示した勝利への執念。J2降格が決まった鳥栖がJ1通算150勝達成
FC町田ゼルビア
DF 14
--左鎖骨骨折からの復帰戦となりました。公式戦に復帰できたことにどんな思いでいますか。約5カ月ぶりに公式戦に出ることができて本当に良かったです。多くのサポーターの方々が良い雰囲気を作ってくれたことにも感謝しています。ただ、チームの結果につながらなかったことが残念です。 --89分に交代するまで、自分のプレーを振り返っていかがですか。カバーリングやスライドの面でもっとできたと思っていますし、もっと最終ラインからチームを活性化するようなプレーを発揮したかったです。いま話したようなプレーができなかったことで、自分の中ではもどかしさを感じています。 --今回の復帰戦を機に出場機会を増やしたい気持ちもあると思います。次節・FC東京戦に向けて、どんな準備をしたいですか。まずはしっかりとオフ明けから試合に出られるコンディションを整えたいです。チームの結果を勝ち取れるように、最高の準備をしたいと思っています。
サガン鳥栖
監督
この難しい状況の中で、この2週間しっかりと高い強度で気持ちを落とさずに練習してくれた選手たちに感謝する気持ちと、この状況で本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、これだけ応援してくださったサポーターの皆さんへの感謝の気持ちを、まずは試合が終わったあとに強く持ちました。 ゲームの中ですけど、(前節・)京都戦の悔いという部分もあって、しっかりと自分たちが前を向く、前に攻撃したいというところをトレーニングの中で2週間、選手たちに求めてやってきました。もちろん、町田も素晴らしい選手たちがいますし、そう簡単ではないですが、その中でもしっかりと選手がボールの動きやポジショニング、アクションでしっかりと前、前を意識してやってくれたなと。その結果がこういう結果になったんじゃないかなと思います。 --4バックで入りましたが、前を向くための変更だったのでしょうか?そうですね。守備のときは少し後ろの枚数が変わりますが、攻撃のときの立ち位置を含めて、大きくは変わらないんですが、後ろを4枚にして少し前の人数を増やすということはしました。 --J1初先発の鈴木 大馳選手と途中出場の寺山 翼選手が得点を決めました。采配がハマった形になりましたが、いかがでしょうか?大馳に関しては高校生ですけど、トレーニングの中から良いプレーをたくさんしていました。来季に向けての経験とかそういうことではなくて、今日勝つために一番良い選択をしました。 翼に関してもなかなか試合に出られない中でトレーニングから気持ちを切らさずにやってくれていましたし、そういう気持ち、姿勢が最後のああいうゴールにつながったんだと思います。 --J1通算150勝目となる勝利でした。今後への意気込みを。150勝の中でさまざまな歴史があったと思いますし、いまはそういう歴史を1つ、J1という舞台を途絶えさせてしまったことに対する申し訳なさが上回っているかなと思います。ただ、あと3試合、今日で終わりではないので、また来週、このスタジアムで同じように、もしくはそれ以上の試合をしたいと思います。選手が本当に練習から気持ちを落とさずに強い強度でやってくれているので、引き続き求めて、来週も良い試合ができるようにしたいなと思います。
FC町田ゼルビア
監督
4試合勝利がないという難しい状況で迎えた今節は、しっかりと90分間ゲームをコントロールしていこうと試合に入りましたが、連係ミスからの失点を喫したことで試合を難しくさせてしまいました。後半は同点に追いつくまでは良かったのですが、やはり強いチームというのは、追いついてから一気に相手を呑み込めるものです。まだチームとしてそういった思考が根づいていないのか、習慣化されていないことでゲームが落ち着いてしまいました。確かに敗戦や引き分けが続いて苦しい状況ではありますが、チャンスも多くありましたし、決定機でスキルが伴っていないことにより、ラストパスが合わない場面があったため、練習でもっと突き詰めていかなければならないと痛感しました。 この鳥栖という遠い地まで、約400名のファン・サポーターの方々に足を運んでいただき、90分間声を途切れさせることなく、応援してくださった皆さんに比べれば、われわれはまだまだ頑張りが足りません。