打ち合いを制したのは福岡。後半序盤に突き放す
京都サンガF.C.
監督
ホームで6連敗しているので、こうして監督会見で話すことが当たり前の状況でないことは理解しています。今日の試合もやるべきことを準備してきましたが、相手にそれほど多くないチャンスを3回決められました。こちらは前半からチャンスを作ることやサンガらしい戦いをすることなど、(前節・)町田戦で失ったものをよくリカバーしてくれたと思うだけに、監督としての責任をすごく感じています。 就任4年目で初めて、試合後にサポーターにお願いして、僕から話をしました。この試合だけじゃなくて、J2の頃からわれわれを信じて応援してくれている皆さんに、自分の口から伝えないといけないと思いました。やろうとしていることや自分たちが向き合っているものはサンガタウンの中での真実ですし、そこから試合で見せるものもわれわれが積み上げてきたものですが、勝点が取れない、引き分けにもできないことに難しさを感じていますし、自分の力のなさも感じています。 ただ、応援してもらえなくても不思議じゃない状況にもかかわらず、こうやって応援してもらうことを当たり前だと感じちゃいけない。プロである以上、お金をもらっている対価として勝利を見せなければいけないし、選手もスタッフもサポーターに感謝しています。次の浦和戦や、そのあとに強豪との試合が続きますが、彼らのためにもわれわれは恐れずに相手に向かっていって、今日の前半から見せたような試合内容をできるだけ最後までキープして、最後のアディショナルタイムまで粘り強く戦って勝点を得られるようなチームになっていかないといけない。そう強く思いました。 今日は結果的に後半の2失点目と3失点目のやられ方が、すべてを決めてしまったのかなと感じています。選手にはやってきたプロセスで収穫と課題を整理しながら、前を向ける材料を提示していきたい。勝ってすべて良し、負けたからすべてダメ、というわけではありません。今日見せたエネルギー、やってきたことへのこだわりは、選手はよく見せてくれました。それだけに、悔しい思いがあります。次の試合へ切り替えていくしかないですが、この5月11日のサポーターの声援は、僕の指導者人生の中で忘れちゃいけないと思いました。 --町田戦よりも手ごたえのあった試合だったが、複数失点が続いている。1失点目の取られ方ももったいないし、2失点目のセットプレーの与え方や取られ方ももったいない。分析をして選手にやらせているんですが、集中力やボールが自分たちの思ったところにこぼれないのは、そこに自分たちの甘さや何か足りないものを指摘されているんだと思います。ただ、町田戦の3失点と今日の3失点はちょっと意味合いが違うと思います。とはいえ3失点は3失点なので、そんなことは言っていられないんですが、失点をするから後ろに人数をかけてスペースをつぶして守るサッカーを選択すると、それこそ自分たちを応援してくれるサポーターに対する答えとしては、虚しく乏しいと僕は思っています。この中で改善してやっていかないといけないと思っています。勝てないと何かを変えなきゃいけないと思うことはありますが、苦しいのは選手だと思います。彼らがそこから抜け出せるようにアイディアを出してやっていきたいです。 --試合後、監督のほうから話をしようと動いたのか?試合前にサポーターの皆さんから「監督、話をしてください」と言われて、「今日は絶対に勝ちます」という話をしました。その中での今日の結果だったので、このチームの現場の責任者である監督として、彼らに自分の気持ちを話すのが礼儀だと思いました。自分たちが勝てないことに対して申し訳ないと謝罪しました。そして、それにもかかわらず熱い声援を送ってもらったことへの感謝も伝えました。 結果は出ていませんが、サンガタウンで練習を続けて、そこで勝った選手がピッチに立っています。今日、宮吉(拓実)がゴールを決めたことが典型的だと思いますが、そういうプロセスについては真実だと思っているし、そう見てもらいたいです。誰も手を抜いて、チームからそっぽを向いているような姿はありません。それだけは理解してほしいと伝えました。勝敗の責任は監督にあるので、甘いお願いかもしれませんが、「これからも後押しをしてほしい」と話しました。もっと厳しい言葉を頂く局面もあると思ったんですが、皆さん本当にサンガを強くしてほしい、強くなったサンガを見たいんだなとあらためて感じました。彼らの覚悟も感じました。「いつも、お前たちと一緒だよ」というメッセージも頂いたと思っています。監督としても人としてもすごくありがたかったし、その思いに応えなきゃいけないと強く感じました。人の優しさや愛情や情熱に触れた気がします。
MF 7
自分たちのやりたいこと、前から激しくボールを奪いにいくことや、高いラインで相手のカウンターを防ぐことが、ある程度は前半からできていたと思います。ただ、その中で競り合ったあとのセカンドボールを相手に拾われてしまったり、セットプレーから失点してしまったり、簡単にサイドからクロスを上げられてゴール前で相手をフリーにしてしまったり……。相手がやりたくて、自分たちは絶対にやらせちゃいけないことから3失点してしまったことがすべてかなと思っています。集中を切らしたわけではないし、絶対にそこでやらせちゃいけないと分かっている中でも相手の個の力で上回られてしまったのは、いまの自分たちの弱さです。一人ひとりが見つめ直していかなきゃいけません。 --攻撃について。サイドを使って、深いエリアをえぐってクロスを上げる。相手にクリアされても、すぐに拾ってセカンドボールをつないでいくことは、前半に関しては評価できるんじゃないか。ただ、後半になって得点を取らないといけない状況になったとき、“前に前に”というよりは“中に中に”となってしまい、サイドで起点を作れずにシンくん(福田 心之助)や(佐藤)響くんを孤立させてしまって、良い状態でクロスを上げることができませんでした。攻めなきゃいけないんですけど、起点を作ることも必要だし、自分たちがどうやって得点を取るのかということを一つひとつもっと深めていけたんじゃないかと思っています。 --ホームで勝てない試合が続くが。純粋に悔しいです。ホームというのはアドバンテージがあると思っていますし、僕たちが戦い慣れた素晴らしい雰囲気の中で戦っている中で勝てないことは、本当に悔しいです。あと、ホームではメンバー外になった選手たちもスタンドから試合を見ています。彼らは練習で(メンバーに入れない)悔しい思いをしながらも、今回だと仮想・福岡となってやってくれています。そういった選手にも勝利を届けられないのが悔しいし、申し訳ないです。
