その名古屋は直近のリーグ戦、8月29日に札幌とのアウェイ戦を戦い、スコアレスドローに終わった。その直前の試合で首位を走る川崎Fの連勝記録を止める勝星を挙げるなど、リーグ戦でFC東京に負けて以降、調子を取り戻していた。それだけに札幌相手に勝ち切れなかったことは残念だったが、最終盤で与えたPKを守護神・ランゲラックがストップするなど、勝点獲得に最後まで執着心を示した。マッシモ フィッカデンティ監督も「ミッチ(ランゲラック)がしっかり止めてくれたおかげで、『決してわれわれも負けに値するような試合ではなかった』、そういったことをここで言わないで済むという状態にしてくれた。笑顔で札幌から名古屋に帰れるように救ってくれたと思います」とポジティブに捉え、この試合に向かう。
好調を維持する攻撃陣は、川崎F戦で決勝点を挙げた金崎 夢生、浦和戦で4ゴールと大爆発した前田 直輝、さらに毎試合左サイドから好機を演出するマテウスに、テクニカルなプレーで魅了するガブリエル シャビエルなどタレントがそろう。そして元FC東京の丸山 祐市を中心とした統制されたディフェンスで相手をはね返す。丸山と同じく、元FC東京の指揮官・マッシモ フィッカデンティ監督が構築する堅い守備組織とタレント揃いの攻撃陣。前回のFC東京との対戦では相手が約1週間の準備期間があったのに対して、名古屋は中2日での試合だったことを考えても、いま一度同じ条件下でFC東京とぶつかり合い、力負けしないチーム力を見せつけたい。
対するFC東京は8月29日に行われた直近のリーグ戦で、アウェイでG大阪を3-1で下した。その3日前に行われたホームでの鹿島戦は夏の連戦下において大量の主力を休ませ若手を起用した結果、連係不足を露呈し1-2の逆転負けを喫した。その反省を生かし、長谷川 健太監督はG大阪戦で替えの利かない主力をピッチに戻し、しっかり攻守で強度の高いプレーを回帰させた。
G大阪戦から中3日で迎えるこの試合は、主力と若手の混在メンバーで戦うことが予想されるが、例えば明治安田J1第12節で先発したMF品田 愛斗のような若い力を、周囲の経験豊富な選手たちがどうサポートしてチーム力に還元させていくかがカギを握る。一発勝負のため1点を争う展開では攻撃陣の個の力も問われるが、タレント揃いな名古屋に負けず劣らずの攻撃陣をFC東京も擁している。G大阪戦ではディエゴ オリヴェイラにレアンドロ、そしてアダイウトンとブラジル国籍助っ人がそろってゴールを挙げるなど、ここに来てまた調子を上げてきている。FC東京はリベンジを誓い向かってくる名古屋を返り討ちにするべく、万全のチーム状況で待ち受ける。
[ 文:西川 結城 ]
