
まだ開幕戦の興奮が冷めない中、次の戦いが間近に迫っている。第2節は鹿島のホーム開幕戦。メルカリスタジアムに名古屋を迎える一戦だ。
鹿島は開幕戦、6万人超の大観衆が沸いたMUFGスタジアム(国立競技場)での“乱打戦”を制し、勢いに乗っている。サポーターの声援を受けて大逆転までもっていった流れを、ホームでさらに強くしたい。
対する名古屋は、明治安田J1百年構想リーグの地域リーグラウンドでEASTグループとWESTグループを合わせた全チームの中で最多となる31得点を挙げた攻撃力を武器に戦う。開幕戦では清水のゴールをこじ開けることができなかったが、昨年9月以来となる鹿島との対戦で本来の攻撃力を発揮したい。
開幕戦の横浜FM戦(4-3)で鹿島が見せた粘り強さは圧巻だった。一時は1-3と2点のリードを許す苦しい展開となりながらも、レオ セアラのゴールで食らいつき、後半アディショナルタイムにはチャヴリッチの連続ゴールによって土壇場で試合をひっくり返した。安西 幸輝や樋口 雄太がシーズン開幕前に大きなケガで離脱を余儀なくされたものの、試合展開を変えられる選手がベンチにはそろっている。開幕戦でも途中出場から2得点を挙げたチャヴリッチだけでなく、松村 優太や柴崎 岳、林 晴己といった面々が活躍を見せた。鬼木 達監督の下で連覇を狙うチームは、次の試合でも90分間落ちない力を見せるだろう。
ただ、3失点は手放しで喜べない。鬼木 達監督も「失点の仕方に関してはやっぱり自分たちらしくない。そこはもう1回整理しなきゃいけない」と話していた。10年前に続き、再び大きな地震に見舞われた熊本県の出身の植田 直通は「まず一番は、勝つ姿、戦っている姿。この先に希望を持っていただけるような、そういったプレーをやらなければいけないなと思います」とあらためて気を引き締めていた。

地元・熊本県への思いも背負って戦う植田直通
名古屋にとっても開幕戦は本来の姿ではなかった。退場者が出た清水を最後まで崩すことができず、17本のシュートを放ったがゴールにつなげられなかった。マークを捕まえられたあとの動き出しが少なかったことに対し、高嶺 朋樹は「枚数のかけ方も良くなかった。サイドチェンジも各駅(停車)になってしまった」と反省の弁を口にしていた。数多くのサポーターが詰めかけたホーム開幕戦で勝利できず、ペトロヴィッチ監督は「本当に素晴らしい後押しと雰囲気を作っていただいた中で、勝利を届けられなかったことは悔しい。ただ、すぐに次のゲームがやってくるので、良い準備をしていきたい」と、次の試合に向けて気持ちを切り替えていた。
百年構想リーグでは山岸 祐也がレオ セアラらに並ぶ10得点でトップスコアラーとなっている。また、シャドーに入る木村 勇大も9得点と結果を残しているため、彼らの得点力を生かした本来の姿を早く取り戻したい。

山岸祐也とともにスコアラーとして期待がかかる木村勇大
この両チームの対戦は、鹿島ホームに限ると22勝5分8敗と名古屋を圧倒している。ただ、ペトロヴィッチ監督が名古屋を率いるようになってからは初めての対戦だ。互いに開幕戦で出た課題を修正し、本来の姿を見せつけたい。
[ 文:田中 滋 ]