広島、神戸にともに2点差で敗れ、開幕2連敗と苦しいスタートとなった長崎だったが、前節は異なる姿を見せた。キックオフ直後からチーム全体が積極的で、米田 隼也と翁長 聖の両ウイングバックも攻撃に加わり、立て続けにシュートを放っていく。徐々に名古屋の好機が増えるもそれを耐え、58分に新エースのチアゴ サンタナが左足で先制点を奪う。終盤に1失点こそ喫したものの、途中出場のノーマン キャンベルが2点を決める活躍もあって3-1で勝利した。
特別大会とはいえ、クラブとしては8年ぶりのトップカテゴリーでの勝利。「小さな一歩かもしれないですが、チームにとってはすごく大きな1勝」(高木 琢也監督)となった。
前節は江川 湧清と照山 颯人、進藤 亮佑で構成される3バックの寄せが速くなり、球際での強度も改善。守備時にはマテウス ジェズスが右サイドハーフの位置に下がる[5-4-1]となったことで、守備に一定の手ごたえを得た。勢いに乗る今節は、前節逃した無失点勝利と、ホームでの今季初勝利をつかみにいく。
一方、ここまで勝点4のC大阪は前節、広島と激闘を繰り広げた。前半から複数のピンチが訪れたものの、大畑 歩夢の圧巻のゴールカバーなどで耐える。55分に先制点を奪われるも、90+5分に櫻川 ソロモンのオーバーヘッドで追いつく。時間帯もシュートのアクロバティックさも相まって、21,000人を超える観衆が集まったヨドコウ桜スタジアムは大いに沸き、ホームの声援を受けて逆転を目指したが、直後の90+7分に勝ち越しゴールを許して敗れた。
ここまで3戦を終えて1勝にとどまっているが、チームとして多彩な攻撃の形を見せていることはポジティブな要素だ。新エース候補の櫻川 ソロモンは圧倒的なフィジカルを武器に2試合連続ゴール中。左サイドのチアゴ アンドラーデと右サイドの阪田 澪哉は速攻の急先鋒となり、トップ下の位置からタクトを振る柴山 昌也がその攻撃に意外性を加えている。さらに、パワープレーが必要になればイェンギ クシニを投入し、櫻川 ソロモンと190cm超えのツインタワーを形成することもできる。チーム全体の自信を深めるべく、今節はアウェイの地で勝点3を獲得し、前節の敗戦による悔しさを払しょくしたい。
そして、今節は大きな楽しみがある。C大阪や日本代表でともにプレーした、長崎の山口 蛍とC大阪の香川 真司が、対戦相手として相まみえるのだ。山口 蛍は開幕からフル出場を続け、香川 真司も直近2試合はフル出場中。中盤の位置でぶつかり合い、どちらが主導権を引き寄せるかによって試合全体の流れも左右されるだろう。
その末にどちらが今季2勝目を挙げ、上位進出をうかがうのか。注目の一戦は28日17時にキックオフを迎える。
[ 文:椎葉 洋平 ]
