町田がつかんだ劇的勝利。その導き手はミッチェル・デューク
FC町田ゼルビア
監督
前節の湘南戦の引き分けは負けに等しいという厳しい印象を持ったゲームだったため、今日のゲームを迎えるにあたって、戒めの気持ちを持って試合に入りました。ある意味、湘南戦の引き分けを敗戦として捉え、“連敗”はできないというスタンスで選手たちは中3日の準備に取り組んできました。 やはりクオリティーの高いC大阪さんのボール回しに対して、怪しいなという局面はありましたが、最後に体を張って守り、流れの中で失点をしなかったことは評価できると思います。後半はナ サンホが入って前に躍動感が出ましたし、途中出場の(ミッチェル)デュークも前からプレッシャーを掛けることができた中で、途中出場の選手がハイラインの背後を突くことで、相手の最終ラインをかなり苦しめたと思います。 PKで追いつかれてどうなるかという場面もありましたが、「最後に勝つのはわれわれだ」と90分間気持ちを切らさずに戦おうという中で、林(幸多郎)が精度の高いクロスを入れ、最後にデュークが決めてくれました。技ありのゴールではありましたが、最後の力を振り絞って決勝点を取ってくれました。引き分けと勝利では全然違うシチュエーションで、勝ち切ったことは素晴らしいことです。連戦ではありますが、この勢いを持って次のヴェルディ戦に臨みます。 --ロングカウンターの形からゴールを取れていることについて。外回しからポケットを突いていき、相手がクリアしないといけない場面を作り出すことで、CKやロングスローの局面を多く迎えることが自分たちの土俵で戦えることにつながります。SBとサイドハーフでそのあたりの意図をうまく共有できました。GKから展開する場合、CBができるだけ高い位置を取って、サイドハーフが相手の最終ラインに近いところで勝負ができるように、連係する工夫をできた成果も結果につながったと思います。
セレッソ大阪
監督
町田の非常に縦に速い、クロスからの強みに屈したゲームになったと思います。ただ、私たちも苦しい状況の中、選手たちは素晴らしい準備をしてくれて、チームとしてもいろんなアクシデントがある中でも、替わりに出た選手がしっかりとパフォーマンスを発揮してくれました。また、意図的に違う役割も担わせながら、チームとしてトライして、前進して、アタッキングサードに運べたシーンもたくさんありましたので、そこは継続して、誰が出てもいろんなバリエーションで、クオリティーを上げていく作業をやっていきたいと思います。アウェイ連戦になりますが、しっかりと気持ちを切り替えて(次節・)福岡戦に備えたいと思います。 --攻撃面で新たなことにチャレンジし、成長している部分も多く見られる今季ですが、失点シーンを見ると、今日の2失点、前節・神戸戦の1失点目など、切り替えの部分で後手を踏んで、失点につながっているケースが目立ちます。これまで監督が指揮してきたチームの良かったところ、チームのベースである切り替えの部分がおろそかになっている現象も見られますが、そのあたりはどう振り返りますか?いま話されたことがすべてだと私自身も思います。私のサッカーの一番のベースは、良い守備から、全員のハードワークから、良い攻撃につなげていく。それは基本の大事なベースとして考えています。 今年は攻撃に強く舵を切って、いろんなトライをしている中で、いま話されたとおり一番のベースが薄くなっていることは、われわれコーチングスタッフを含めて理解しています。サッカーは、あらためてバランスが難しいということは、私自身も感じています。この3日間も、トレーニングやミーティングを含めて、私が大事にする幹のところは伝えてきました。選手はその思いを持って、良い守備から良い攻撃も見られました。それを90分やり続けること。キワの攻防、メンタリティー。そうした原点にもう一度立ち返っていかないといけない。そうしたことを痛感させられるゲームになりました。良い攻撃のあと、素早く良いポジションに戻る。良いポジションから、全員でハードワークする、攻撃につなげていく。それを90分、誰が出てもできるようにしていくことが、私のいまの一番大事な役割だと思っています。
--最後は悔しい結果になりましたが、試合を振り返ると?入りは良かったと思いますし、手ごたえはありました。試合後、みんなも「下を向かず、このまま継続しよう」という声も出ていました。結果が出ていなくて苦しい時期が続いていますが、「チーム全員で前向きにやっていこう」と今日の試合後にジンさん(キム ジンヒョン)も言ってくださった。本当にそう思うし、チームとして前向きにいまやり続けていることをやり続けていけば、あとあと結果はついてくると思うので、今日の結果は悔しいですが、下を向かずにやっていきたいです。 --パリ五輪の最終予選から戻ったあと、初めての出場でしたが、臨むにあたっての気持ちは?日本が優勝したことは素直にすごくうれしかったですが、ここまで悔しい1カ月は人生でもなかったです。期間中は、辛いとかはなかったですが、試合に出たい気持ちはありました。こうしてチームに戻ってきて、試合に使ってもらえること、サッカーができることに感謝しないといけない。試合に出るからには勝利に貢献しないといけない、という強い気持ちを持って試合に入りました。結果はついてこなかったですが、入りは悪くなかったですし、下を向かずにやっていきたいです。
FC町田ゼルビア
MF 26
林 幸多郎
--見事なクロスから決勝点をアシストしました。決まったあとの渾身のガッツポーズも印象的です。相手のプレーが切れたあとに奥までボールを運んだ形から、クロスを入れました。相手が休んでしまいそうな場面でも素早く切り替えることを意識していますし、それがアシストという結果に結びついて良かったです。 --ただ、守備では警告を受けるなど難しい対応を強いられる場面がありました。前半は守備の面で後手に回りました。後半になってからはそんなに攻め込まれるシーンはなかったかなと思っています。もちろん1人で守れたらいいですけど、そうもいかないので、周りのサポートを得ながら守ることができました。 --終盤の決勝点で勝ち切った価値は?あれだけチャンスもあったので、ドローの結果では厳しいなと捉えられる中で、引き分けを勝利に持ち込めたことは今後につながると思います。この勝利はとても大きいです。
FW 15
ミッチェル デューク
--今季は出場機会が少ない難しい状況ですが、こうして決勝点を奪いました。なかなか(長く)試合に出る機会がなかったので、メンタルの面でフラストレーションをモチベーションに変えることに取り組んできました。ここ4、5週間は体も動いていますし、非常に調子が良いですね。ただ、決勝点の満足度は高いですが、この次とその先と、気持ちはもうこの先の試合に向かっています。 --終了間際のご自身のゴールシーンを振り返ってください。クロスを入れてくれた林(幸多郎)選手がボールを持ったときのポイントを計算して動きました。普段からクロスからのシュート練習はしていますし、それが成果に結びついた形です。 --ゴールを決めたときの気持ちは?ホッとしました。チャンスが多い中で仮に勝てなかったとなると厳しかったですし、私の決勝点で勝てたことは心の底からホッとしています。