明治安田J1第7節、味の素スタジアムで19位の東京Vと20位の千葉が激突する。勝点3で並ぶ両者にとって、下位脱却を懸けた重要な一戦だ。
東京Vは前節、アウェイでC大阪と0-0で引き分けた。これで開幕から3分3敗となり、いまだ勝利なし。それでも第4節・鹿島戦、前々節・神戸戦と連敗を喫していた中、無失点でそれを止めたことは明るい材料だ。城福 浩監督も「難しい状況だからこそ生み出せるものがあると信じてやります。とはいえ、勝点を犠牲にして成長させるわけにはいかない」と語っており、今節こそ勝点3が求められる。
一方の千葉は前節、G大阪を2-0で破り、J1復帰後初勝利を手にした。開始1分に矢村 健のゴールで先制し、52分に津久井 匠海が追加点を決める。2点のリードを持ち、無失点で逃げ切った。小林 慶行監督は「本当に選手たちが勇敢にハードワークしてくれたと思います」とチームの戦いぶりを称賛。連勝で一気に順位を上げたいところだ。
そんな両者の対戦で注目したいのが、東京Vの染野 唯月と千葉のエリソン。ともに前線の中心を担いながら、今季リーグ戦では得点がないストライカーだ。
東京Vの染野 唯月は、181cmの体格を生かしたポストプレーに加え、前線からの守備でも献身性を発揮する。今季は6試合すべてに先発し、チャンスクリエイト総数5回、空中戦勝利26回、総スプリント数84回を記録するなど、数字にも攻守両面での貢献が表れている。
前線でボールを収めて味方の押し上げを促し、守備では最前線から相手のビルドアップに制限をかける。千葉のハードワークを前面に出したスタイルに対抗する上でも、染野 唯月が攻守でどれだけ起点となれるかは重要なポイントになる。それでもエースとして求められるゴールはまだない。今季初勝利が絶対条件とも言える一戦で、決定力でもチームをけん引したい。

攻守で貢献度が高い染野唯月。あとはゴールが求められる
対する千葉のエリソンは、今季より川崎Fから完全移籍で加入した実力派FW。川崎FではJ1百年構想リーグで15試合出場7得点を記録し、今季を含めたJ1通算でも59試合19得点という実績を持つ。 千葉は前節、前線からのハードワークで相手の攻撃を制限し、中盤でボールを奪ってゴールへ向かう形を作った。エリソンが前線でボールを収め、前線の選手たちと連係して攻撃を加速できれば、東京V守備陣にとって大きな脅威となる。
今季リーグ戦では5試合出場で無得点のエリソンだが、9日のJリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド1回戦・讃岐戦ではGKの股を抜くシュートで加入後初ゴールを記録。待望の一発をきっかけに、今度はリーグ戦でもゴールを狙う。

ルヴァンカップで加入後初得点を決めたエリソン。リーグ戦でもゴールなるか
下位脱出を懸けた“シックスポイントマッチ”。染野 唯月が東京Vに今季初勝利をもたらすか。それともエリソンがリーグ戦初ゴールで千葉を連勝へ導くか。味スタで、両エースの意地がぶつかり合う。
[ 文:白谷 遼 ]