連敗中同士の一戦は痛み分けに。町田が二度先行するも、清水が追いつく
清水エスパルス
監督
4試合ぶりにわれわれの聖地・アイスタに帰ってきて、16,800人近くのサポーター・ファミリーがわれわれとともに戦ってくれたからこそ、二度先行されようが追いつくことができましたし、最後まで逆転ゴールを狙う姿勢を作ってくれました。感謝しています。 失点は2つとももったいなかったです。もちろん、フットボールは人間がやるスポーツなのでミスはつきものですが、最低でも失点は『1』に抑えなければならない。逆に攻撃面では、ボールゲームをしながらゴールに迫ることはできましたが、われわれには3点、4点、5点と決める能力があると思っています。僕に言わせれば、もっと多くの得点を奪えるシーンはありました。ただ、あらためてではありますが、このスタジアムの雰囲気がチームに獰猛さを与えてくれました。もっと多くのゴール、勝利を勝ち取れるように、全員でやっていきたいと思います。 --今週はクロス対応を準備していましたが、結果的に失点はどちらもクロスからでした。どのように捉えていらっしゃいますか?1失点目はマークがつき切れていなかったのですが、われわれのゴールキックにおけるオーガナイズの部分で、ボールの動かし方に問題があったと思っています。2失点目はロングボールを折り返されたときに、3バックが割れてしまっており、(ミッチェル)デュークのところに人がいない状況でした。その時点でおかしかったので、キックオフのところの配置やファーストDFとそこからのスライドを含めて見直さなければなりません。われわれの意図と異なった奪われ方、ボールの動かし方があったことが大きいと思うので、映像を見せながら詰めていきます。ただ、失点シーンと後半アディショナルタイムのピンチを除くと、クロス対応、ロングボール対応はよくやってくれました。 --後半立ち上がりの時間帯は、前半と比較して相手陣へ押し込む時間帯が増えましたが、ハーフタイムにはどのような指示を出したのでしょうか?まずは長いボールに対してしっかりとラインコントロールをして、ズルズル下がることなくやっていこうと話をしました。ラインを止めると背後にボールを蹴られる回数は増えますが、われわれのほうが速さがあるぶん、そこで拾えるとは思っていたので。ズルズル下がるとヘディングでの競り合いが増えてしまうので、守備面ではそこを未然に防ぐことを伝えました。 ジェラ(住吉 ジェラニレショーン)が入ったことによってはね返せますし、背後の対応でもスピードがあるので、押し込まれるシーンは減りましたよね。ジェラ、蓮川(壮大)、(高木)践の3枚だと、空中戦だけでなくて地上戦の背後対応にも自信があるので、そこで守備が安定しました。 攻撃面ではセカンドボールをしっかりと拾いつつ、(松崎)快や(乾)貴士をうまく見つけながら、もう少しコントロールして、高い位置でキープしようというところを伝えました。なおかつ、サイドから斜めのボールがゴール前に入っていくとチャンスが増えるとは感じていました。右サイドから斜めのパスが増えたのも効果的でしたし、2点目のアーリークロスのようなシチュエーションを増やそうと伝えていました。なので、2点目は狙いどおりのアタックを見せてくれた結果だと思っています。
FC町田ゼルビア
監督
FW 99
--ご自身のゴールシーンを振り返ってください。カピシャーバから素晴らしいボールが来たのですが、相手の意表をうまく突くことができました。結果的にゴールになって良かったです。 --J1での得点は新潟在籍時以来、8シーズンぶりでした。思うところはありますか?日本国内の最上位リーグですし、そんな舞台でゴールを決められるのは誇らしいことだと思っています。これからも、もっともっと得点を取れるように頑張っていきます。 --今日の試合は年に一度の『ブラジルデー』で、サンバのパフォーマンスも披露されましたね。去年は見ることができなくて、今年こそは見ようと思っていたのですが、本場のような良いテンポでしたね(笑)。ブラジルにいるような気分になれました。 --アシストしたカピシャーバ選手にはシュラスコを奢らないとですね。彼にはずっと言われ続けてきているんです。今日はアシストをしてくれたので、その決心ができました(笑)。
FC町田ゼルビア
