天野純が2得点。大島体制ラストマッチの横浜FMが勝利を飾る
横浜F・マリノス
監督
百年構想リーグの最後のゲームで、選手が素晴らしいパフォーマンスをしてくれました。自分たちがやってきたこと、彼らがやってきたこと、毎日努力して積み上げてきたものをしっかり表現してくれました。彼らのパフォーマンスは素晴らしかったです。最後ホームで勝ちを届けられて良かったです。 --天野 純選手は戦前、「秀夫さんがモチベーション」と語っていたとおり、有言実行の2得点を奪いました。今季初先発に抜擢した飯倉 大樹選手とともに、大島監督と長く一緒に戦ってきたベテランの活躍が勝利をもたらしました。2人が素晴らしいパフォーマンスをしてくれました。純には試合の要所、要所でいつも助けられて、何歳になっても成長し続けています。プレーでも声でもチームを引っ張って、それにみんながついていって、その雰囲気プラスクオリティーを出してくれて素晴らしい選手だと感じています。 大樹に関しても、最後は大樹に任せようと思いました。昔から知っているのが理由ではありません。練習のパフォーマンスも良かったですし、そこは全員フラットに並べたときに大樹に任せようと、直感ではありませんが、決めました。マリノスで育ち、外には出てまた帰ってきた2人です。マリノスのDNAを持った選手がプレーでもピッチ外でも引っ張り、示すことがすごく重要なんだ、とあらためて思いました。 --今季の20試合、試合ごとの状況や意図はあったにせよ、目指すスタイルが伝わりづらく、結果にも内容にも波がありました。このハーフシーズンを振り返ってください。采配は僕の実力不足だと思います。(残留を争った)去年があるから、今年の入りはこうやって入って、どう積み上げていくかを、サコさん(迫井 深也ヘッドコーチ)と分析の山口(潤チーフアナリスト)を中心にプランを立てていました。なんでロングボールが多かったのかは、去年から一気にチェンジしてしまうと、そこで培ったものがなくなるし、順番的にもプラン的にも、それを忘れないためにも、マリノスは前にプレーすることが重要だと植えつけたかったからです。 ロングボールが正しいとか、悪いとか、そういうことではなく、次に向かってのプランの中でやってきて、出てきた課題を改善しながら積み上げていくプランでした。最後は(保持と非保持の)両方を織り交ぜられました。ディフェンスも集中して、約束事を守りながら、気持ちを出して形にしてくれたと思います。選手のパフォーマンスとそれまでやってきたところをこれ以上ない形で表現してくれたことに感謝しています。 --試合後、選手にはどのような言葉をかけられたのですか。このマリノスにいた期間、素晴らしい経験をさせてもらい、素晴らしい瞬間に立ち会わせてもらったことを感謝しました。もちろんスタッフにも一緒に戦ってくれたことに感謝を伝えました。今まで在籍した選手たちがしっかりつないできたものだというところで、残った選手たちがしっかりつないでいってほしいと伝えました。それに加えて重要なことは、僕はどんなときも誠実であることだと。そこを強く持ってやってほしいということです。その“誠実”という言葉を伝えさせていただきました。
清水エスパルス
監督
清水エスパルス
--吉田 孝行監督就任後、初の3失点を喫しました。まず、前半から相手にボールを持たれて、思うように自分たちのサッカーができませんでしたが、その原因は自分たち最終ラインの押し上げが遅かったからだと思います。ハーフタイムには指摘もされましたし、実際に映像を見ると、遅いとも感じました。相手の谷村(海那)選手など、裏に抜ける選手の対応はもちろん必要なのですが、ボールが出なかったときの押し上げは前半は足りなかった。後ろができるのはそうした部分ですし、球際、収める部分も含めて、細かいところが不足していたのが敗因だと思います。 --ライン設定の低さはピッチの中で感じていなかったのでしょうか。プレーしているときはけっこう分からない部分もあって、「ラインを上げろ」と言われても、実際は「上げられないじゃん」と思うところもあります。ただ、ハーフタイムに映像を出してもらえると、「上げられたな」と納得しましたし、実際、シーズン序盤はもっと強気なライン設定ができていました。そこも含めて、今回は課題を露呈してしまったと思います。
--今季最終戦を終えて。今日の試合に関しては、相手のほうが局面局面で上回っていたところが多かったのかなと思いますし、それがこのような結果につながったと、個人的には思っています。シーズンを通しては、良かったときもそうでないときもある中で、チームとして右肩上がりに少しずつ成長できたのかなと思える部分もあります。ただし、結果は出ていません。それは、勝負弱さだったり、やり切るところだったり、良くなかったときに自分たちのプレーが出せなかったり、原因を挙げたらキリはないですが、もっとサッカーの根本のところで、監督・スタッフが求める基準に選手たちが達していかなければいけないと思っています。 個人的には、ケガをしてピッチから離れる時間が長かった。プロとして、プレーができないのはすべて自分に責任があると思っています。トップコンディションでやれていれば、もっと違った景色を、僕個人としても、チームとしても見られたと思うので、来季に向けてしっかりコンディションを整えることと、1シーズンフルで戦える準備をしたいと思います。
