京都は現在、中断期間に入っている明治安田J1で6勝7分11敗の勝点25で17位につけている。前半戦は5連敗を喫するなど苦しい時期を過ごしたが、6月以降は4勝3分1敗という好成績で調子を上げている。直近の公式戦となった第24節・磐田戦では、終盤に2ゴールを挙げてアウェイで逆転勝ちをつかむなど、良い流れでシュトゥットガルト戦へ挑もうとしている。
シュトゥットガルトは1893年に設立されたドイツの古豪だ。現在はドイツ・ブンデスリーガ1部に所属し、2023-24シーズン(※秋春制で5月に終了。新シーズンは8月末に開幕する)は2位でフィニッシュ。開幕前に遠藤 航(現リバプール/イングランド)ら複数の主力選手が抜けた中、2022-23シーズンの途中から指揮を執る新進気鋭のセバスティアン ヘーネス監督(現42歳)の下で躍進を遂げ、新シーズンでは欧州最高峰の舞台であるUEFAチャンピオンズリーグに参加することが決まっている。
今回のジャパンツアーには、先日まで開催されていたEURO2024にドイツ代表として参加していたDFマクシミリアン ミッテルシュテットらは不在となる。一方で守護神のアレクサンダー ニューベルや、長年中盤の底からチームを支えているアタカン カラゾル、10番を背負う韓国代表MFチョン ウヨンら多くの主力選手が来日している。また、昨季の得点源だった選手たちがチームを離れた中、前線の即戦力として期待されるエルメディン デミロヴィッチら新戦力のお披露目の場としても注目される試合だ。
昨季まで在籍していた日本人選手のうち、DF伊藤 洋輝はバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)への移籍が決定。MF原口 元気はチームを離れることが発表されているが、セカンドチームが主戦場だったDFチェイス アンリがトップチームの一員として来日している。京都には尚志高の2年後輩にあたる安齋 悠人がおり、「僕が1年生でAチームに入ったときも優しく接してくれて、アドバイスもくれました。対戦できることを楽しみにしています」と先輩とのピッチ上での再会を心待ちにしている。
また、京都を率いる曺 貴裁監督は現役引退後、ドイツのケルン体育大へ留学して指導を学んでおり、現在もシーズンオフには渡独して試合や練習を視察している。日頃からブンデスリーガの試合もチェックしており、「守備が強固で、攻撃ではカウンターもパスをつないで崩すこともできるチーム」とシュトゥットガルトを評している。
ここまでいくつかのJクラブが海外クラブとの対戦を行っており、選手からさまざまな感想が語られている。曺 貴裁監督も「プレーの精度の高さや質、回数など、僕たちが目指さなきゃいけないことを彼らは標準としてやっています。『Jリーグで勝てればいい』ではなくて、高いレベルを目指すために(海外クラブと戦って)どの部分がどれくらい通用したのかなどを測る、またとない機会」と今回の試合の意義を口にしている。
京都は2002年の日韓W杯の直前にエクアドル代表と戦った経験があるが、当時よりも世界は近くなったのか、それともまだまだ差があるのか。チーム、選手、サポーター、それぞれの立場において、貴重な試合となりそうだ。試合はサンガスタジアム by KYOCERAで19時キックオフ。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

