開幕から3連敗(うち1試合はPK戦負け)を喫した滋賀は、当時Jリーグ参入初年度の壁にぶち当たっていた。遠方でのアウェイゲームが続き、ミッドウィーク開催も含めた過密日程を経験。プレー内容にも多くの課題を残していた。
その状況の中で迎えた2月28日の明治安田J2・J3百年構想WEST-Bグループ地域リーグラウンド第4節。アウェイの北九州に乗り込んだ滋賀は、20分に人見 拓哉、52分に田部井 悠がゴールを決めてリードを奪う。その後1点を返されるも、2-1で勝利を収め、Jリーグ参入後初白星を手にした。
それから約2カ月半。この間に滋賀は大きな浮き沈みを経験した。堅守を武器に第10節・琉球戦までに4勝を挙げた一方、その後は攻撃面の向上に取り組む中で失点が増加。第15節・山口戦まで5連敗を喫した。
そして、第16節・鹿児島戦では7試合ぶりのクリーンシートを記録し、1-0の勝利。しかし、中2日で迎えた直近の第9節・鳥取戦では3失点を喫して敗れた。ただ、鳥取戦で今季初めて同点に追いつく展開を作れたことについて、中村 健人は「ポジティブな部分として捉えたい」とコメント。チームとして、また1つ成長の手ごたえを感じていた。
一方で、ここまで勝利した試合はいずれも1失点以内に抑えていることを考えれば、守備の安定性が滋賀の命綱であることは明白だ。良い記憶の残る北九州を相手に、自分たちのバランスを整え、“勝ち筋”を固めたいところである。
一方の北九州も、前回対戦時とは大きく異なる状況にある。開幕から6連敗と苦しいスタートを切ったものの、その後の10試合は4勝6敗(うち3試合がPK戦負け)と持ち直し、内容面にも改善が見られる。ただ、5試合連続で失点を喫している守備面の脆さや、チャンスを決め切れない課題が足かせとなっており、安定感を欠いているのも事実だ。
完成度に不安を抱える両チーム。8月に控える2026/27シーズンのJ3リーグ開幕に向け、残るシーズンをどのように戦っていくのか。良い流れを築くためにも、互いに順位以上の価値を懸けて挑む一戦となりそうだ。
[ 文:籠 信明 ]