ハーフシーズン最後の試合で、本当に情けない試合をしてしまいました。攻守に良さを出せない試合になってしまったと思います。多くのファン・サポーターの方々が来てくださった中で、こんな試合をするのは情けないですし、申し訳ないと思っています。 試合に関しては、単純に守備のところでボールへの寄せ、ラインアップして(陣形を)コンパクトにするところは足りていませんでした。相手のほうがプレス、そしてプレスバックまでしっかりやっていたと思います。攻撃面も、(オ)セフンのところでの収まりはあるのですが、ほかの選手のところでの収まりが何もなく、攻撃できなかったというのが前半の印象でした。チャンスシーンについては、後半に入って少し増やせたかなと思います。 まだまだ、自分たちの力のなさを感じました。次のシーズンに向けて、しっかりと準備してやっていきます。 --相手のほうがモチベーション高く試合に臨んでいた印象もありましたが、チームの姿勢の面はどのように感じていましたか?モチベーションというのはいろいろあると思いますが、そこで片づけるのは良くないと思っています。単純に自分たちの力不足だと思いますし、そこはしっかりと見直さないと、危機感を持ってやらないと、この先は本当に難しいと思います。モチベーションというよりは、現状に対する危機感を持ってやることが大事だと思います。 --今大会の期間、FK・CKからの得点が取れませんでしたが、この事実をどのように受け止めていますか?強いチームはセットプレーで点を取って勝つことができます。自分自身、われわれコーチングスタッフチーム、われわれ指導者の責任です。選手たちが、単純に狙ったところに蹴れているかという部分もあると思うので、チーム全体で改善していきます。セットプレーで、少なくとも3割以上(の得点は)取らないと。そこは明確に課題だと捉えています。
横浜F・マリノス
MF 40
天野 純
--ご自身が決めた先制点のFKと2点目のシーンを振り返ってください。FK自体は長い間、リーグ戦で決めていませんでした。得意な角度だったので、最初から狙う気ではいました。2点目は(谷村)海那は触ってないらしいですが、うまく花道ができてドリブルで持ち運んで、最後のシュートはイメージどおりでした。 --先制点を決めた直後、大島 秀夫監督の下に走っていきました。昨日からそれを決めていました。やっぱり秀夫さんには長い間お世話になりましたし、功労者の1人だと思っています。選手から愛されている監督なので、そういった思いを持って走っていきました。 --ハーフシーズンだけで6得点です。個人的にはもう終わっちゃうのか、という感じはありますけど、スタメンで出ても、途中から出てもしっかりインパクトは残せたと思いますし、個人的にはそれが大きかったです。 --今季を振り返ってください。最初のほうはうまくいかないというか、「どうしていくの?」というところもあったのですが、徐々に勝ちとそのサッカーが見えてきました。ただ、内容は良いけど結果が伴わないということが最後のほうはありましたが、(地域リーグラウンド最終節・)東京V戦で内容、結果ともに成功体験を得られた感じはあったので、このままワンシーズンを戦いたかったです。その一方でまだコントロールできていない部分もあります。ただ、来季に向けて良い終わり方はできたと思います。
DF 22
角田 涼太朗
--このハーフシーズンを振り返ってください。結果も出なかったですし、内容も良くない試合が続いた時期もありました。見ている人を満足させるサッカーができなかった、もどかしさ、悔しさがもちろんあります。それでもやり続けてきた結果、今日のように積み上げてきたことを出せるシーンもありました。力がないわけではないぶん、それをどうシーズンを通して発揮するか。引き分けを勝ちに、負けを引き分けに持っていく力強さが必要だと感じています。 --この試合限りの指揮となった大島 秀夫監督は前橋育英高の先輩でもあります。選手として「申し訳ないな」という気持ちが一番強いです。大島さんは僕がマリノスに入ったときからいましたし、当時から高校の先輩ということでよくしてもらいました。よく強く言ってくれましたし、去年、マリノスに帰ってくる前にも連絡をくれて、「助けてほしい」と直接言ってもらいました。だからこそ帰ってきたい思いが強くなりました。去年は残留を勝ち取って一緒に喜びを分かち合えたぶん、今年このような終わり方になってしまったのは、選手、クラブスタッフ含めて全員の責任だと思います。決して大島さんだけのせいではなく、シンプルに自分たちの力不足だったというのが率直な意見です。誰も大島さんを責めている人はいないと思います。だからこそ慕われていたぶん、最後、選手が頑張れたのだと思います。 --試合後、大島監督から“誠実”という言葉を伝えられたそうですが、どのように受け取りましたか。大島さんは正直、話すのがうまくありませんが、それでもあそこまで慕われていたのは、逃げずに人としっかり向き合ってきたからだと思います。大島さんが誠実であったからこそ、選手がついてきたのだと思います。それを大島さんはこの半年間やり続けたと思いますし、選手たちはその姿勢を見て、また何かをやらないといけないと感じています。しっかりと受け止めてまた進んでいきたいです。