一方、アウェイ戦に臨む川崎Fは、AFCチャンピオンズリーグエリートでベスト8入りを決めたばかり。ラウンド16第2戦から中3日のタイトな日程になるが、ホームで上海申花(中国)を4-0で破って逆転でファイナルステージ(準々決勝以降)進出を決めたチームは、勢いに乗って岡山に乗り込んでくるに違いない。
今節のポイントは3つだろう。岡山のハイプレスがハマるか、川崎Fが打開するか。岡山の守備陣と川崎Fの攻撃陣のどちらが個のバトルで上回るか。そして、セットプレーだ。
岡山はハイプレスが生命線のチーム。相手の戦い方やスピード感にアジャストして徐々に前へ出る力を強められた試合は、これまでも自分たちのゲームに持ち込んできた。前線の3選手が連動してプレスを掛け、サイドにボールが出るとウイングバックがプレッシャーに行ってボランチやCBのところでボールを奪い、その勢いのままゴールへ向かっていく。チームが1つにつながることで発揮できる強みを、川崎Fにも思い切って出していきたい。
ただ、前節は浦和が早めに前線のスペースへボールを入れてきたことで難しい状況を作られた。対戦相手も岡山の強みを出させない戦略を練ってきているが、守備を統率する田上 大地は「自分たちがプレスにちゃんと行ければ良いボールは出てこないので、ボールホルダーへの寄せる距離を確実に詰めていかないといけない」と話していた。川崎Fも高い技術を駆使しながら相手の矢印を見てゲームを進めてくるはずだが、岡山としてはボールホルダーに圧力を掛け続けていきたい。
前へ出ていけばリスクを負うが、ここまで5試合を終えて3失点に抑えられているのは、田上 大地を中心とした守備陣が奮闘しているから。前節はチアゴ サンタナと迫力あるバトルを繰り広げた田上 大地は「やっぱりピリピリした感じがあって、気の抜けない時間が多くて、対峙する選手はエース級の選手ばかりなので、すごく楽しい」と充実感をのぞかせる。川崎Fの攻撃陣も強力だが、今節も田上 大地のような気概を全員で持ってバトルしていきたい。
最後のポイントになるセットプレーも、勝敗を分ける大事な局面になる。岡山はここまで奪った5得点のうち3得点がCKから。加藤 聖と神谷 優太のキックの質は高く、中の入り方も細部を追求することで貴重な得点源になっている。川崎Fも三浦 颯太のキックは大きな武器。リーグ戦で挙げた2つの勝利は、三浦 颯太のキックが貴重なゴールを呼び込んでつかみ取っている。
リーグ戦では初対戦となる岡山と川崎Fの一戦は、立ち上がりの主導権争いからプレーが止まったときも目が離せない、とても面白い90分間になることは間違いなさそうだ。
[ 文:寺田 弘幸 ]
