ホームの清水は、明治安田J1開幕戦で東京Vと対戦。2023年のJ1昇格プレーオフ決勝では涙を呑む結果となった“因縁の相手”とのゲームは、キャプテンの北川 航也のゴールを守り切る形で、1-0と勝利した。
同試合、秋葉 忠宏監督が称賛したのはチームの守備面。「何が良かったかと言うと、ハードワークを徹底したところ。コンパクトな陣形で中を閉めながら、ボールホルダーに対してしつこくプレスを掛けてくれました。ボールを奪いにいく守備、ゴールを守る守備を区別しつつ、その双方が良かった」と手ごたえを明かしつつも、「ただ、『これでいい』というところはないので、もっとブラッシュアップさせたい」とさらなる成長を見据える。
一方、新潟は開幕戦で横浜FMと激突。26分に太田 修介の左足シュートで先手をとりながら、後半にPKを決められ、ドローという結果に。樹森 大介監督が「勝点3を取りにきたので、そこだけはもったいない思いがある」と語ったように、内容面では一定の手ごたえを得られただけに、悔しさも残るゲームとなった。
樹森 大介監督が率いる新潟は、相手の背後を狙う姿勢が色濃く見えるチームだ。横浜FM戦ではファイナルサードにボールが入ると、積極果敢に選手が裏を狙い、奪われても高い位置での即時奪回を狙っていた。
その姿勢はいまの清水が志向する要素でもある。東京V戦は勝利したものの、攻撃面ではまだまだ改善の余地があることを感じさせた。北川 航也も「攻撃のところでもっとゴールに向かっていくシーンを増やせれば」と話していたが、常に背後を狙い、相手の陣形を縦に広げながら、空いたスペースで個のタレントが力を発揮する機会を多く作りたい。
なお、秋葉 忠宏監督にとっては、現役時代に6シーズン在籍した古巣との対戦となる。「自分もクラブも良い時期を過ごしましたし、幸せな思い出ばかり」と新潟の地で過ごした日々を振り返るが、「私情を挟むと良い結末はない」という考えのもと、過度な意識はしないようにしている。「自分の欲ではなく、選手のため、クラブのために戦いたい」(秋葉 忠宏監督)。
また、樹森 大介監督は水戸で長らくユースの監督を務めていたが、2020年からの3年間、トップチームを率いていたのが秋葉 忠宏監督だ。樹森 大介監督が率いる新潟について、秋葉 忠宏監督は「全員でハードワークする姿勢は、樹森監督らしい」と素直な感想を明かすが、「本来はボールを動かすのも好きな監督で、開幕戦で見えた硬さも、次からは抜けると思います」と警戒を強める。
清水にとっては、昨季わずか1敗と好成績を残したホームでの初戦。「J1もJ2も関係なく、われわれはアイスタでは負けないことを継続したい」という秋葉 忠宏監督の思いを結実させるようなゲーム内容となるか。それとも、新潟が樹森 大介監督体制となってからの初勝利をつかむか。
双方の狙いがぶつかり合う、スペクタクルなゲームを期待したい。
[ 文:榊原 拓海 ]

