耐えた先に待っていた歓喜。福岡、今季5回目の“ウノゼロ”
アビスパ福岡
監督
前半の20分から30分近く、僕が準備してきた対浦和の、特にボール保持時の狙いと守備のところのかみ合わせのところで少しイレギュラーが起きていた中で、選手たちがうまく(ピッチの)中で踏ん張ってくれましたが、少し時間がかかりました。そこからはしっかりとコントロールできて、表現できたことがたくさんあったと思います。あとは決め切るところ。当然、それは相手にもありましたが、われわれも流れの中から取れる状況もありましたし、シャハブ(ザヘディ)の背後や、紺野(和也)選手の仕掛けなどがありましたが、セットプレーで取るところはわれわれの武器なので良かったと思うところと、本当に選手たちが連戦の疲れを感じさせないくらいにしっかりとトライしてくれました。選手たちに感謝しています。 --今日の一番の勝因は?どうですかね、岩崎(悠人)がああいうゴールを取ってくれたこと。なかなかスタートから出る機会がない(先発は7試合ぶり)中で、当然悔しい気持ちはあったと思いますが、今日思い切って彼を起用して良かったなと思うところと、彼の努力の賜物だと思います。その先で、失点をゼロでしっかりとゲームをクローズできたことは、やはり勝点を取る上で大事なことで、そういうゲームができたことも良かった。あとは、何度も話してきましたが、ファン・サポーターの力で決勝ゴールを奪えたとも思っています。たくさんのお客さんの前でプレーできて選手たちはすごく気持ちよかったでしょうし、会場を含めて一体感で勝つことができたと思っています。 --1枚目の交代カードは、北島 祐二選手を下げて名古 新太郎選手の投入でした。その狙いは?名古のキックの質は、セットプレーを見ていても分かるとおり、われわれの武器。あのボールが入って中に強い選手がいるので。連戦ということも加味しての人選をしていたので、リレーではありませんが、先発の北島は前線からしっかりとプレスを掛けてもらうこと、身を粉にして働いてもらうことを求めました。彼はドリブルでの局面打開などの持ち味がありますが、そういう彼の良い部分を引き出すような持っていき方を僕自身ができなかったところもある中で、名古が生きるタイミングでの交代となりました。 --今季5勝目を挙げ、上位争いに加わる状況となりました。前節の新潟戦で勝ったあとも、選手たちは「まだまだここからだ」、「物足りない」と口にしていましたし、それを頼もしく感じました。僕自身も前節で勝ちはしたものの、内容には満足していなかったし、今日も課題はあります。だから先を見過ぎず、当然これから難しい時期も来ると思いますので、今日は今日でしっかりかみしめて、次のゲームに全力で臨みたいなと思います。
浦和レッズ
監督
今日のゲームは良いスタートを切ることができたと思います。アグレッシブに行きましたし、そういうところから相手にとって危険なチャンスを作ることもできたと思います。背後へのボールで(シャハブ)ザヘディ選手がチャンスを迎えたところ以外は、ゲームコントロールができていたと思います。 後半はよりスペースが空いてきて、少しカオス的な場面もありましたが、両チームともにあまりチャンスを作れなかったと思います。ミドルゾーンのところは両チームともに組織的にプレーできていたので、ファイナルサードに入ることができませんでした。その中でカウンターのチャンスがあり、松尾(佑介)選手からのパスを受けたチャンスで、チアゴ(サンタナ)選手のボールコントロールがもう少し良ければ、有利な場面につなげることができたと思います。CKのときにクリアが短くて相手がそれを拾い、素晴らしいシュートを打って失点してしまいました。 そのあと、フレッシュな選手を投入しながら、中央で松尾選手とチアゴ選手の組み合わせとし、のちに長倉(幹樹)選手も入れましたが、福岡の堅い守りを崩すことはできませんでした。 今日は相手に上回られた、という感覚はありません。ただ、サッカーは残酷でもあり、われわれはより多くのチャンスを作りながら、それを得点に結びつけられなかったと思います。 --マテウス サヴィオ選手をベンチスタートとした理由は?3連戦の3戦目なので、ローテーションが必要だと考えました。今日のゲームは前半の(プレー)強度が上がることを見越して、サヴィオ選手を後半に起用しようと思いました。しかし、サヴィオ選手の投入が少し遅かったかもしれません。彼が入った直後に失点をしてしまい、そのあともあまり十分な時間がありませんでした。 --今日のゲームで得点を取るためにどんなイメージを持っていましたか?特にサイドを使いながら突破していくイメージでした。それはいろいろな形を用意しました。例えば、相手のウイングバックを引きつけておいて、その裏にチアゴ選手が抜け出すスペースを作るのが1つ。それは実行しましたが、うまくいったのは前半のみでした。後半は脇のポケットのところに顔を出して、そこにボールが入ったら裏に抜けることも狙いました。しかし、相手のパフォーマンスも良くて、押し込まれることによって、ボランチが抜けるときにその距離が長くなってしまったという部分もありました。さらに石原(広教)選手と金子(拓郎)選手を使いながらクロスを上げるというのも1つの狙いでしたが、今日はその成功率が非常に低かったと思います。
