横浜FCは先週のルヴァンカップCグループ第4節・柏戦に2-0で勝利。早川 知伸監督にとっての公式戦初勝利であるとともに、チームにとってもルヴァンカップ初戦以来8週間ぶりの勝利を喜んだ。ただ、相手の柏がチームに合流したばかりの新外国籍選手と10代の若手を中心とした、連係面で未成熟なチームだったことに、リーグ戦につながるものなのかという不安は残った。早川監督もそこは「重々承知している」として臨んだ先週末の明治安田J1第12節・鹿島戦だったが、結果は0-3と完敗。リーグ戦未勝利が続いている。
横浜FCの苦しいところは、この過密日程にも一因がある。昨季終了直前の負傷からリハビリが続いていた高橋 秀人がルヴァンカップの直近2試合はフル出場し、見事に最終ラインを統率した。また松浦 拓弥もスタメンに復帰し、前線で攻撃をけん引した。しかし、長期離脱が明けたばかりのベテランを中2日や中3日で連戦させるのはさすがにためらわれる。彼らが戦力になることは確実で、また現在のチーム状況としても新戦力を加えるしか短期間で立て直す手段はない。彼らをあえて温存してリーグ戦に備えるか、早川監督の起用が注目される。
一方の湘南は公式戦で10試合負けなしを継続している。その内訳は2勝8分ととにかく引き分けが多く、ロースコアのゲームばかりなのが特徴だ。スコアレスドローが半分を占める5試合、1-1が3試合、1-0の勝利が2試合。直近の公式戦2試合もスコアレスドロー。まさに“点は取られないが点も取れない”チームで、無敗が始まる前は1-3や2-3など、“点は取れるがそれ以上に取られる”チームだったことを考えれば驚くばかりの変貌ぶりだ。
とはいえ、リーグ戦では4チームが降格する今季、点を取って勝つ試合をもっと増やしていかなければ心許ないところ。期待がかかるのはやはり先月上旬に来日したウェリントンだろう。隔離期間を終えてJ1第11節・清水戦からベンチ入りし、途中出場で早速ゴールを奪った。その後も途中出場を続けているが、そろそろ先発起用があってもおかしくない。こちらも浮嶋 敏監督の起用が注目される。
なお浮嶋監督にとって横浜FCは、2006年から2010年までユース監督や育成部部長を務めた古巣でもある。当時、早川監督は横浜FCの選手だった。そして早川監督の就任時、浮嶋監督は取材に応えて「ハヤ(早川監督)も大変なときに監督になって頑張っている」と労ったという。その2人の初対決、どんなドラマが待っているのか期待したい。
[ 文:芥川 和久 ]
