1日に行われた第1戦はホームの札幌が先手を取った。14分にセットプレーからFC東京が先制するも、21分に同じくセットプレーの流れから田中 駿汰がヘディングシュートを決めて札幌が同点に。その後も札幌が主導権を握って多くの時間を支配すると、終盤に鮮やかなパスワークから最後は荒野 拓馬が地を這うダイレクトシュートを突き刺し、勝利を手繰り寄せた。
ただ、まだ“前半の90分”を終えただけという意識は強く、勝利した札幌のペトロヴィッチ監督が「勝利はしましたが、まだ前半が終わっただけ。勝ち上がるには第2戦で結果を出さなければいけません。次の試合に向けてできるだけ準備をしていきたいと思います」と気を引き締めるコメントを残せば、敗れながらも貴重なアウェイゴールを手にしたFC東京の長谷川 健太監督は「最終的には逆転されてしまいましたけど、なんとか次につながる結果を持ち帰ることはできたと思います。この状況からひっくり返すことは難しいと思いますけど、3日間しっかりと準備して、ホームで勝って次のラウンドに進んでいけるようにしていきたいと思います」と前向きな言葉を並べた。
そんな状況で迎える第2戦だが、中3日の連戦とあって両指揮官は選手のやり繰りに頭を悩ませそうだ。特に札幌は第1戦のアップ中にアクシデントに見舞われ、急きょ出場を回避したチャナティップをはじめ、中盤や前線にケガ人が出てしまっている様子。移動も伴うアウェイゲームに向けて、メンバー構成は心配の種だ。一方のFC東京も期待の若手であるバングーナガンデ 佳史扶が第1戦で途中出場直後に負傷退場するなど、層が厚いとはいえないSBにケガ人が出てしまったことは不安材料である。
ただ、そこはJ1リーグ戦通算200勝以上を挙げている経験豊富な指揮官同士の戦い。勝つためのメンバーをチョイスし、最善の準備を施してくることは間違いない。
両者は第1戦に加え、半月前の8月14日のリーグ戦でも対戦している。スコアは1-2、2-3と異なるが、その両方の試合でFC東京が先制をしながらも札幌が逆転する展開となっている。勝つしかないFC東京にとっては、90分の流れを読んだゲーム運びは重要。ここ最近、右SBに定着している鈴木 準弥は「先制できても、先制されても、0-0の時間が続いても、どんなときでも受け身にならないことが大切になる」とポイントを挙げた。
前回王者で連覇を目指すFC東京と、2019年大会の決勝で敗れた悔しさを覚えている札幌の戦い。ピッチ上でタイトルへの思いを強く表現するのはどちらだ。
[ 文:須賀 大輔 ]
