4点を重ねた鹿島、最少失点に抑えてリーグ戦3試合ぶりの勝利
明治安田J1第13節、鹿島対C大阪がメルカリスタジアムで行われた。鹿島はシーズン前のキャンプで大ケガを負っていた樋口 雄太が今季初先発でボランチに入った。また、前節・柏戦で負傷したキム テヒョンのポジションには、AFCチャンピオンズリーグElite 2026/27リーグステージ第3節・浦項スティーラーズ(韓国)戦に引き続き関川 郁万が入った。対するC大阪は香川 真司がボランチで先発し、奥田 勇斗が右ウイングバックのポジションに入って試合をスタートさせた。
立ち上がり、C大阪が積極的にゲームに入った。動きの重さが目立つ鹿島はパスを受けてから判断することが多く、C大阪が高い位置でボールを奪う場面が多かった。3分には小見 洋太がペナルティーエリア内からシュートを放つチャンスを作る。しかし、ミスが多いながらも少しずつペースを取り戻した鹿島が、次第にC大阪のゴールへと近づいていく。7分には津久井 佳祐のクロスに遅れて入ってきた鈴木 優磨が合わせるもブロックに遭い、10分にはその鈴木 優磨のパスに抜け出した小川 諒也がボレーシュートでゴールを狙う。
すると14分、中央で松村 優太が前を向き、ディフェンスラインの背後に抜け出したエウベルにスルーパス。これをエウベルが確実にゴールに流し込み、鹿島が先制点を奪った。勢いづいた鹿島は、22分に追加点。右CKから鈴木 優磨が思い切りヘディングで叩きつけてボールを逆サイドに飛ばすと、エウベルがこれを押し込み、リードを2点に広げた。
ただ、C大阪もボールを奪ったところから左右にテンポよく動かすと、ルーカス フェルナンデスのクロスがパブロ サバックの頭にピタリと合う。強烈なヘディングシュートが決まり、25分にC大阪が1点を返すことに成功した。しかし、鹿島は36分に素早いスローインでゲームをリスタートさせると、鈴木 優磨の折り返しにマテウス ブエノが右足を合わせて3点目を奪う。試合は鹿島が2点のリードを奪う形で折り返した。
後半はC大阪がボールを持つ時間も増えていく。60分には櫻川 ソロモンが投入され、パブロ サバックとともに大きな選手が前線に並ぶ形となったことで、より力強いプレーが増えていく。しかし、前からの制限が薄くなることは否めなかった。すると70分、鹿島は鋭い攻めからチャヴリッチが抜け出し、飛び出してきたGKの頭上を越えるループシュートを沈めてリードを3点に広げた。
セレッソ大阪
--立ち上がりこそチャンスの形も作りましたが、ここ数試合と同様、今日も前半の早い時間帯から相手に主導権を握られてしまいました。前半の進め方についてはどう振り返りますか?先制点を取られているので、そこは反省点です。同じことを繰り返してしまっているので、そこはチームとして反省していかないと、(いつまでも)勝てないと思います。 --後半も攻め切れなかったですが、どこに難しさがありましたか?相手のプレッシャーがある中で、どう崩していくのか。少し考えがバラバラというか、ちょっとのズレから失点につながり、点が取れない状況も続いています。それが今日の試合では反省点になったと思います。 --「考えがバラバラ」な部分は、戦術的なやり方が統一されていないのか、点を取りたい思いが強いがゆえに、一人ひとりの気持ちが先走ってしまったのか、どのあたりに課題を感じていますか?今日の試合は戦術どうこうではないと思います。簡単に失点していますし、そうなると監督のやりたいサッカーも難しくなる。基本のところ、まずやるべきことをやらないと、今日みたいなチームを相手にしたら、自分たちの弱さが出てしまう。この試合を無駄にしてはいけないですし、チーム全員でしっかり反省したい。簡単に「次に向かっていく」とは言えないですが、試合は来るので、1週間を大切に準備していかないといけないです。 --主導権を握れない試合が続いている中で、次節は“大阪ダービー”です。どのような思いで向かいますか?ダービーはただの1試合ではありません。大事な試合であることは分かっています。サッカー選手としてのプライドや意地がみんなあるので、そのすべてを次の1週間に注いでいかないといけない。そういうことをすべてやった上で、結果がついてくると思う。勝てていない現状を受け止めて、次のダービーは死に物狂いで戦って、勝点3を取って、そこから浮上したと、あとから思えるように戦いたいです。チームとしてバラバラにならず、まとまって次のダービーに向かってやっていきたいと思います。