アビスパ福岡
得点は良いところにボールがこぼれてきたことと、思ったより滞空時間があって相手選手が出てくるかなと思ったんですが、それがなかったので、思い切って足を振りました。チームの今日の狙いとして、あの形がありました。ダイレクトではないけれど、セットプレーからの得点がなかったので結果が出て良かったです。 --シャハブ ザヘディ選手以外にゴールが複数生まれたこともポジティブな要素だが。あれだけ活躍していれば、相手DFがシャハブを警戒してくるのは当たり前です。その中で、今日のシャハブは得点以外のところでチームにすごく貢献してくれました。取り組みとしてはこれまでと変化はありませんが、今日の試合の流れの中でそういうふうになりました。 ただ、今日は得点もそうだけど、失点についても振り返る必要があります。まだ映像を見返していないんですが、いまの時点では個人の対応と、あとはチームとしてどういう試合運びをしないといけないのかを分かっていながらやられてしまったこと。もっと確認し合わないといけないことを再確認させられました。 --後半は京都がロングボールをシンプルに入れてきたが、想定内というか、しっかりと対応できていた。もうちょっと僕たちにとってイヤなプレーはあったのかな……とは思いますが、時間の進め方も含めてストレスなく試合を運べたと思います。
前半は想定していたとおりの相手の勢いで、それに少しつき合ってしまった部分がありました。先制点を取ったあと、今日は失点の仕方が良くなかったですね。2失点とも得点直後の相手ボールから、そのまま決められてしまいました。京都がロングボールを入れてきて勢いで攻めてくることが分かっていたのにやられたことは問題だと思います。 3得点は狙いどおりでした。2点目のセットプレーも絶対にここで取れるとみんなが思っていたし、3点目は相手の最終ラインが4枚なので、必然的にサイドは空いてくるので狙いどおりです。 --これまで少なかった複数得点が生まれ、さまざまな選手が決めたことも今後につながるのでは?ずっとシャハブ(ザヘディ)しか得点を取っていなかったので、ほかの選手が取った上に複数得点で勝てたのは大きいです。次節の神戸戦にも、良い形で挑めると思います。 --自身のプレーについて。練習でクロスに取り組んできたし、監督もそこは武器だと思ってくれています。京都はクロスからの失点が多いので、今週でそういう意識を合わせられたのが3点目につながりました。コンちゃん(紺野 和也)からハーフタイムに「突破したときに、少しマイナス気味に見ておいてほしい」という話がありました。サイドを突破したときに「いまかな」と思って、マイナス気味に蹴ったらコンちゃんが入ってきてくれたので良かったです。
アビスパ福岡
監督
プレーしている時間が少し短かったような気もしますが、自分たちが得点を取ろう、ボールを奪おうという気持ちと、そこからくる動き出しが、良い勝負にもっていけたのではないかと思います。得点も良い形で取れましたが、得点の直後の2失点については二度と同じことがないようにしていかなければなりません。それにしても、アウェイの地で勝点3を取れたことは、ここ数試合引き分けが多い中で勝点1ではなく勝点3を取れたことは、非常に喜ばしいし、継続していきたいです。 --得点は素晴らしかったが、2失点についてどういうことが起こったのか?気の緩みというか、相手がどういう気持ちで攻めてくるのか。失点をしたあとの(相手の)心理状態、京都はそういう勢いのあるチームです。得点したあとに追加点を取るとか、やられたあとにやり返せるチームで、そういう選手がそろっています。そこは伝えてきたつもりですが、試合で発揮されなかったということは、伝え切れていない。そんなふうに考えています。 --佐藤 凌我選手が負傷から復帰後、初得点を決めた。ゴールは非常に良かったと思います。ある意味、“復帰”というところができたんじゃないかと思います。ただ、最後の交代を使う前のコミュニケーションでは大丈夫だったようですが、最後は足をつっていましたね。全力でできていなかったので、先ほど「ちゃんと伝えろ」という話をしました。試合が始まって5~10分で「もっとチームを引っ張らないとダメだぞ」という話もしましたし、ハーフタイムにも「シャドーの選手がチームを引っ張る、攻守にわたってスイッチを入れる、ボールを引き出す」と。彼だけではありませんが、シャドーの選手には求めていきたいし、もっともっと高いレベルでプレーしてほしいです。 --今季初の3得点。見事なゴールもあったが、相手への対策もハマった?選手が練習もミーティングも含めて、積み上げてきたものが少し形になったと思っています。セットプレーも含めて練習しているので得点を取れましたし、その積み上げが形になった。毎回毎回、2点3点と取れればいいんですが、そうもいかないので。ある意味、時々できるように……とは考えています。選手たちが努力して、コーチたちもアプローチして、そういうプレーを生み出した、生み出そうとする努力が1つ形になりました。
京都サンガF.C.