浦和レッズ
--今日の福岡対策について。4バック、5バック(3バック)の両方の準備はしていました。 --前半に相手の背後に出すボールからチャンスを作ることができました。そこも今日の狙いですか?今日だけに限らず、自分に求められているプレーの1つ。キャンプから取り組んでいたことだし、今日ももちろん相手の背後を突くことで押し込む時間を作りたかったので、ああいうボールを意識して増やしました。 --前半はある程度ゲームコントロールができたという印象です。前半の途中に相手が中盤の選手を増やすような変化をつけてきたことは気づいていました。そこにうまく対応することができたと思います。ボールを持たれる時間はありましたが、崩れることはなかったと思います。 --昨季と比べると良い流れの中でのゲームになったと思いますが?チーム全体としてやろうとしていること、その方向性はまとまっていたと思います。例えば前線だけがプレスに行って後ろがついていけないというシーンはなかったし、そういう意味ではかなり良かったと言えるゲームでしたが、結果がすべて。勝たなきゃいけない試合だったと思います。 --後半にマテウス サヴィオ選手が入ってきてから、ご自身が意識したことは?彼は自由に動くので、カバーするための立ち位置、守備のところは意識しました。あとは、サヴィオがいれば簡単に当ててというところもあるので、キツい時間帯にいてくれるのは助かる。でも、もっとうまく生かしてあげられればとも思います。 --失点後に少し消極的になった印象がありますが?相手が前から来てはいたけれど、僕らの立ち位置自体は悪くなかったと思うので、もっと全体が落ち着いていれば、はがせたんじゃないかと思います。
アビスパ福岡
MF 18
岩崎 悠人
--7試合ぶりの先発でした。7試合ぶりだから、という思いはありませんでした。右サイドでのスタートだったので自信がありませんでしたが、前半途中でいつもの左サイドにポジションを変えてからは、落ち着いてやることはできました。ただ、ボールになかなか触れない時間が続いたし、何もできなかったので、そこは改善が必要。 --その前半途中のポジションチェンジは準備されていたものですか?チームとして(この試合に向けて)準備したのは僕が右サイドに入る形だけでしたが、「どっちもできるように準備はしておいてほしい」と個人的には言われていました。 --左サイドに移ってから、攻撃時のポジションが高くなりました。(チーム内で)左に寄りたい選手が多いと思いますし、僕自身も左サイドのほうが選択肢が多いので。そういう意味で、左右どちらもできる前嶋(洋太)選手のことをすごいなとあらためて思いました。志知(孝明)選手が僕を押し出してくれるので、守備のために後ろに戻る場面が少なかったことも影響しているかもしれません。 --最近のチームのゴールはセットプレーからのものが多いです。入念に準備されているので、トリックも含めていろいろなことができるようになってきたと思います。得点場面では(ボールが自分のところに)絶対にこぼれてくるという感覚がありました。去年の僕のゴール(J1第35節・柏戦)もこぼれ球だったので、自分のところにこぼれてくるイメージはありました。こぼれ球を拾ったあと、そのまま打っていたら(相手に)当たっていたと思うので、そこでかわす判断ができたことが良かったところだと思います。
GK 31
村上 昌謙
--後半にCKの連続など押し込まれる時間が続いたとき、どんな声かけをしていましたか?90分通して自分たちのリズムで進めることができれば一番良いのですが、やはり相手があることなので、自分たちが失点しないこと、失点しなければ前が点を取ってくれるという自信もありますし、そういったところで「いまは締めるところだ」と。(前々節・)町田戦の1失点目がCKからのものだったこともあり、セットプレーで守るときは気を引き締めているだけでは防げない難しさもあるので、そういうところでどう守るか、そのための立ち位置を確認しながら意識しました。 --浦和の攻撃で警戒していた点は?能力の高い選手がそろっている中で、背後のスペースのところ。今日は途中でピッチが乾いてくるという難しさもあったので、DFに声をかけてどう守っていくかを意識していました。 --今日の得点もセットプレーからでした。取ってくれるという思いを持ちながら見ていました。と同時に、そこからのカウンターへのリスク管理も意識しています。今日もカウンターからやられてもおかしくない場面がありました。 --いまおっしゃった危ない場面は後半序盤に福岡のFKの流れからカウンターを受けて、最後はチアゴ サンタナ選手にボールが渡ったところだと思いますが、あのときの対応について。相手のカウンターを受けても、戻れる力を持つ選手が僕らにはそろっているので、できるだけゴール前にまで引き込んで、ということを考えながら、そういう中でも自分が前に出たほうが良いと判断すれば出ます。あの場面は自分が出るべきだと判断して、たまたま止めることができましたが、それが不正解になることもあるので、一番はそういうシーンを作らせないこと。だから、あそこで止めることができたことを喜ぶのではなく、その前の場面でカウンターを阻止できなかったことが課題だと思っています。