--昨季までの町田はクロスからの失点が少なかったですが、今季はクロスからの失点が増えています。その原因はどこにあるのでしょうか?チームとしてやるべきことが徹底できていない部分もあると思います。ゼルビアが勝ち続けていたときは無失点で抑えられる試合も多かったですし、自分たちは先制したらどこか勝てるような雰囲気があったと思います。まずはチームとして失点を減らしていかなければなりません。監督から求められていることは変わっていないので、求められていることをプレーで表現しないと。 --今回はボランチでの出場でした。攻撃面での手ごたえはいかがでしょうか?相手の研究が進み、ロングボールが警戒されていると感じているので、下でつなぐボールも使いながら、奥と手前を使い分けることによって攻撃の厚みは出てくると思います。その形からゴールシーンも作れましたし、縦パスに対して良いポジションを取ってあげることによって、相手の守備も難しくなります。その形の回数を増やして質を高めていくことが大事だとあらためて認識できました。
--先制点はそれなりにゴールまでの距離がある中でのヘディングシュートでした。アシストをしてくれた(ナ)サンホからの素晴らしいボールに合わせるだけでした。いまは前線の選手たちの距離感がとても良いですし、それは攻撃面で前進している部分です。あとはもう少し自分たちから意図的に崩すシーンを増やせればと思います。 --2点目はご自身のクロスから生まれました。速いクロスを入れようと思って速いクロスを入れたら、林(幸多郎)が素晴らしいところに入ってくれた結果です。狙っていた形が実りました。 --引き分けという結果でしたが、相馬 勇紀選手、中山 雄太選手が不在の状況で2点を取れたことは大きいのでは?誰かが抜けたからそのサッカーができなくなるとかではなくて、誰が出ても町田のサッカーを体現できるようにしていくことが必要です。悲観する内容ではなかったのかなと思います。
総評としては、悔しい悔しい勝点1という見方ができると思います。二度のリードがありましたが、最終ラインでのちょっとしたハプニングやミス、甘さといったものによって一瞬にして生じた失点だったと思います。二度のリードをしっかりと守り切ること。それがわれわれの昨季までの強みでもありました。それができなかったことは悔いが残ります。終盤に失点をして試合が終わるという悔しさをなかなか払しょくできずにいます。そのつらさもありますが、この原因はわれわれのスキや甘さと捉えて進んでいくしかありません。その点を踏まえて、結果の原因を練習でもミーティングでも落とし込んでいかなければなりません。失点をしている以上、現状がわれわれの力であるということを認めざるを得ません。それは自分自身も含めて、みんなで反省して進んでいかなければならない。そういうことだと思います。 ただ、試合前にも話をしていたとおり、連敗をしていましたし、われわれにとって大切なのは歩みを止めないこと。上を向いて進んでいくこと。たとえ勝点1であったとしても、長いリーグの中でこういう苦しい状況は常に起こり得ることですし、何試合も勝てずに苦しんでいるチームがたくさんある中で、勝点1でも取って前へ進めるということはわれわれにとってはある意味、ポジティブに捉えていかなければなりません。勝点3を取るのは難しいことですし、しんどいことではありますが、ここで歯を食いしばって、這ってでも勝点を積み上げていく。それがいまのチームには良いきっかけにもなります。また必要なパワーだと思います。今日はこの清水の地まで多くのサポーターの方々にお越しいただきましたし、皆さんの笑顔を取り戻すためにも、次のホームゲーム(次節・柏戦)に向けて尽力していきたいと思います。 --2-2の状況における選手交代の意図やチームに対してはどんな声かけをされたのか、教えてください。前線の3選手とボランチ、そして後ろの選手も含めて、しっかりと連動することや、コンパクトな陣形を構築しながらボールを奪いに行くスタンスではありました。ただ、なかなか後ろがついてこられずに、前からスイッチを入れても3枚がまとめて置いていかれるような状況があったことで最終ラインが押し下げられてしまう場面もありました。難しい判断ではありますが、ミドルブロックをセットしながら、良い状態で前からプレスを掛けていくことを伝えて試合を進めました。失点に関してはもったいなかったですし、特に崩された状況ではないのですが、それでも失点というのはつきまとってくるものです。情報量やコーチング、判断も含めて、たった1つの球際における寄せの甘さが原因だったと思います。