ホームの京都は1勝2分1敗の10位。JリーグYBCルヴァンカップも含め、公式戦6試合で敗戦は1試合のみと、昇格クラブとして手ごたえを感じながら歩みを進めている。
前節・湘南戦は1-1で引き分け。前半は攻撃を組み立てられずにシュート0本に終わるなど苦しんだが、途中からシステムを変更するなどのベンチワークが功を奏して後半開始早々に先制する。しかしその後同点に追いつかれると、麻田 将吾が一発退場。数的不利となってしまった終盤は相手の猛攻を食らったが、守備陣を中心に追加点を許さず勝点1を持ち帰った。
苦しい時間帯でも傷口を最小限にして試合を進められたことについて、曺 貴裁監督は「うまくいかないながらも我慢して、ああいう戦い方ができたところに成長を感じました」と評価する。今季ここまで大敗した1試合を除いて複数失点を許していない。こうした守備の耐久力は、今節も継続したいところだ。
攻撃ではピーター ウタカが2試合連続得点中。衰え知らずの38歳のストライカーは、2017年に在籍した古巣との対決に挑むことになる。また、そのゴールを2試合続けてアシストしているのが武富 孝介だ。今季は開幕から得点に関わるプレーを続けており、エースを生かす存在としても期待される。
アウェイゲームに挑むFC東京は2勝1敗の5位タイ。新型コロナウイルス感染症の影響で第2節が延期されるなど、開幕直後にアクシデントに見舞われたが、その後は2連勝と結果を出している。
前節はホームで広島に2-1で勝利。前半をスコアレスで折り返すと、60分に三田 啓貴のFKを森重 真人が頭で合わせて先制。直後の61分には前線からプレッシャーを掛け、相手のミスを誘発させたカウンターから最後はアダイウトンがネットを揺らした。その後は相手の反撃を1失点に抑えて連勝を果たしたが、アルベル監督は「広島の激しいプレスを打開できないまま試合が進んでいった」と言及。今季から指揮を執り始め、戦術を落とし込んでいる最中で前述したアクシデント。しかし、スペイン国籍の指揮官は妥協を許さない姿勢でチーム改革に乗り出している。ボールを保持しながら試合をコントロールし、選手の個性も発揮しながら勝利を目指す。今節もその哲学を胸に抱いて、アウェイへ乗り込む。
昨季のJ2で京都とアルベル監督(昨季は新潟を指揮)は対戦している。前半戦も後半戦も非常にレベルが高く、互いの特徴がぶつかり合う、ピッチからの熱量が感じられる好勝負だった。曺 貴裁監督もアルベル監督も、相手の良さを消すというよりは“自分たちの特徴を押し出して戦うタイプ”の指揮官だ。春の到来が感じられる今週末の試合も、手に汗握るゲームになることが期待される。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

