東京Vは、明治安田J1では5,646日ぶりの勝利ということで話題になったが、“勝って兜の緒を締める”。城福 浩監督は選手たちに「かなり強めのフィードバックをした」という。その内容は、「開幕戦や2試合目に比べて、明らかに相手よりも試合の入りでテンションが低く、とてもじゃないが戦えない」というもの。ここ数試合、前半の戦いについては課題が残っている。キックオフから、「攻守に研ぎ澄ませた状況で試合に入る」(城福監督)ことがチームのテーマになりそうだ。
一方で、途中出場の選手たちが特長を出して活躍しているのは前向きな要素。前節で決勝点を挙げた山見 大登は、クロスで谷口 栄斗の同点ゴールを演出。齋藤 功佑は“ゲームチェンジャー”としての仕事をまっとうするだけでなく、見事なパスで山見につなぎ、逆転にまで導いた。後半の戦いについては全員が手ごたえを感じており、その流れは続けたいところ。
気になるのは、前半のみの出場となった森田 晃樹の状況。「当日の状況を見て判断したい」という旨を指揮官は語っている。先発を続ける若き緑の主将はスタートのピッチに立てるか。とはいえ、湘南戦の後半は森田不在の中でも見木 友哉や稲見 哲行といった選手が見事にそこをカバーしていた。仮に出場できなかったとしても、不安は少ないか。
柏としては、ここ2試合のドローを前向きなものにするためにも、アウェイではあるが勝利が欲しい。現在の柏については、城福監督がこう語っている。「[4-4-2]のブロックを敷きながらも、ボールに対してのハンティングの勢いがあり、それを前線からやっている。攻守が切り替わったところの激しさ、クオリティーもある」。また、東京Vの深澤 大輝は「細谷(真大)選手、(マテウス)サヴィオ選手が前線にいて、カウンターがある。リスク管理のところは大事になる」と展望していた。「熊本からきた島村(拓弥)選手は、対峙もしているが良いドリブラー」と警戒。組織的な守備と、勢いのあるカウンターで前線の個を生かす攻撃に関しては、柏に一日の長がある。
また、4日に発表されたU-23アジア杯日本代表選手たちにも注目が集まりそうだ。東京Vは山田 楓喜、柏は細谷 真大と関根 大輝が選出されている。山田 楓喜は3発目の直接FKゴールも期待される。
両者の対戦は19年のJ2所属時代以来。東京Vは今季ホーム初勝利を、柏はアウェイでの勝利を目指す。15位と7位の対決ながら、勝点差はわずかに『3』。順位が入れ替わる可能性もある試合のキックオフは日曜13時。ともに中3日でのゲームになる。本稿執筆時点では曇り時々雨という予報だが、気温は低くない見込み。多くのサポーターが見守る中で行われる試合になりそうだ。
[ 文:田中 直希 ]