われわれとしてはこういった点を教訓にしながら、また前に進んでいかなければなりません。 また、(ミッチェル)デュークは途中出場、途中交代の形をとることになりました。“イン・アウト”の形となって本人には申し訳なかったのですが、ゴールを決められてから、あるいは逆転されてから後悔しないためにも、ケガをした様子もあったため、桑山 侃士を送り出し、「勝負にこだわっていこう」とそういった交代カードの切り方をしました。ここで勝点1を取ることが一歩でも前に進むことにつながるという考え方の下、指揮を執っていました。 --今節は林 幸多郎選手がゴールを決め、前節・京都戦では流れの中ではないにせよ、望月 ヘンリー海輝選手がゴールを決めました。ウイングバックがゴールチャンスを作っていることについてはどう捉えていますか?ゴール前に信じて走ること、詰めること、それによってボールサイドに人が寄ることにつながったり、ボールウォッチャーになる状況が生まれる効果があると思います。死角に対してパワーを持って入っていくことが良い形でボールがこぼれて、チャンスが生まれることにもつながります。両ウイングバックがそういった形を作ることはミーティングや練習でも取り組んでいることです。追いつかれたあとにその形で勝ち越せたのは良かったと思います。
清水エスパルス
DF 70
高木 践
ホームゲームでしたし勝てた試合でもあったので、悔しい気持ちが強いです。前半は難しい展開でしたが、だからこそ、無失点で終えることができれば良かったなと思います。後半は僕のところではがせるとは言われていて、後ろの選手がボールを運べば相手も引きますし、そこで前半とは違う形ができたかなと思います。自分からも何本かボックス内へラストパスを入れることができましたが、もっとチャンスにつながるシーンを増やせれば良かったです。 --ロングボールに対する競り合いはどのように評価されていますか?個人的には(オ)セフンとの競り合いで全部負けていたので、そこは反省しなければなりません。彼が強くて高さもあることは事前に分かっていたことなので、そこに対応できないのは自分の不足点ですし、相手が一歩上手だったと思います。 --後半に入るとらしさが増えた気がします。相手の陣地で自分たちがボールを持つ時間を増やすことは1つ狙いではありました。相手が1点をリードした時点で構えることは分かっていましたし、そのような状況で2点を奪えたのはポジティブに捉えています。
DF 66
住吉 ジェラニレショーン
--出場した後半の45分間はどうでしたか?結果として2-2に追いついた、負けなかったことは大事だと思っているのですが、後半のビッグチャンスはゴールシーン以外にもありましたし、そこを決め切ることができなかった。そして、同点ゴールの直後に失点をしてしまったのは、チーム全体で見直さなければなりません。相手も同じく2連敗中で、負けられない思いは強かったと思います。正直、勝ちたかったですが、勝点1を積む大事さも知っているので、この結果を悪く捉えてはいません。 --ご自身が入ってから、後半は全体が前から奪いに行けるようになりました。周囲への働きかけなどはあったのでしょうか?外から見ていると前半は相手がハッキリとロングボールを多用していた中で、はね返すことができずに相手にとって前向きな状態でボールがこぼれることが多くて、そこから押し込まれてしまう時間が続いていた印象でした。自分としては、はね返すところは長所でもありますし、負けてはならないと思っています。相手の攻撃の起点をつぶすこと、そのあとのセカンドボールを味方に拾ってもらうことを意識していました。 その中で後半はチームとしてボールを持てる時間も増えましたが、自分は真ん中にスペースを空けないことを意識しつつ、相手FWがボランチのポジションまで落ちたならば、自分ではなくて3バックの両脇が寄せていくように工夫はしていました。そこでセカンドボールを拾えた、攻撃の起点を作れた結果として、相手を押し込む時間も増えたと感じています。 --いよいよ公式戦復帰を果たしましたが、ここから個人として、チームにもたらしていきたいものを聞かせてください。1カ月ほど離脱をした中でチームは今季初の3連勝をしたり、逆に2連敗をしたり、浮き沈みはありましたが、現状では真ん中より上の順位にいます。中断期間までしっかりと勝点を積み上げて、上に食らいつきたいです。後ろの選手として失点をしないことにこだわりながら、個人としては数字も求めていければと思います。