チーム練習再開後の、ここまでの両チームは対照的だ。練習場に報道陣を受け入れていないのは同じだが、トレーニングマッチの扱い方が両極端なのだ。町田は13日に浦和、17日に川崎F、20日に鹿島と戦い、浦和に2-1で勝利(30分×4本)、川崎Fに0-5と大敗(45分×3本)、鹿島には0-1で敗れているが(45分×4本)、川崎F戦以外はYouTubeでの配信が行われた。おかげで東京Vにとっては、この再開初戦の町田の先発11人と、どんなサッカーをしてくるのかスカウティングが捗るだろう。
一方で東京Vも3試合行ったのは確かだが、その相手と出場メンバー、結果は非公開。本来、東京Vはメディアに対して比較的オープンなクラブで、取材もリモートであれば積極的に受けているが、これに関しては「できればその日に練習試合を行ったことも伏せてほしい」と異例の秘密主義を貫いている。そのため番記者にもメンバーが読めないばかりか、「徳島戦の反省も踏まえ、いろんなフォーメーションを試して新しいバリエーションが増えた」という佐藤 優平の言葉がどういう事象を指しているのかまったく分からない。
もちろんトレーニングマッチの情報については相手チームの意向もあるし、公開するのが良くて非公開が悪いといったものでもない。ただ、図らずもフルオープンvsフルガードの戦いとなった“東京クラシック”がどう転ぶのか、それも1つの見どころになるのではないか。
特に東京Vが面白い。J1昇格のために現実的なサッカーを志向するチームが多いJ2にあって、永井 秀樹監督の下で「8割以上ボールを支配し、圧倒して圧勝する」理想に邁進する姿と、その秘密主義が相まって、何かとんでもないことを企んでいるのではないかという不安と期待が入り混じる。思えば開幕戦でもJ1通算得点王の大久保 嘉人を中盤で起用するサプライズを見せたが、それを上回るものを準備しているかもしれない。
「試合ができることが楽しみだし、自分たちのサッカーが表現できることが楽しみ」と佐藤。いったいどんなサッカーを表現するのか、注目の“東京クラシック”だ。
[ 文:芥川 和久 ]