選手たちは責任感を持って奮闘しなければならないということは、試合後の選手たちにも伝えたことです。次の国立でのFC東京戦に向けて、また奮起したいと思います。順位は3位を維持していますが、ここでもう一踏ん張りをすることで上位に追走していけるように、残り3試合を頑張っていきます。 --攻撃時にボールを大事にしようと意識し過ぎるあまりに勢いが出ず、チームとしてのバランスも良くない印象です。簡単なボールロストからカウンターを食らっていたことによる影響もあるでしょうし、できるだけ前線ではボールをキープして周囲がうまくサポートする配置を取ることを共有してきました。それでもボールを越えて走ることで、前半にあったような3対2の局面を作れるでしょう。一つひとつのパスの配球に神経を使えたら、もう少し有効な形でゲームを進められたかもしれません。お話のとおり、前の推進力を出せる状況を作っていかなければなりません。 --複数失点が多くなっている原因は?今までの失点もそうですが、2失点目のCKの場面も含めて、今までなかったようなミスをわれわれ自身が招いてしまっています。反省点としては、個人のいろいろな緩みによって起こっている現象もありますし、全体的に崩されているというわけではないのですが、単純に意図しない形での失点を重ねてしまっていることは、90分というゲームを通じてもっと集中力を高めなければいけませんし、また周りの選手とのコミュニケーションやコーチングをもっと充実させなければいけません。リーダーとなるべき選手がチーム全体を通して足を動かしていこうと、継続させるような強さが足りないということだと思います。前半戦の勝っていた時期は、個人の責任や集中力を持続させることを念頭に置きながらプレーしていた中で、90分で捉えると、2つ、3つ散漫になるシーンが出ています。これからの残り3試合の中でも起こり得ることなので、もっと詰めていかなければなりません。
--町田に対して競り合いなどの局面に対する覚悟を持って試合に入り、そういった部分を表現できたのではないでしょうか?ウチのシステムもこれまでとは違って、僕もボランチに入りましたけど、特に前半はつなぐところとしっかり蹴って相手の背後を狙ってセカンドボールを拾うところの使い分けはできていたので、おそらく町田さんも狙いどころが難しかったんじゃないかなと思いますし、そこはうまくできていたんじゃないかなと思います。あとはロングスローがかなりあった中で、(今津)佑太や(木村)誠二のようなはね返すべき選手がしっかり触れていたので、そこがゲームが締まった要因かなと思います。良くないときはこういう展開が続くと失点してしまうんですけど、しっかり今日は触れていたので、今日はそこが良かったんじゃないかなと思います。 --非公開の練習試合で4バックに変えたようですが、そういった変化が刺激になった部分はありますか?練習試合ではシステムが変わったことでめちゃくちゃうまくいったかというと、正直そこまででもなかったんですけど、そこで僕もひさびさにボランチでプレーして、それを受けて町田戦までの1週間でまたしっかりと準備をして、今日も違和感なくプレーできていたと思います。 個人的にはしっかりとした準備期間があって良かったなと思いますし、これまでは勝点を拾うサッカーを公亮さん(木谷 公亮監督)の中でどうしてもやらないといけないところがあったと思いますし、それで守備的にいかないといけない部分もあったと思います。そこが降格が決まったことによって、点も取って守備もというところをバランスよくやるためのシステムがこのシステムだったかもしれないので、そこは今日良い方向に転んだかなと思います。 --J2降格が決まったあとは個人的にもショックを受けていましたが、今日の1勝というのはどう受け止めていますか?このスタジアムに来るときも、「今日どれくらいの人たちが試合を観に来てくれるのかな」とか不安もありましたけど、バスの到着のときからみんながタオルを広げて待ってくれていて、その光景を見て、感謝しないといけないなとあらためて思いました。自分はベンチに座った状態で今日の勝利の瞬間を見届けましたけど、感極まるものがありましたし、僕の中では尊い1勝と言うと大げさですけど、そう感じた1勝でした。 これが何につながるのかはハッキリとは分からないですけど、少なからずみんながスタンドで笑顔になっている光景を見ることができたし、(鈴木)大馳が点を取ったりして鳥栖の未来が明るいものになっていくと多少なりとも感じてもらえたんじゃないかなと思うので、そこは良かったなと思います。
