前半に畳みかけた清水。勝利の立役者は全得点関与の松崎
前半に畳みかけた清水。勝利の立役者は全得点関与の松崎
清水エスパルス
監督
清水エスパルスをずっと見守ってきて、さまざまな歴史を紡いできてくれた納谷(聖司)さんが亡くなられ、その魂が乗り移ったかのような素晴らしいゲームができました。フットボールを愛し、清水エスパルスを愛した方が、このような結果をもたらしてくれたと思います。納谷さんの言葉にもありましたが、強いことも大事ですが、やはり愛されることが大事です。そのためには、当たり前ですが、ひたむきに、常に最後の最後まで走り抜く、戦い抜く、サポーター・ファミリーを大事にする。そんなクラブ、チーム、選手でありたい。そのような思いを抱いて試合に臨んだ中で、選手たちがまさにそれを体現してくれました。 --相手に持たれている時間帯も、清水の選手からある種の余裕を感じました。2点をリードしてからは“持たせてもOK”のような戦い方も狙いとして組み込まれていたのでしょうか?正直に言うと、前半はかなり苦しかったです。本音はもっと前からアグレッシブに行きたかったですが、(公式戦)8連戦の疲れも出てきており、われわれらしくないと思っていました。ファーストDFが決まらず、われわれの意図したプレーではありませんでした。その中でも柔軟に勝つ術を探した結果として、一度ブロックを組み、相手を引き込んでから前へ行くところは狙いとしてありました。ハーフタイムで修正をすると、選手たちは即座に対応してくれます。時間の経過とともに改善され、特にサイドにボールを出させてから奪いにいくところは非常に良くなりました。全員で勝ち筋を見つけることができました。 僕から見ても、後半はかなり余裕があるように見えました。ボールを奪うための引き込み方、そこからカウンターに移る、落ち着かせる判断も非常に良かったです。今日は完勝に近いゲームをしてくれました。 --監督が大事にされている「ボールゲームをして勝つ」という面に対する評価はいかがでしょう?われわれには独特の距離感がありますが、それを維持しながら、意図してボールを奪いにいく。同時に、丁寧にボールを前進させることを続けながら、ゴールに迫る回数を幾度となく増やしていく。攻守においてストロングスタイルでやっていきたいと思っています。そのためには、まだまだ精度が足りないと思います。
アビスパ福岡
監督
本当にたくさんのファン・サポーターが清水まで来てくださり、声を枯らすまで、われわれの後押しをしてくれました。そのような方々を笑顔で帰せなかったことが、本当に残念です。ただ、選手たちは非常にハードワークして、われわれのアビスパスタイルを体現してくれました。決して悲観的に捉えてはいないです。アグレッシブに戦い抜きましたし、特に前半はボールを保持しながら前進する場面を多く作り出すことができました。 失点の仕方は安いと言わざるを得ません。前節の横浜FM戦は開始10分ほどで失点し、今回も前半の立ち上がりとアディショナルタイムに失点をしています。当然、ほころびを突かれた部分もあるとは思いますが、自分らで招いた結果だと思っています。きっちりと振り返って、修正して、もう一度立ち上がりたいと思います。 --90分間を通してボールを握る部分には手ごたえを得られたと思いますが、そこからの決定機の数は決して多いとは言えなかったように感じます。チャンスの数を増やすために何ができると考えられていますか?日常を変えるしかないと思っています。われわれがボールを持っていた時間、相手に脅威を与えたかと言われれば、そうではありませんでした。背後のスペースを消されたり、5レーンを埋められたりしたときのソリューションは、日頃のトレーニングから積み上げていかなければなりません。日頃から求め続けているつもりではいましたが、もう一度リセットして、次の試合はホームでできるので、よりアグレッシブなアビスパを体現できればと思っています。
アビスパ福岡
--3失点という数字について。失点はいずれも、一瞬のスキを突かれたものやセットプレーで、アビスパらしくないものでした。時間帯も前半の立ち上がりとアディショナルタイムで、弱いチームにありがちなものだったと感じています。チームとして緩みがあったのかもしれません。その緩みがなかったからこそ、ここまで勝ち続けることができていました。このようなゲームは繰り返してはなりませんし、チームも共通認識として持てています。 --順位は混戦模様で、次の試合で勝てば再び浮上することもできます。いまの順位に自分たちはさほど影響されていません。上から下まで混戦なので、次の5連戦で上にも行けるし、下に行ってしまう恐れもあります。だからこそ、目の前の一試合一試合が大事ですし、勝ちにこだわってやるだけです。その結果として、上位に居続けることができれば良いですが、まだ最終順位を意識するような時期ではありません。一試合一試合で勝点3を取ることを意識してやっていきます。
