札幌は前節、敵地で広島と対戦して2-2のドロー。前半終了間際に福森 晃斗が2試合連続となる直接FKからの得点を見事に決めると、53分には福森の蹴った左CKを宮澤 裕樹が頭で合わせてリードを2点に広げた。しかし、問題はここからだった。札幌が気を緩めたわけではないのだろうが、広島のタフなコンタクトプレーに対して後手に回る場面が散見され、2点目を奪ってからわずか5分の間に2点を奪われて同点に。そしてそのまま、勝ち越し点を奪うことができないままタイムアップとなってしまった。
アウェイゲームでセットプレーから2点を先行する展開は理想的だ。そのまま札幌の流れにもっていけそうなものだが、そうはならなかった。得点力不足の解消を目論んでウーゴ ヴィエイラが新加入しているが、この試合での失点の仕方を見ると、上位を目指すならば守備の強化も必須であるように思えてくる。中6日での今節までに、どれだけの修正ができているかはポイントとなりそうだ。
一方、C大阪の前節はホームで横浜FCと対戦して1-0で勝利。手堅い戦いで時計の針を進めて展開をきっ抗させると、61分にブルーノ メンデスが先制点を奪う。こうなるとC大阪の得意の展開だ。うまくボール保持もしながら時間を進め、終盤には最終ラインの強度を高める選手交代や、前線でボールキープができる選手投入も行って大きな問題なく試合を終わらせてみせた。
C大阪の勝利への意欲は日に日に高まっている印象だ。11月27日にロティーナ監督の今季限りでの契約満了が発表されてから最初の試合となった横浜FC戦で、決してベタ引きで守るわけではなく、攻守のバランスを意識した上での堅守の構築と、相手の急所へボールを送り込む的確なパスワークでボール保持をする、安定感のある戦いを選手たちがハードワークとともに演じてみせた。就任初年度の昨季は5位。今季も現在5位で、昨季を上回ることのできる位置にいる。上位に導いてくれた指揮官のために選手が奮闘をしているようにも見える。
札幌にとっては今季のホーム最終戦。C大阪にとってはロティーナ監督とともに戦う残り少ない試合の1つ。どちらのチーム、ファンにとっても目に焼き付けたい大事な試合であることは、あらためて記すまでもないかもしれない。
[ 文:斉藤 宏則 ]

