札幌は前節、ホームで鹿島と対戦して1-0で勝利。立ち上がりから互いに鋭くボールにアプローチする激しい戦いが続いた。きっ抗した展開で迎えた前半の終盤に、福森 晃斗が左サイドから蹴ったグラウンダーのクロスを駒井 善成がワンタッチでうまく流し込んでゲット。後半は1点を追う鹿島が激しく攻め立ててきたため押し込まれる時間帯もあったが、体を張った粘り強い守りで逃げ切りに成功。クラブとして初めて、強豪・鹿島を相手にシーズンダブルを達成した。
貴重な1勝だった。前々節・名古屋戦では攻守ともにほとんど良いところなく0-3で敗れ、鹿島戦に向けてはペトロヴィッチ監督が「チームは苦しい状況にある」と発していたほど。そこから中3日の日程で戦術的なトレーニングがほとんどできない中で鹿島に対して強い闘争心を持って挑み、苦しい状況を跳ねのけた。今季は上位を目指しながらも2ケタ順位になってしまっているが、浮上の契機になり得る1勝だった。
一方、10月末の北海道に乗り込む横浜FCの前節はホームでFC東京に1-0で勝利。立ち上がりから互いが手堅く入り、にらみ合うような状況のまま時計の針が進んでいった。その中で強力なブラジル国籍アタッカーらを前線に擁するFC東京がジワリジワリと圧力を掛けていったが、GK六反 勇治を中心に横浜FCは粘り強い守備で応戦。我慢強く戦った中で迎えた終了間際、敵陣でボールを奪うと鋭いショートカウンターに転じ、最後は途中出場の草野 侑己が決めて勝負あり。上位のFC東京を見事に撃破した。
この勝利で横浜FCは未勝利試合を『3』でストップ。3試合のうち2試合が無得点だったことを振り返っても、FC東京という上位チーム相手に我慢強く戦いながらも得点意欲をしっかりと保ち、最終的には理想的な形から決定力を見せたことは自信になるはず。こちらもまた、貴重な1勝となった。
さて、そんな両チームの対峙だが、焦点となるのは横浜FCによるリベンジの意欲だろう。今季はリーグ再開初戦で札幌に敗戦。ルヴァンカップではグループステージ最終節で対戦し、突破の可能性もあった中でドローという悔しさを味わった。前節の勝利を大きな勢いへ変えるためにも、今季二度目の札幌ドームでの戦いでリベンジを果たしたいはず。当然、札幌も連勝を目指して意欲的に向かってくることは間違いなく、熱戦が期待できそうだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

