3位のG大阪に対して神戸は11位。現在の両者の立ち位置を象徴するのが最近のバイオリズムである。11試合負け知らずのG大阪に対して、神戸は直近の7試合で1勝1分5敗。横浜FCに対しても先手を取りながら痛恨の逆転負けを喫している。
神戸がAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場することもあり、変則的な中2日の日程で行われる今回のカードは、下馬評だけで考えれば日程面でも中5日のG大阪に分があるのは間違いない。
ただ、G大阪はホームの神戸戦においてイヤなジンクスを持っている。パナソニック スタジアム 吹田で行われた過去4シーズンのリーグ戦での神戸戦はいずれも黒星を喫しているのだ。
そして、G大阪にとって不透明なのは自慢の堅守を支える最終ラインに負傷者が相次いでいることだ。「いまの好調の要因は間違いなく守備」と宇佐美 貴史が話すように、直近の11試合でわずか7失点。堅い守備をベースに、勝負強く勝点を積み上げてきた大阪の雄ではあるが、C大阪戦では守備の軸であるキム ヨングォンが負傷交代。昌子 源も戦列復帰を果たせていないいま、手薄なCB陣をいかに宮本監督がやり繰りするかは注目だ。
基本的には4バックをベースに戦う現在のG大阪だが、最終ラインの駒の少なさ故に、3バックにスイッチする可能性もゼロではないだろう。
一方の神戸は構造的に守備陣に課題を抱えている。「改善点に対してはやっぱり守備のところ」と1-2の逆転負けを喫した横浜FC戦のあと、三浦 淳寛監督も話しているが、中2日の一戦だけに大きなテコ入れは難しいだろう。
G大阪は直近の11試合で一度も3得点は挙げていないが、パトリックの強さを生かしたセットプレーという“伝家の宝刀”を身につけている上に、ゴールに絡む意識を見せている井手口 陽介が2試合連続でゴール中。そして、神戸が最も警戒すべきは“神戸キラー”の存在だろう。7月26日に神戸のホームで行われた一戦は2-0でG大阪が勝ち切っているが、トドメとなる2点目を叩き込んだのは宇佐美。神戸との公式戦では実に13試合で13得点という驚異的な相性の良さを持つ宇佐美も、虎視眈々とゴールを狙っている。
2位キープに向けて勝ち切りたいG大阪だが、神戸とて11月末から再開されるACLに向けて、浮上のきっかけを見いだしたい一戦だ。
現役時代、日本代表では僚友でもあった宮本監督と三浦監督にとっては指揮官として初めての顔合わせ。その頭脳戦も試合のポイントになるのは間違いない。
[ 文:下薗 昌記 ]
