督が指揮を執るここ2戦は、札幌に4-0、名古屋に1-0と2試合連続の零封勝ちと攻守がかみ合う。その好調なチームをけん引しているのがアンドレス イニエスタ。過密スケジュールにもかかわらず、5試合連続フル出場中で、この3連勝中は2得点と大車輪の活躍を見せている。
4連勝を狙う今節のキーマンにもその背番号8を指名したい。36歳と決して若くなく、長距離移動を伴うアウェイ戦だけに休養を与えられる可能性も捨て切れないが、帯同さえすれば、相手に脅威を与えるのは間違いない。先発なのか、それともベンチスタートなのか。采配冴えわたる三浦監督の決断はいかに――。
[ 文:大林 洋平 ]
