「『自分たちらしいサッカーをして勝点1を取った』ではなく、『なぜあれで勝点3が取れないんだ』という思考で残りの全試合を戦っていきたい。もちろん相手もあることで、全部の試合を勝つことは簡単ではないですけど、とにかく1つでも勝点を多く積み上げて上の順位で終わりたい。その思いだけです」(城福監督) 今節は、より勝利にこだわった広島の姿を見ることができそうだ。
エディオンスタジアム広島に乗り込む名古屋も、勝利を奪いにくるだろう。現在は川崎Fに次ぐ2位、3位争いがヒートアップしている最中。11月3日の鳥栖戦は開始早々に山﨑 凌吾が負傷交代となり、試合終盤にはガブリエル シャビエルが退場となった中でも、守備陣は崩れることなく勝点1を積み上げた。
リーグ戦全試合フル出場を続けているランゲラック、丸山 祐市、中谷 進之介の3選手が中心になって堅固な守備組織を維持している中で、特に今節は攻撃陣をどう構成していくのかに注目は集まる。
マッシモ フィッカデンティ監督は鳥栖戦後、「ターゲットになる唯一のFWがケガをしてしまって、ゲームプランを変えないといけない苦しい始まりだったが、その中でも違った形、スピードを生かしてスペースを使ってというところで、決定的な機会も作れましたが相手のGKの素晴らしい対応もあってものにできなかった」と攻撃面について言及している。
今節もスピードを生かした攻撃で手数を掛けずにゴールに向かいたいところだが、その点は城福監督も警戒しており「われわれが押し込むことはできると思うので、そこで決め切る精度を上げていきたい。名古屋の奪ったあとの縦へのスピードの速さは相当に警戒しないといけないと思っています」と展開を睨んでいた。
前田 直輝、マテウス、相馬 勇紀らスピードのあるアタッカーが特長を存分に出せる展開になれば、名古屋がペースを握るだろう。広島としてはしっかりとリスクマネジメントした上で、ボールを失ったあとのトランジションも速くして波状攻撃を仕掛けていきたいところだ。
そして、キーマンは昨季まで広島に在籍していた稲垣 祥になるだろう。広島の中盤の選手たちの強みも弱みも知っている屈強なボランチが、ボールを奪取して速い攻撃につなげていく回数が多くなれば、名古屋が勝利する確率もぐっと高まっていく。ミドルゾーンのバトルが激しくなることは間違いなさそうだ。
[ 文:寺田 弘幸 ]