前回対戦は鳥栖が3-0で快勝。前半早々にチアゴ アウベスの得点で先制すると、後半には本田 風智が自身のJリーグ初得点を含む2点を奪った。試合を通して鳥栖が主導権を握ったままで勝利に結びつけている。仙台はシュート3本しか放つことができずに悔しい敗戦を喫した。
鳥栖は仙台戦での勝利が実に10試合ぶりの勝利だった。勝利は最大の特効薬とも言うべきか。仙台戦から始まったアウェイ3連戦を2勝1分という好成績で乗り切った。特に前節・柏戦は会心の内容で勝利を挙げた。加入から4試合目を迎えた朴 一圭がチームにフィット。最終ラインの背後のケアに優れたGKの加入によって、全体のコンパクトさが増した。それにより個々の距離感が縮まり、前線からのプレスの連動性とポゼッション時のテンポが向上。金 明輝監督の下、一貫して取り組んできたスタイルが新たなピースの加入によりまた1つ練度が高まったのは、シーズンの最終盤に向けて明るい材料だろう。
一方の仙台も前回対戦とは変わったと見るべきだろう。仙台は鳥栖に喫した悔しい敗戦後、アウェイに乗り込んでG大阪戦に挑んだ。17戦未勝利の仙台に対し、12戦負けなしのG大阪。下馬評では圧倒的に仙台が不利と見られていたが、仙台は長沢 駿のハットトリックを含む4得点を奪う。守備でも無失点に抑え、4-0の快勝で未勝利に終止符を打った。続くFC東京戦でも二度先行されながら二度とも追いつき、引き分けに持ち込むなどチーム状態は徐々に上向いている。ただ、前節は鹿島に3失点を喫して敗れただけに、連敗で再び袋小路に迷い込む展開だけは避けたいところ。前回対戦からそう日程が空かないうちの再戦は、リベンジの意欲を高めてエネルギーに変えるという意味では悪いものではないだろう。
両者のスタイルを考慮すれば、鳥栖がボールを握る時間が長くなることが予想される。仙台としては前回対戦のように早々に先行される形だけは避けなければいけない。粘り強く試合を進めながら3試合連続得点中のエース・長沢に良い状態でボールを集めたい。また、前回対戦時は離脱者があまりにも多く、試合に臨む18人をそろえることすらままならない状態だったが、少しずつケガ人も復帰。粘り強く試合を進め、後半にパワーを出すという狙いも見せられるはずだ。
一方の鳥栖も今季はまだ連勝がなく、ホームでの勝利も9月27日に行われた明治安田J1第19節・FC東京戦以来2カ月近く遠ざかっている。それだけに今季初の連勝とひさびさのホーム戦勝利を懸けて必勝を期す大事なホームゲームだ。
前回対戦から確かな変化を見せる両者。リターンマッチの結果は前回と同じか、それとも違ったものになるのか。好ゲームを期待したい。
[ 文:杉山 文宣 ]