鹿島アントラーズ
監督
まずリーグ戦のほうは、(直近2試合は)京都、柏というところで、なかなか勝点を積み上げられなかったですけど、ACL Eliteで非常に良い試合をしてくれて、締まったゲームをしてくれたと思っています。それがつながったと思います。また、京都戦も柏戦も、決して悲観するようなゲームではないという話をずっと選手たちにしている中で、今日のゲームは本当に勝つべくして勝った、選手がやるべきことをやって勝ったと思っています。 ただ、こだわりたいのはやっぱりあの失点の場面。あのワンプレーですね。1つのクロスで、一瞬で、入れられてしまう。やっぱりそこは終わってからも選手に言いましたけど、そういうゴールで相手が勇気づく。そこへのこだわりをもう1回持ちながら、特に(次は)アウェイのACL Eliteになりますので、そこで簡単にやらせないとか、そういうものが非常に大事になってくると思います。とにかく総力戦でこれからも戦っていきたいと思いますし、ファン・サポーターの方にも今日の雰囲気を心から感謝したいと思います。「選手を勇気づけてくださりありがとうございます」と伝えたいです。 --樋口 雄太選手について、京都戦からベンチ入りしていた中で、復帰戦が今日いきなりスタメン起用という形になりました。その判断や経緯についてと、今日のプレーの評価を教えてください。本来であればACL Eliteのタイミングで使おうかなと思っていましたけど、少しイレギュラーがありまして。本人の体調不良とか、いろいろあったので、ベンチには入れましたけども万全ではなかったので、1個飛ばしたという形になります。 そういう意味で言うと、この雰囲気の中でプレーできたことは良かったと思いますし、久しぶりだったので彼の持っているものからすればもっともっとできるかなと。期待値が高いぶん、そういう思いでいます。
セレッソ大阪
監督
立ち上がりから相手の良い選手たちが素晴らしいプレーを見せたシーンが多かったと思います。相手は決めるところをしっかり決めました。ただ、最初にチャンスを作ったのはウチなので、そこで決め切れていたらまた違った試合になった気がします。相手は、まさに決め切るところをしっかりと決めたチームだったと思います。3ゴールを決められてしまうとひっくり返すのは大変です。後半は形を少し変えて攻撃に勢いを持っていく入りをしました。途中までどうなるか分からない展開にもなりましたが、4点目を取られてしまい、試合にも大きく影響しました。 いまできることは、1週間しっかりと良い準備をして、良いトレーニングをして、ダービーに向かっていくことです。少し痛みを抱えている選手がどれだけ回復できるか。そこもカギになってくると思います。スモールスカッドでやっている今季ですが、誰が出ても活躍できることを証明する、その覚悟が決まった試合になりました。ダービーに向けて最善を尽くしたいと思います。 --入りこそ先にチャンスを作りましたが、すぐに5バックで構える状態になり、相手の攻撃を受ける展開になりました。前節・千葉戦も含め、リーグ戦のここ数試合はプレスも掛からず常に相手に主導権を握られる前半になっています。どこに課題を感じていますか?僕が思っていることは、システムに限らない、ということです。3枚で守っている時間もあれば、最終的に5枚で守る局面もありますが、システムに限らず自分たちが守備で持っているアイディアとしては、1対1のデュエルです。そこで一つひとつ勝てないと、集団として強い守備になりません。僕が課題として感じて、修正しないといけないと思っていることは、守備をしている局面よりも、リスク管理です。攻撃しているときに守備の準備ができていない。そこからひっくり返されたところで1対1になってしまう。1対1になれば相手のほうが優勢に立ってしまう。