再開後の3試合はいずれも70%前後と高いボール保持率を記録しているものの、「シュート数は相手より下回る試合が多い」(奈良輪 雄太)ことが最大の課題。フィニッシャーとして期待される大久保 嘉人とレアンドロは、中断期間に生じたコンディション不良で欠場が続いている。リーグ再開後の2試合は、日本体育大から今季加入したスピードスター・山下 諒也がチーム全得点の2ゴールに絡む活躍を見せていたが、前節は大宮にスペースを与えてもらえず抑えられた。前節で初のベンチ入りを果たした、16歳でトップ昇格した“小山のメッシ”こと阿野 真拓を筆頭に、停滞感を打ち破るフレッシュなニューヒーローの登場に期待したい。
一方の甲府は前節、ホームで金沢に2-1と今季初勝利。開幕から3連続で引き分けており、今季いまだ負けなしで9位タイにつけている。
前節は中断期間に獲得したハーフナー マイクがついに初先発を飾り、ゴールこそなかったものの圧倒的な高さで金沢の最終ラインに脅威を与えていた。その彼をはじめ、ドゥドゥ、ジュニオール バホス、泉澤 仁、松田 力、金園 英学、ラファエルら、高さ、強さ、スピード、技術などなど多様な特徴を持った選手をとりそろえているのが甲府の強み。過密日程の連戦も考慮し、東京V攻略のためにどのカードが選ばれるか注目だ。
リーグ再開から今節が東京Vにとっては初のホームでの有観客試合となる。今季8年ぶりに古巣に復帰した高橋 祥平にとっては、緑のサポーターに「お帰り」を言ってもらえる初めての機会だ。また、J1参入プレーオフ決定戦で磐田に敗れて涙を呑んだ2018年、そのシーズン後半をともに戦った泉澤 仁を初めて迎える試合でもある。声援は禁止されているが、横段幕や拍手で彼らにどんなメッセージが伝えられるだろうか。試合前からサポーターと選手の織り成す、温かく素敵な時間を楽しみたい。
[ 文:芥川 和久 ]
