東京Vは前節、アウェイで岡山を相手に一発のスルーパスから前半に先制。しかし後半は「ボールを持つ時間が少なく、ゲームを支配できなかった」と永井 秀樹監督が振り返ったように、時間とともに防戦一方となった。「相手の状況を見られず、判断も含めて個人のミスが多かった」(永井監督)ことで押し込まれ、終盤は5バックにして逃げ切るほどに追い込まれた。それでも無失点でしのいだことは大きく、「きちんと勝点を取れた中で、反省、改善していけることは非常に良いこと」と、指揮官はさらなる内容の向上を誓った。
一方の群馬は前節、ホームで京都に前半20分までに2失点して完敗。3連敗となり、順位は再び最下位に沈んだ。この3試合は無得点に終わり、得点数はリーグで最も少なく、逆に失点数はリーグ最多という厳しい状況だ。前々節の徳島戦、京都戦にしても、前半のうちに失点してしまっている。それも、チームのスタイルである前線からの積極的なプレスでロングボールを蹴らせながら、そのセカンドボールを相手につながれて準備の整わない最終ラインを破られるという、自ら被カウンターの場面を作っているような状況の失点が目につく。
群馬としてはまずこの守備を整理することが必要だ。ボール支配率リーグ1位の東京Vに対し、前線からのプレスでビルドアップを阻みたいところだが、切り替えを速く全体で連動できなければ同じ轍を踏んでしまうだろう。東京Vとしては、いかに相手の状況を見られるかという前節の課題に対し改善を示したい。
北九州、長崎、徳島の上位3チームが抜け出しつつある中、7位につける東京VにとってJ1昇格の目標達成を考えると今節から続く群馬、山口、金沢との戦いは落とせない。その後の明治安田J2第22節には北九州、第23節には現在4位の甲府戦が控えている。まずは今節の群馬戦に勝利してはずみをつけたいところだ。
[ 文:芥川 和久 ]