攻撃しながらも守備をすること。リスク管理を含めた準備。そこが大事ですし、いま自分たちが修正しないといけないことだと思っています。再度言いますが、システムよりも、守備のアイディアを浸透させていかないといけません。それがないと、どんな形で守っても、難しい展開になるのではないかと、個人的には感じています。 --後半は同じメンバーで臨みました。前節に関しては、ビハインドを追いついて逆転しようという気概が交代策からも感じられました。もちろん、ホームとアウェイの違いもありますし、相手も違います。さらにカップ戦から中2日で、交代カードを早めに切りづらい状況だったかもしれません。それでも、後半の戦いからは、2点差を追いつく、ひっくり返すという気概は感じられませんでした。ハーフタイムを含め、どのような狙いで後半に臨まれましたか?後半に関しては、いろんな選手のコンディションを考慮する必要がありました。パブロ(サバック)に関しては、前節コントロールした形でした。今回は、(ルヴァンカップ1stラウンド4回戦・)水戸戦で長い時間出た(櫻川)ソロモンを温存する形になりました。後半のプランとしては、入りは我慢しながら、少し時間が経ったところで勢いを持っていこうと。パブロとソロ(櫻川)を並べてより攻撃に出ようと思いました。ルーカス(フェルナンデス)に関しても、水戸戦では(横山)夢樹のアクシデントにより急きょ試合に出ることになり、たくさん出ましたので、今日に関しては(早めに)代えるタイミングを見ていました。同じメンバーだったとしても、前に人数をかけて攻撃的に出る姿勢は、後半の立ち上がりから伝えていました。ただ、攻撃に出ていくときにエラーが起きてしまった。それが試合の流れに影響を与えたのかなと思います。 夢樹に関しては、まだ足首が万全ではなかったですが、攻撃的にいきたいところもあって、投入しました。ゴールにはつながらなかったですが、チャンスをクリエイトすることはやってくれました。ただし、1-4というスコアもあり、より大きな影響を与えるプレーを攻撃で出せなかったという印象です。 --現時点の段階で、負傷交代した香川 真司選手の状態について。前半途中で足首を捻ったか、打撲か、というところです。細かいところはまだ分かりません。勝つ気持ちが強く出る選手なので、その気持ちが痛みを上回れば出ていたと思いますが、今日に関しては自分から交代を申し出る形でした。
鹿島アントラーズ
MF 17
エウベル
相手のラインが高いことは知っていたので、その中でマツ(松村 優太)がものすごく良い運びをしてくれて、自分が抜け出すタイミングも良く、相手のGKを見る余裕もあったので、空いているサイドに蹴り込むということで、ものすごく落ち着いて点を決められたことをうれしく思っています。 2点目については、いつも練習しているデザインされたようなものだったので、そういう意味では狙いどおりだったのかなと思っています。(鈴木)優磨がゴール前でも落ち着いて自分にボールを届けてくれたので、あとは押し込むだけでした。 --1点目の崩しはキレイに中央を破れました。狙いどおりでしたか?先ほども言ったとおり、相手のラインが高いという情報が入っていたので斜めの動きを意識してやりましたし、良いタイミングであったり、良いボールも出てきました。あそこから抜け出せる選手がいるはずだという分析だったので、今回は自分が良い形で抜け出して点を決められたことをうれしく思っています。
MF 14
樋口 雄太
今日はいっぱいいっぱいだったので、映像を振り返ってみないと分からないですけど、得点に絡めたのはすごく良かったと思いますし、まだまだ改善しないといけないところがいっぱいあるので、そこは本当にこれからしっかり見つめ直してやっていきたいと思います。 --CKのところはファーで鈴木 優磨選手に合わせましたが、狙いどおりですか?蹴る前に優磨と目が合って、どこに欲しいというジェスチャーみたいなものがやっぱり今日けっこうありました。それがファーに欲しいという感じで、狙いどおりいけたシーンでもありました。セットプレーは1つの武器でもあるので、良かったんじゃないかなと思います。