MF 88
--前半立ち上がりの失点が痛かったように感じます。あっさり失点してしまったので、次の試合に向けて改善しなければなりません。自分自身も、(乾)貴士くんに引っ張られてしまい、ちょっと真ん中を空けてしまうシーンがありました。あれだけ簡単にフリーでシュートを打たれてしまったら、良いコースに飛んだら難しいところはあります。自分は(前嶋)洋太くんのカバーに出ていたのですが、そこは割り切って、ポジションに戻るところを徹底できれば良かったです。 --IAIスタジアム日本平でのプレーはひさびさでしたね。自分の中では、どこの会場だろうと常に「チームが勝つために」という気持ちが一番です。その中で、ここに着いたときから、雰囲気を含めていろいろなことを感じていましたし、すごくうれしい気持ちと、最高のピッチだなというところと、サポーターの皆さんの歓声と、いろいろな思いが懐かしさとともに蘇ってきました。僕の歩んできた道を振り返れるような試合だったからこそ、チームとして勝ち切りたかったし、悔しさは強いです。
清水エスパルス
MF 36
宇野 禅斗
--16日に行われた直近のJ1第12節・横浜FM戦は終盤に足をつっていましたが、今日は最後まで完全に走り切りましたね。そうですね。まあ、個人としては走っただけという感じです(笑)。 --前半のチームの過ごし方はどのように感じていましたか?まず、チームとして入りを大事にしていた中で、(松崎)快くんが最初のチャンスをきっちりと決めてくれたので、今までで一番良い入りができたと思います。一方で、その後すぐに失点してしまったことは大いに反省しなければなりません。相手が勢いよく押し込んできたとき、それを押し返すだけのパワーを出せれば理想的でした。ただ、PKで失点をしたあと、相手に流れが行った時間帯でも我慢強く全員で守備をして、失点をしなかったことが前半アディショナルタイムの得点を大きなものとしてくれました。 --前半と比較して、後半は相手に持たれているときに余裕のようなものを感じました。ハーフタイムでプレスの掛け方はちょっとだけ修正しました。前半は「ボランチも前から奪いにいこう」と話していましたが、後半は僕らが我慢して、スイッチを入れるタイミングを変えながらやれました。多少ズレはあったかもしれませんが、全体でカバーして戦うことはできたと思います。相手の怖さを感じずにプレーすることはできました。ただし、この前の横浜FM戦の僕らがそうだった(逆転勝利を収めた)ように、ちょっとでもスキを見せれば、簡単に試合をひっくり返されることは分かっていました。チームとして、攻守の狙いを明確に持ち、相手のパワープレーを含めて、個々人が自信を持って対応できたことが大きかったです。
MF 98
マテウス ブエノ
すごく強度の高いゲームでした。チームはキックオフ直後に得点を奪うことができましたが、すぐに追いつかれてしまった。そこから、前半の終了間際にゴールを決めることができてうれしかったです。福岡は素晴らしいサッカーをしていましたが、そこに対応できたことも喜ばしく思います。 --来日後初ゴールのシーンを振り返って。私がこのチームに合流したキャンプのころから、攻守においてセットプレーの練習は数多く積んできています。幸い、昨日のセットプレー練習で取り組んだパターンどおりのシチュエーションとなったので、得点を奪うことができました。
FW 19
松崎 快
--限られたチャンスで2ゴール1アシストという結果を残しました。出来過ぎですね(笑)。ゴール期待値も低いですし。ただ、そんな中でも点を取ることは大事ですし、しっかりリードしてゲームをクローズできたのは大きなことだと思います。 --早い時間帯の先制点は試合を優位に進める上で非常に大事だったように感じます。まずは先に点を取ることはどんな相手でも常に意識していますが、福岡さんのようなチームを相手にする場合は、より一層大事になると思っていました。時間の使い方がうまいチームですし、なるべくリードした時間帯を増やすことは重要です。そういう意味では、うまく試合を進められたと思っています。 --直近のJ1第12節・横浜FM戦では、同じポジションで左利きの中原 輝選手が結果を出しました。刺激を受けるような部分はありましたか?感じるものがないと言ったらウソになりますが、常々言っているように、今季は自分にフォーカスしています。そこに対して特別な感情はありません。ただただ、あのFKは「すごいな」と思いました。あれは僕には蹴れないですし、逆に僕には異なる特徴もあるので。