昨季、ロティーナ監督を招いて新たな一歩を踏み出したC大阪。相手の分析に長けたイバン パランコヘッドコーチとの二人三脚で、一人ひとりが適切なポジションを取って試合を優位に進めていくポジショナルサッカーに取り組んだ。序盤戦こそ勝星から遠ざかるも、戦術が浸透し始めた中盤戦以降は順調に勝利を重ね、終わってみればリーグ戦5位と健闘。“改革の1年”としては上々のシーズンとなった。
迎えるロティーナ監督体制2年目の今季は、より戦術の浸透を目指し、より高みを目指すシーズンとなる。メンバーは、水沼 宏太(横浜FM)を除く昨季の主力がほぼ残留。昨季リーグ最少失点を達成した守備陣はそのままに、攻撃陣の上積みとして、ベルギーのオイペンから豊川 雄太、昨季J2でブレイクした山形の坂元 達裕を補強。また高校年代トップクラスのアタッカー・西川 潤も獲得し、層の厚みは増している。
宮崎キャンプでは、Jクラブ相手に2分3敗に終わるなど結果を残すことはできなかったが、内容に目を向けると、新たな戦い方に取り組んだばかりの昨年と比べるとはるかにやるべきことは浸透。選手それぞれも一定の手ごたえを得た。迎えた9日。京都の新スタジアムのこけら落としとして行われたプレシーズンマッチでは、3-2で勝利。新戦力の坂元が先制点を決めれば、右ひざ前十字じん帯損傷、右ひざ外側半月板損傷の大ケガから復活を遂げた都倉 賢が決勝ゴールを決めるなど収穫も多かった。
今季最初の公式戦となる今回の一戦は、リーグ開幕を1週間後に控え、最後のテストマッチとも位置づけられる中、既存の選手と新戦力の融合、攻撃の質の向上といったテーマをさらに進めていく一戦にしたい。
一方の松本は、昨季は智将・反町 康治監督の下、2015年以来二度目のJ1に挑んだが、健闘むなしく残留はかなわず。再び舞台をJ2に移して戦う今季に向けて、スタッフも大きく入れ替わり、昨季の主軸がチームを離れるなど、新たなチーム作りを余儀なくされている。新たに指揮を託されたのは、かつて市立船橋高の監督として一時代を築き、岡山ではコーチを、群馬では監督を務めた布 啓一郎氏。新たなチーム作りに加えて結果も求められる難しい舵取りを迫られるが、だからこそJ1勢と戦えるこのルヴァンカップは、チームを底上げする絶好の機会。キャンプでは、従来の3バックではなく4バックにも着手。新たな色も打ち出している。
『One Soul 捲土雷鳥』とスローガンを掲げてJ1復帰を目指す今季に対する期待感を膨らませるためにも、シーズンの幕開けとなるこの一戦で、格上相手に一泡吹かせたい。
ロティーナ監督体制2年目のC大阪が貫録を見せるか、それとも、布監督体制の初陣となる松本が下克上の勝利をつかむか。注目の一戦は、16日15時、ヤンマースタジアム長居にてキックオフされる。
[ 文:小田 尚史 ]