サガン鳥栖
MF 37
寺山 翼
--FWでの起用は非公開の練習試合でもやっていたようですが?その試合でもFWで起用されて、ゴールを決めたんですけど、今日の試合でも渡邉 綾平選手に「今日、ゴール決めるかも」という話をしていて。実際に点が取れてこういうことってあるんだなと思いました(笑)。試合に出たら絶対に結果を残してやろうという気持ちで入ったので、それがうまくゴールという形につながったのは良かったですね。 --前節・京都戦の翌週からFWの練習をやっていたのでしょうか?いや、本格的にFWの練習をしていたという感じではなかったんですけど、今週の練習もボランチというよりはサイドハーフをやったり、ボランチではないポジションもやっていました。どこで試合に出ても自分の色を出せるように準備をしていたので、そういう意味ではうまく試合に入れたかなと思います。 --ポジションによって色の出し方も変わってくると思いますが、FWとして投入されることが分かって、その色はどう出そうとイメージしていたのでしょうか?試合を見ていて、やっぱりロングボールが多い試合だなと感じていたし、その中で味方がクリアしたボールを相手に簡単にはね返させないこと。守備面で言えば、圧力を掛けて相手に良いボールを蹴らせないこと。あとはセカンドボールを相手に拾われるシーンが多かったので、2トップの形になったら僕が少し落ちてトップ下気味になって相手のボランチをケアするとか、そういうことは意識して入りました。 --鳥栖に加入したときに「チームで一番熱量のある選手でいたい」と話していました。なかなか出場機会が得られずに悔しい思いをしましたが、その熱量ということについてはどう意識しながら過ごしてきましたか?どんな状況でも変わらずにやっていくことが一番大事かなと思っていました。名前を挙げると、いま名古屋でプレーしている徳元(悠平)選手とは今年の夏までFC東京で一緒にプレーしていたんですけど、徳元選手は自分がメンバーに選ばれないときでもひたむきに努力を続けて、腐らずにやる姿勢を周りに見せてくれていました。僕もそういう選手の近くでプレーできていたことが、どんな立場になってもやり続けることの大切さを意識することにつながったと思います。やっぱりサッカーが好きでやっているし、楽しいからやっているところもあるので、その気持ちを忘れずに日々成長することを意識して過ごしてきました。
MF 77
ヴィキンタス スリヴカ
--J2降格が決まって最初の試合でした。プロとしての姿勢が問われる試合でしたが、どんな心持ちで試合に入りましたか?降格が決まってしまったあと、選手もスタッフもサポーターの皆さんも、すべての人たちにとって苦しい状況だったと思います。そういう中でもスタジアムに足を運んでくださるファン・サポーターの方々のためにも自分たちは戦えるんだ、来季につなげるんだというところを証明しなければいけないと思ったので、そこを証明することができたのはうれしかったです。 --システムが[4-4-2]に変更されましたが、役割が変わるようなところはあったのでしょうか?試合を見てもらえば分かると思いますが、自分たちがボールを保持する展開では(これまでと)大きな違いはなかったかなと思います。守備の部分でちょっとポジションの修正や変化はありましたが、そこまで大きな違いはありませんでした。 --町田が長いボールを多用してきましたが、守備の面で気をつけたことは?町田さんがそういう戦い方をしてくることは試合前から分かっていたことなので、それを頭の中に入れていましたが、やることはシンプルでした。エリアの中にしっかり戻ること、守備についても監督から具体的な指示があったので、そこについてはうまくできたかなと思います。後半は高さのある選手が相手に増えて、危険な時間が増えてしまったかもしれないですが、自分の役割はしっかり守れたと思っています。 --加入後、未勝利の期間が続き、苦しい思いもしたと思いますが、この1勝についてはどう受け止めていますか?長い期間勝てなかった。この期間は本当に苦しい期間でしたけど、自分たちが取り組んできた練習の成果として今日の勝利という結果が出たことについては選手、スタッフ、サポーターのみんなで喜びを分かち合いたいと思います。