横浜FCは1月中旬に始動して以降、和歌山での1次キャンプではフィジカルトレーニングを多く取り入れ、国内最高峰の舞台を戦い抜くためのコンディション作りに励んだ。そして宮崎での2次キャンプではより実践的なトレーニングを重ね、チームを構築してきた。今月末に53歳の誕生日を控える三浦 知良の負傷離脱は残念な知らせだが、そのほかはおおむね順調なペースでチームを作り上げている。昨季は途中就任ながら成績をV字回復させてJ1昇格にまで導いた下平 隆宏監督が、今季はシーズン頭から指揮を執れることが何よりも一番の好材料。昨季のサッカーをベースに、指揮官の柏U-18時代からの愛弟子である手塚 康平や熊川 翔、昨季J2でブレイクした志知 孝明や一美 和成を加え、レベルアップを図っている。
横浜に帰ってきてからは、中国を中心に流行しているコロナウイルスの影響で練習を完全非公開としているため、シーズン開幕を直前に控えたチーム状態はハッキリとは分からないが、13日のトレーニングを一部公開。そこを見る限り、昨季と練習メニューに変更は見られず、雰囲気もJ1昇格を決めた昨季終盤戦の良い状態の時期と変わらない様子であった。今季は“J1リーグでTOP10入り”と目標を掲げ、リーグ戦にプライオリティーを置くことになるが、リーグ開幕1週間前の時点で自分たちの立ち位置を測るのに、この試合は絶好の機会となる。リーグ制覇した経験を持つ広島相手にひるむことなく戦い、しっかりとした収穫と課題を見つけたい。
対して、城福 浩監督が率いて3年目となる広島は今季が勝負の年。優勝争いを繰り広げながら終盤戦の大失速を経験した1年目、大迫 敬介や荒木 隼人、森島 司など多くの若手が成長を遂げた2年目を経て迎える今季は、タイトルをより強く意識して戦うこととなる。
横浜FCと同じく始動直後からキャンプに突入し、新戦力と既存戦力の融合を図ってきた広島は、宮崎での2次キャンプで、Jリーグ勢や韓国のクラブと練習試合を組み、チームの仕上がりを確認。特に、最終日に行った岡山とのゲーム(45分×4本)は5-1と大勝を収め、良い形でキャンプを締めくくった。青山 敏弘と佐々木 翔という2人の大黒柱を軸に、生きの良い若手たちがシーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮できるかが浮沈のカギを握る。結果を手にするだけでなく、リーグ戦に期待を抱かせるような戦いぶりをこの試合では見せたい。
[ 文:須賀 大輔 ]
