リーグ戦では6試合勝利から遠ざかっている磐田だが、先週末のJリーグYBCルヴァンカップDグループ第5節・FC東京戦では、公式戦約1カ月ぶりの勝利。先制されながらも選手交代を機に攻勢を強め、そして終了間際に劇的なゴールで逆転。チームの流れを変えるには申し分ない結末となった。「選手もスタッフも勝利に飢えていた。選手全員が最後の最後まで戦ってくれたことが素晴らしかった」と伊藤 彰監督。特に出場機会に飢えるメンバーが見せた気持ちとパフォーマンスは、この3連戦を乗り越えていくためにも明るい材料だ。ルヴァンカップでの勢いをリーグ戦でも継続していくことが求められる。
リーグ戦のほうも内容自体は悪くない。特に前節・広島戦の前半は、選手同士が適切な立ち位置を取りながら、自分たちのオーガナイズを最大限発揮できたことで、テンポの良いボール回しが何度も見られた。「(オーガナイズを体現)できる選手たちがグラウンドに多く立つことで、組織的な攻撃や守備がしっかりと出てくる。それが前半はすごく出ていたと思う」と伊藤監督も納得のパフォーマンスを披露。ここは今節も継続した上で、いかに数ある決定機を確実に仕留められるかが勝点3へのポイントになりそうだ。
相手は、公式戦3試合連続クリーンシートと守備の堅さが強みの名古屋だ。特にGKランゲラックは毎試合のようにシュートストップでピンチを救っており、その牙城を崩すのは一筋縄ではいかないだろう。ただ、磐田はファビアン ゴンザレスが途中出場から公式戦2試合連続ゴール中と結果を残し始めている。2勝目を手繰り寄せるためにも、ストライカーの活躍を期待したい。
一方の名古屋も、ここまでリーグ戦では波に乗り切れていない。第8節・札幌戦で敗れたあとは2試合連続スコアレスドローと、勝ち切れない試合が続いている。ただ、先週末のルヴァンカップBグループ第5節では、金崎 夢生のPKでの得点を粘り強く守り切って清水を撃破。名古屋にとっても1つ流れを変えるきっかけを作ることができている。
名古屋のポイントも、得点力だろう。勝利がないリーグ戦直近3試合は、いずれもゴールが生まれていない。逆に1点さえ取れれば、そこからの逃げ切りは昨季からの名古屋の勝ちパターンでもある。磐田としては、個性派揃いのタレントのパワーを発揮させないよう、いかに組織的に守れるかがカギ。マテウス カストロや柿谷 曜一朗、金崎など“個”で局面を変えてしまえるだけの選手はそろっている。だからこそ、一瞬のスキすら見せないゲーム運びがより一層求められる。
[ 文:森 亮太 ]
