C大阪は、直近の3試合で未勝利と結果が出ていない。今季は長い間、2位をキープしてきたが、ここに来て勝点を伸ばせずに順位を下げている。もっとも、内容面を見れば、この3試合も決して悪くはない。前半からプレーの質やビルドアップの内容では相手を上回っており、準備したことはしっかりとピッチで表現できている。ただし、良い流れの時間帯で得点を取り切れず、相手に先手をとられて後手に回る展開がこの2試合は続いている。それだけに、ボールを保持するだけではなく、よりシュートへ意欲を高め、チャンスを仕留めるどん欲さを発揮していくことが重要か。
一方の広島は、勝点こそ上位とは離れているが、まだAFCチャンピオンズリーグ出場権内の3位以内も目指せる位置につけている。それに試合内容の安定感はリーグ随一。チームは成熟しており、簡単には倒せない強者だ。特に、リーグ3番目に少ない失点数を誇る守備が特徴。[5-4-1]でブロックを引く形と、前からプレスを掛けて奪いにいく形のメリハリが利いている。前線では、ここまで13得点と結果を残しているレアンドロ ペレイラの決定力が光る。ただ、今季は先制された試合で勝利がなく、ビハインドの展開での反発力は課題となっている。
そういった両チームの現状を踏まえると、やはりカギを握るのは先制点か。先制すれば14勝2敗と高い勝率を誇るC大阪としては、自分たちで試合をコントロールする必勝パターンに持っていきたい。広島としても、先取点を奪うことで勝利への道筋が描けてくるだけに譲れない。
また、C大阪のビルドアップと広島のプレス。この攻防も序盤の展開を左右しそうだ。C大阪としては、しっかりとボールを動かして相手の陣形のスキを狙いつつ、サイドや背後のスペースも意識して突いていきたい。広島としては、前からの連動したプレスでボールの出どころに制限をかけ、奪ったボールは素早くフィニッシュにつなげていきたい。
堅実なチーム作りが光るロティーナ監督のC大阪と城福 浩監督の広島の対戦では、毎回、大味な展開にはならず、1点を争う競った試合が繰り広げられてきた。今節も同様の展開になる可能性は十分にあり、好ゲームが期待できそうだ。上位を追撃する1勝をつかむのは、果たしてどちらか。
[ 文:小田 尚史 ]