FW 13
宮吉 拓実
試合が終わったときにチームが勝点3を取るためにプレーしようと思って臨みましたが、結果的に勝点を取れなかったことが非常に悔しいです。 チームは今年のホームゲームですべて負けていますし、僕は去年のリーグ戦でスタメンが一度もなかったですし、そういう難しい状況で曺さん(曺 貴裁監督)に(今季初先発で)使ってもらいました。どの試合も常に100%で取り組んでいますが、これまでの試合以上に勝ちというところに気持ちを込めて向かっていった試合でした。 --失点直後に決めた今季初ゴールについて。失点したあと、キックオフからすぐに取り返せたことについては良かったです。僕のところへこぼれてきたボールを押し込んだだけで、その前の(松田)天馬のところで決まっていてもおかしくなかったですけれど、近くにいたからこぼれてきたゴールかなと思います。 --後半は崩し切れない場面があった、ゴールが欲しいあまりロングボールも増えたが。時間が経つにつれて、崩すというよりはロングボールを対角に入れることも増えました。相手の守備が堅いこともありましたし、そこをこじ開けられれば良かったんですが……。「次につなげたい」で済ませちゃダメですが、全員で練習から取り組んでいきます。連戦なので、しっかりと水曜日の試合(次節・浦和戦)へ向かっていきたいです。 --試合後、曺 貴裁監督がサポーターへ話しかけていた。それを後ろから見ていて、感じるものはあったか?曺さんはああいうふうに(監督に責任があると)言ってくれていますけれど、実際にプレーしているのは僕ら選手ですし、責任があると思う。曺さんにああいう話をさせてしまっていることが悔しいですし、それは僕以外のみんなも感じていると思います。でも、この悔しさはピッチでしか取り返せないので、最善の準備で次に臨みたいと思います。 スタジアムに足を運んで応援してくれているサポーターには本当に申し訳ないですけど、みんなの声援は僕らの足が動く原動力であることは間違いないので、苦しい状況ですけれど、一緒になって戦ってもらえたらなと思います。
DF 50
鈴木 義宜
--加入後初先発だったが。チームがこういう状況だったので、しっかりと自分のパフォーマンスを出して勝てるように挑みましたけれど、結果的に負けてしまって力不足かなと思います。 --スタートからピッチに立って感じたことは?今日の失点のところもそうですけれど、1失点目で自分がヘディングのミスをしたところで、チャレンジ&カバーの位置を取ることは守備をする上でオーソドックスなことですが、それをもっともっと細かくできるようにならないとああいう形で失点します。自分のミスではあるんですが、きちんと競り合った上で相手へボールがこぼれてああいう状況になることもあるし、しっかりと守れるポジションを取ることは大事です。 2失点目はゾーンで守るセットプレーの対応。3失点目も(ゴール前に)戻る位置というか、CBとボランチがしっかりと守るべきところにいること。そして、最後は人に行くこと。その練度を上げていかないと、失点は減っていかないと思います。そうしなければ、ずっとずっと失点が増えていくだけなので、そこは自分が入って修正しながらやっていきたいです。 --攻撃について、京都がボールを持つ展開もあったが。今日の相手だったらもっとボールを持つべきだったし、揺さぶって相手のCBをつり出してからクロスを入れたりすべきだった。単純にクロスを入れても相手の3バックは強かったし、そういう賢さというか、相手のイヤなことをもっともっとやること。自分たちらしさを出しつつ、したたかさを持つことも大事になってくると思います。 あとは押し込んでもゴール前に人がいないことがあり、それなのにクロスを上げちゃったり、人がいるのに上げなかった場面があります。押し込んだときの攻撃の組み立ては、選手個人のアイディアなどを共有しながら、相手の変化を見てやるのがフットボールだと思います。そこは個人としてもそうですが、チームとして共有して、もっと突き詰めていきたいです。コミュニケーションをとって、味方の特徴を理解しながらやることで上がっていくと思います。試合で出たシーンを選手同士が見て「これはこうしたほうが良かったね」とか、そういったことをしゃべることで次の戦いに生きてきます。