「Jリーグは終わっていないし、川崎Fにリベンジするには天皇杯の決勝しかないと思っているので、そこに向けてリーグは2位で終わって、天皇杯でまた試合をやりたい」と敗戦直後に、悔しさをにじませながらも懸命に前を向いたのが倉田 秋だ。
タイトル奪還を明確な目標に掲げていた今季、G大阪に残された可能性は天皇杯のみ。川崎Fに敗れたものの、2位の死守は至上命令になるはずだ。
宮本 恒靖監督も言う。「2位にしっかりと食い込むというところが、残されたところでは最善のことなので、そこを目指していきたい」。川崎Fに攻守で圧倒された大一番から中3日で、G大阪はパナソニック スタジアム 吹田に鳥栖を迎え撃つ。心身ともに疲弊させられた一戦からの切り替えも重要なポイントではあるが、それ以上にカギを握るのは指揮官が送り出す顔ぶれだ。
巻き返しの旗頭だった井手口 陽介は今節も欠場が濃厚で、小野瀬 康介も川崎F戦はメンバー外。川崎F戦では後半から川﨑 修平と塚元 大のルーキー組がフレッシュなプレーを見せたが、選手のコンディションを見極めながら、最善の11人をピッチに送り出すことになりそうだ。昌子 源や藤春 廣輝らに関しても、温存される可能性もありそうだ。
G大阪は大敗した仙台戦を含めて、直近の3試合は1勝2敗。3試合で10失点を献上しているが、いまだに攻撃陣は爆発力を欠くだけに、ロースコアに持ち込むのが“勝利の方程式”。苦しい台所事情の中で、宮本監督が見せるやり繰りに注目となる。
一方、攻撃陣で期待がかかるのはやはり“鳥栖キラー”の渡邉 千真だろう。アウェイの鳥栖戦では2得点を叩き出し、2-1の勝利に貢献。J1通算100得点も達成したゲンの良い相手でもある。
対する鳥栖は前節、仙台に0-1で惜敗し、8試合ぶりの黒星を喫しているだけに、やはり仕切り直しの一戦。「ゴールを取れなかったということ。そこに尽きる」と仙台戦後に振り返った金 明輝監督だが、ボール保持ではG大阪に引けを取らないはずだ。やや守備力が下降局面に入りつつあるG大阪に対して、必ず決定機は巡ってくるはず。前線のアタッカー陣の奮起が不可欠だ。
3位・名古屋との勝点差はわずかに『3』。G大阪にとっては“川崎Fショック”を払しょくする上でも勝点3が不可欠な一戦だ。
[ 文:下薗 昌記 ]
