「4試合戦ったデータを見ながら、ボールを失ったときにどうだったかを見たいと思います。われわれは攻撃的なサッカーで前に向かっていきたいと思っていますが、そのベースとなるのはやはり安定性だと思います」 「もう1つ分析しないといけないのは、私が新加入選手たちに与えているタスクが彼らに合っているかどうかです。そこが合っていないのであれば、より選手たちに合わせることによって資源をうまく活用できると思います」 0-2の敗戦のあと、再びホームで戦えることをポジティブに捉えるべきだろう。ギリギリまで準備はできるし、ホームスタジアムが味方になる。もしくは、味方につける試合にチャレンジできる。あらゆる面の改善に取り組む中、指揮官は一定の答えを出したようだ。
「私がいくつかミスを犯していたという結論を出しました。例えば、ポジションによっては選手の特徴に適さないプレスの掛け方を求めていたと思います。最終的には全員で行う部分でも私の責任でもありますので、あまりここで個人名は挙げたくありません。ただ、選手たちが実行できないプランを与えているのであれば、それは私のミスです」 ここ2試合、3バックで後方からボールを回す湘南と柏に対してプレスが空転する回数が多く、浦和は消耗を強いられていた。一昨季のように撤退守備をベースに立て直しては……という見方もあるが、マチェイ スコルジャ監督はプレッシングを継続するようだ。そのためのプランは準備されつつある。
「2年前とは哲学的なところも少し変えていっています。できるだけ相手ゴールの近くで奪いたいので、リスクを冒しながらも前からプレスをしています。決意を持って、アグレッシブにプレスを掛けることはできると思っているので、続けたいと思います」 「より選手に合わせた形にするのか、選手を替えながら行うのかの両方を練習してきました。岡山の特徴も考えながら決めたいと思いますが、革命的な変革ではなく、賢い調整が必要だと思っています」 その岡山はJ1初昇格ながら、ここまで2勝1分1敗と勝ち越し中。浦和と対照的に好スタートを切った。しかし今節は、“未体験ゾーン”という言い方もできる。消化した4試合のうち3試合がホーム戦で、アウェイ戦となった明治安田J1第2節は、幾度となくプレーしてきたニッパツ三ツ沢球技場での横浜FC戦だった。
今節は浦和との初対戦に加えて、クラブとして初めての“どアウェイ”を戦うことになる。チームは江坂 任や神谷 優太などJ1経験が豊富な選手も擁しているが、初めて埼玉スタジアム2002を訪れるというサポーターやスタッフもいるだろう。クラブ全体として大きな経験値になる。
もちろん戦績をとってもチーム状態をとっても、いまの浦和にホストを気取っている余裕はない。しかしだからこそ、“埼スタ”という箱だけでなく、クラブ全体で凄みを体感させるようなゲームをしなければならない。巻き返しのタイミングをこれ以上は遅らせられない。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
