鹿島はこの試合で勝利し、福岡が柏に敗れれば逆転で首位に立つ可能性も残している。2位になると他グループとの兼ね合いとなり、各グループの2位の中での成績上位3チームが勝ち進むことになる。つまり、両チームともにこの試合でできることは相手から勝利を奪うこと。あとは他会場の結果を祈るしかない。
試合の重要度は選手の誰もが自覚していることだろう。鹿島の心臓部を担っているディエゴ ピトゥカもその1人だ。
「非常に大事な試合で、本当にみんながこの試合の重要さをしっかり理解していますし、必ず結果で応えて次に進めるようにできたらと思います」 そう言って、この試合に向けた準備に集中していた。
試合の重要度が高いとはいえ、やれることは限られている。特に、チームとして良い結果が出続けているだけに、ディエゴ ピトゥカはいつもどおりにプレーすることを強調した。
「一番大事なのはわれわれがいつもどおりにプレーすることです。いつもと違ったことをやるのではなくて、いつもどおりに、チームがやるべきこと、自分たちがやるべきことを、冷静に、頭も働かせてやることが大事じゃないかなと思います」 今季、両チームはすでに明治安田J1とルヴァンカップで一度ずつ対戦している。いずれも新潟のホームで開催され、1勝1敗となっている。鹿島側からすると、その2試合はかなり対照的な試合だった。2-0で勝利したJ1第9節は、リーグ戦4連敗と崖っぷちの状況で迎えた中、現在の戦い方をつかむきっかけとなった試合だった。中盤に名古 新太郎、仲間 隼斗、前線には垣田 裕暉が入り、攻守にわたってチーム全体が一体となって連動する戦いを見せたことが、いまの公式戦11試合連続無敗(8勝3分)の端緒となった。
ただ、今回は垣田が負傷中。知念 慶も肉離れで離脱しており、前線の組み合わせは再編成しなければならない。トレーニングの中ではどの組み合わせが最もしっくりくるのか、いくつものパターンを岩政 大樹監督は試していた。ディフェンスラインの背後に飛び出す動きで攻撃に深さを生んでいた垣田のタスクを、誰がこなすのかは注目される。
一方、技術に優れる新潟は、前回対戦となるJ1第9節ではゴール前を崩そうと試みたが、鹿島の堅い守備を上回ることができなかった。サイドから崩すのか、それとも内側からの崩しにこだわるのかに注目が集まる。
いずれにしても、勝利のためには得点が必要。ゴールへの道筋を、次のステージへの道筋につなげるチームはどちらだろうか。
[ 文:田中 滋 ]

