鳥栖は前節、アウェイで京都と対戦。10分に相手最終ラインの背後を突いたマルセロ ヒアンを京都のGKク ソンユンが倒して退場処分を受け、鳥栖は1人多い状態に。これで優位に試合を運ぶかに思われたが、単調な攻めに終始する形となり、逆にカウンターに狙いを定めつつ数的不利でも臆することなく果敢にプレスを敢行する京都に押される展開となってしまう。すると65分、ルーズボールを回収したマルコ トゥーリオにミドルシュートを打ちこまれ、先制を許してしまう。さらに89分には自陣でのビルドアップミスから福田 心之助に追加点を決められ、0-2で敗戦した。そして他会場の結果を受けて 、J2降格が決定。13年間守り続けてきたJ1の座を失うことになってしまった。
対する町田は前節、アウェイで柏と対戦。決定的な場面こそ少なかったがやや柏優位で立ち上がりから推移していく中、63分、相手のCKをGK谷 晃生がキャッチし切れずに細谷 真大に押し込まれて先制を許してしまう。逆転優勝のためになんとしても勝点3が欲しい町田は、終了間際にペナルティーエリア内で仕掛けた藤本 一輝がフロートに倒され、PKを獲得。重圧の掛かるPKだったが、これを下田 北斗がしっかりと決め、土壇場で同点に追いつく。欲しかった『3』には届かなかったものの、勝点1を追加。他会場で敗れた1位・広島、2位・神戸との勝点差を縮めた。
難しい状況にあるのは間違いなく鳥栖だ。シーズン途中に監督交代を決断し、J1残留を明確な目標としてきたが、木谷 公亮新監督が就任してから1勝も挙げられないまま、4試合を残してのJ2降格という無念の結果となった。木谷監督は「前を向いてやり続けないといけないし、鳥栖としての意地を見せないといけない」と選手たちに伝えており、チームとしての目標を失った中でどういった振る舞いをサポーターに見せることができるか。選手たちのプロとしての在り方が問われる戦いとなる。福田 晃斗も「やるしかないという気持ちはハッキリしているし、勝つことでサポーターの方々は喜んでくれると思っています。自分はピッチ上で100%でやるというところだけは失わずにやるだけ」と話しており、選手たちは必死に前を向いている。
一方の町田はここ4試合勝利から遠ざかっており、逆転優勝のためには残り4試合をすべて勝つことが求められる。黒田 剛監督が就任した昨季から九州での公式戦は5戦全勝で、全試合で複数得点を記録するなど計17得点を挙げ、失点はわずかに『1』と好成績を残している。今節は得意とする九州の地で5試合ぶりの勝点3を目指す。
ホームチームからすれば「鳥栖としての意地を見せなければいけない」(木谷監督)一戦。未来につながる勝利をつかめるか。
[ 文:杉山 文宣 ]
