シーズン移行という大きな転換点を迎えたJリーグの新たな幕が上がる。ベスト電器スタジアムでは福岡が明治安田J1百年構想リーグ王者の神戸を迎える。
ホームで開幕を迎える福岡だが、J1百年構想リーグではWESTグループに所属。このグループでは最下位に終わった。それでも、J1百年構想リーグプレーオフラウンドでは2戦合計4-3で千葉を上回り、最終順位での最下位は回避した。J1百年構想リーグでの結果を受けて塚原 真也監督はプレシーズンで「簡単に失点しないことと得点力を上げるところ」に注力して準備を進めてきた。近年のベースとなっている堅守の精度を高め、課題の得点力アップに取り組んでいくことになる。
このオフにはウェリック ポポ、師岡 柊生といったJ1でのキャリアがあるアタッカーを加え、中盤にはバルセロナ(スペイン)やチェルシー(イングランド)など名だたる世界的クラブでのプレー経験を持つオリオール ロメウを獲得。守備陣には期限付き移籍からの復帰となる永石 拓海に加えて深澤 大輝や、三國 ケネディエブスとベースアップのために的確な補強を行った。
アウェイでの開幕戦に挑む神戸は、J1百年構想リーグで福岡と同じくWESTグループに所属。このグループで首位の座をつかむとJ1百年構想リーグプレーオフラウンドでは鹿島を2戦合計5-2で破り、“史上唯一”のJ1百年構想リーグ王者に輝いた。
絶対的なベースを持つ王者は補強も最小限にとどめたが、Jリーグベストイレブン、J1得点王をともに二度獲得した経験を持つアンデルソン ロペス、横浜FMで二度のJ1制覇の経験を持つ渡辺 皓太といった実力者を獲得。急きょ鹿島へ移籍した広瀬 陸斗のポジションを埋めるべく千葉から髙橋 壱晟を即座に獲得するなどJ1タイトルの奪還、クラブ悲願のAFCチャンピオンズリーグ制覇へ向けても盤石の態勢を整えた。
J1百年構想リーグWESTグループではホーム・アウェイともに1点差での決着となったが、いずれも神戸が勝利を挙げたこのカード。塚原 真也監督は「われわれは5-4とか3-2のゲームをしたいわけではないので、堅いゲームにして、その中で(得点を)取れれば。その『取る』というところは進化しなければいけない」と話している。その中で期待がかかるのはチームの中心とも言える見木 友哉だろう。高いシュート意識を持ち、ミドルレンジからも高精度のシュートを放つことができる背番号11は「得点力というか数字を上げたい」と意気込む。その決意をまずは開幕戦で結果として示したいところだ。

高いシュート精度を持つ見木友哉は数字を求める(写真は2026年J1百年構想第18節・神戸戦)
神戸で注目したいのは大迫 勇也。2023年にはともに22得点で得点王を分け合ったアンデルソン ロペスがチームメートとなった。それでも、J1百年構想リーグプレーオフラウンド第1戦で鹿島を相手にハットトリックを記録したようにやはり神戸のエースと言えば大迫 勇也だ。開幕戦でもチームを勝利に導く働きが期待される。
神戸の攻撃をけん引する大迫勇也。開幕戦からゴールなるか
独特の緊張感が漂うことになる開幕戦、ベススタで勝利をつかむのは福岡か、神戸か。
[ 文:杉山 文宣 ]